第10話 拳
頑張って二日続けて投稿しました。
拙い文章ですが、どうぞ読んでやって下さいm(_ _)m
午後になり男子の試合が始まった。
俺は防具を身につけ、第三試合場の近くに猛と先生と一緒に自分の番が来るのを待っていた。
そして一つ前の試合が終わり、いよいよ俺の番が来た。
「やっと俺の出番だな。待ちくたびれちまったよ」
俺はいつもは見せないようなやる気を滾らせている。
「頑張ってこいよ」
「四音、分かってるだろうけど、くれぐれも入賞のこと頼んだぞ」
先生は俺を励まし、猛は約束の念押しをした。
「任せとけって。お前も俺の実力は知ってるだろう」
「それはそうだが…対戦相手が“さっきの奴”だからな。どんな手を使ってくるか分かんねぇぞ。気をつけろよ」
「ん?お、おう」
猛が何を言っているのか分からず気の抜けた返事をした俺7の背中を先生が思いっきり引っ叩いた。
「気の抜けた返事してんじゃねぇよ。“あんな卑怯な奴”ブチのめしてきな」
「イタッ!何すんですか、先生」
「気合を入れてやったんだ。感謝しろ」
「だからって本気で叩くことないでしょう」
「何言ってんだ?私が本気で叩いたら、今頃お前の背中に風穴が空いてるぞ」
俺と猛はその言葉を聞いて顔が引きつった。
「じゃ、じゃあ行ってきます」
俺は身の危険を感じてその場から逃げるように試合場へ向かったが、すぐに引き返してきた。
「約束はちゃんと守るから、安心して待ってな。それに、もし負けたら委員長に何て言われるか分かんねぇからな」
俺は笑みを浮かべ、猛に向かって拳を突き出した。
「行ってくる」
猛は俺の拳に自分の拳を打ちつけた。
「おう、行って来い!」
俺は今度こそ振り返ることなく、試合場へ向かって行った。
猛にはその背中がいつもより少しだけ頼もしく見えた。
次回やっと四音が戦います。




