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夕焼けの魔法


 勇気を出した。その結果――今日があるんだけれど。ため息が自然と漏れたことに気付いて、唇を噛みしめた。今日はもう終わる。デートはこれでお終い。

 後輩の彼は、人気があって。先輩の私は地味で。正直、どうして私を選んでくれたのか、よく分からない。彼がどう思っているのかもよく分からない。この手をのばして、彼の手を握りたいって、何度も思ったけれど――。

「え?」

 私の手を彼が優しく握ってくれた。

「ごめん、先輩。遅くて」

「え?」

「もっと早くこうしたかったんだけど」

 陽が落ちかけて、彼の顔がよく見えない。夕焼けの魔法に私はかけらたんだ。きっと。


 魔法をかけられるがままに――私は迷わず、彼へ背伸びした。



第68回Twitter300字SS参加作品。

テーマ「夕」でした。

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