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知る者、知らない者  作者: 螺旋の凡人
~第3章~
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第37話 出し物

現在5限目の俺のクラスは混沌に包まれている。


授業内容はLHRロングホームルームで近々行われる文化祭でのクラスの出し物を議論している。のだが、俺は黒板に書かれた候補に目をやる。具体的には数多く出された候補の中、最後に書かれた3つの候補をだ。




『落語講演会』




『アニメ放映とコスプレ撮影会』




『教室いっぱいのボールプール』




これらが今年の最有力候補であり、混沌を創り出した原因だ。


こんなアホな提案をする方もする方だが、提案されたからと言って馬鹿正直に書く方も書く方である。


「あなたたちは何もわかっていない!落語と聞けば熟れに熟れたマダム達がいらっしゃるかもしれないじゃないですか!」


変態その1こと熟女好きのジュウイチが眼鏡と薄汚い何かをギラつかせながら熱く語る。俺の中でジュウイチの変態度が上昇する。


「アホか!重力に負けて垂れ下がったババアなんか来たって喜ぶのはテメェだけだ!そんなんより俺の案なら老若男女問わず楽しめるし、何よりコスプレだぞ!擬似的に2次元の美少女が3次元出でてくるんだぞ!こんな嬉しいことはねぇだろ!」


変態その2こと2次元マニアのユウが鍛え上げられ丸太のように太い腕を振り回しながら語る。俺の中でユウの変態度が跳ね上がる。


「アホはお前だ!枯れたババアも平面の女も幼女には敵わねぇんだよ!」

変態その3ことロリコンの猛がミッチーと話すことも忘れ語る。俺の中で猛の変態度がメーターを振り切った。


我がクラスの誇る3人の不良(変態)が暴走してしまったせいで、他の生徒が意見しようにもできなくなってしまっている。さすがの俺も文化祭に興味が無いとはいえ、この3つの中から選べと言われたら答えに困る。


誰かこの状況を何とかしてくれ、と他力本願なことを考え我関せずな態度を取っていた報いなのだろうか?教壇に立ち議論の進行をしていた委員長と目が合ってしまった。


「四音君は何かやりたいことはある?」


委員長ゥゥゥ!!この状況には同情するが俺を巻き込むのは勘弁してほしい。

クラス中の視線が俺に突き刺さる。変態の3人でさえさっきまでの言い合いを止めて俺の方を見てくる。


「えーと、喫茶店とか?」


教室がガッカリした雰囲気に包まれる。


「喫茶店か。文化祭の王道だけど競争率は高くなるわね。何か独創性が無いと厳しいよ」


「だったらステージを用意してショー喫茶なんてどうだ?」


しまった。さっきの皆の反応にイラッとしてつい反論しちまった。しかも皆興味を持ってるみたいだ


「ショー喫茶ね。具体的なショーの内容は?」


どうしよう。もう後には引けそうにないぞ。なんてこった。数々の視線を潜り抜けてきたこの俺が引き際を間違えるなんて!


「何だっていいと思うぜ。確か文化祭期間中は生徒会に申請すれば覚醒者アウェイクンの能力も使用可能になるはずだ。このクラスにも何人かいるだろうし、俺と委員長で剣舞をしたっていい。猛の呪術もある。演目には困らないだろう」


クラスメイトが真剣に考えている中、変態どもは安定の平常運航をしている。


「ですが!それでは熟れに熟れたマダム達が来ないのでは!?」


「ショーの演目に落語を入れればいいだろ」


変態その1撃墜完了。


「コスプレはそうすんだ!」


「喫茶店の制服をコスプレにすればいい。お前に選ばせてやる」


変態その2撃墜完了


「幼女はどう連れ込むんだよ?」


連れ込むって……。それはもう犯罪だ。


「教室の隅に小さなボールプールを作ればいい。そうすれば親子連れも気軽に立ち寄れる。そこの管理はお前に任せる」


変態その3撃墜……出来なかった。さすがにボールプールの代替案は出てこない。ここら辺が妥当だろう。


「なかなかいい案じゃないか。私も楽しそうだと思いますし、皆さん何か他の意見はありますか?」


ミッチーもそろそろ終わりにしたかったらしいな。閉めに入ってる。


「他の意見は無いようなので決議を取ります。自分がいいと思った案に手を上げてください」


決議に結果俺の案が採用されてしまった。


「じゃあクラスの責任者よろしくね、四音君」


委員長から渡された書類を恨めしく見る。はあ面倒だ。


そのあとは5限目の余った時間と6限目を使って、ショーの演目を決めたり喫茶店のメニューを決めたりと出し物の案を煮詰めていった。


人物紹介

ルイ

北欧神話のオーディンに仕えるヴァルキリーの一人。ルカの姉。

おっとりポワポワしたかなりマイペースな性格でせっかちなルカによく急かされている。それでも自分のペースを崩さない頑固さも持ち合わせている。妹のルカを溺愛している。性格を表すかのような間延びした話し方をする。

戦闘では十字架を模し先端が槍のようになっている大槌を自慢の怪力で扱う。その一撃はヴァルキリーの能力も相まって小さな山を半分消し去る程に強力。その他には治癒魔法と結界魔法が得意。



ルカ

北欧神話のオーディンに仕えるヴァルキリーの一人。ルイの妹。

典型的なツンデレでのんびり屋のルイにイライラすることが多いが、結局ルイの雰囲気に飲まれてしまう。自分とルイを助けてもらったことで四音のことが気になっている様子。

戦闘では大剣を使うが、剣術などの心得は無いので振り回しているだけ。それでもヴァルキリーの能力のおかげで何とかなっている。ルイと同様に治癒魔法と結界魔法が得意。


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