平凡顔の婚約者のいる王子が魔城に眠る美女を見つけてしまった。そんな時男は何をすることが正解なのか
英国ヒストリカル文化ベースのオリジナル魔法王国です。
そこには見紛うばかりの美しい女性が眠っていた──
白い肌、黄金の波打つ髪、ふっくらとした桃色の唇、跳ねてクルリとした長い睫毛──そして女神のような曲線の身体。
100年呪われていた魔城が101年目になったので、巣食っていた魔獣達を倒し祓い、一掃した日の夕方であった。
最後の見回りと向かった 天上の間の台座に、その女性は水色のドレスを まとって────差し込む夕陽の中 確かにいた。
僕は 眠るその美しい人を真上から 見下ろした。
一緒に来たはずの従者や護衛は いつの間にか出て行ってしまった。
2人だけの空間で輝く美女に顔を近づける。そのまま唇に……
そこで 止まって身を起こす。
視線は美女に向けたまま 息を吐いた。
シチュエーションは完璧だが 自分に問題があった。
僕には婚約者がいる。
しかも挙式は2週間後────
視線は さまようが、脳内でなんとか理性的・現実的な判断をした。そんな自分を褒め称えてやりたい。
──美女の肩を叩いて大声で呼びかけたのだ。
「すみません。……すみません! 起きて下さい!!」
しかし彼女はピクリともしない。
──コレはやはりアレだ。アレが必要なのだ。 美女が眠りから冷めるにはアレしかないのだろう。
僕は台座に手をかけて身を かがめた。
大丈夫。まだ既婚者でもない。婚約だって国同士による取り決めのもの。
3年前に決まったが数回会った程で、婚約者と僕には互いに恋愛感情は無いはずだ。
再び顔を近づける。近づく。
仕方ないことだ。人助けだ。キスしなければ…………
そこで止まる。しばし止まって──上半身を起こした。
昔 弟妹と読んだ童話には、糸車がどうだの毒林檎を食べただの、眠った美女の話はかなりあった。
──だけど待てよ。しっかり考えて、美女が起きなくて困ることって…………あるか? 誰かが損害をこうむるとか世界が滅亡するとか…………………………無いな。
何か惜しくはあるが 美女は起きなくても さほどの問題は無い。無いのだ。
逆にコレ、キスをしたらどうなる?
感情を取っ払って観察すると、彼女のドレスは100年経っているようには見えないし 生地は上等だ。
何か術が施されているとしても、手も荒れておらず爪は手入れがされている。それなりの地位の可能性が高い。
こういう女性に手を出すと責任を負うことになる。ただ"口づけで役立てて良かったです"──では済まない。
童話のラストだって美女と王子のキスの後、王子がそう言って白馬で去って行ったら、絵本は女性達に引き裂かれて現存していなかっただろう……
しかも婚約者の方は 26番目とは言えヴェルルーラ王国の王女だ。
ヴェルルーラ王国は絶大な魔力を持つ女王リルベラと配下の魔女達が治める女性上位の珍しい文化の国。
よその女と何かあったら 慰謝料どころか呪いでも かけられるかもしれない。
そこまで思考が行きつくと、理性を取り戻して良かったと 心底 思った。
だがこのまま彼女を眠らせておくのも────スッキリしない。何か良い方法はないものか……
そこで僕はこの魔城を共に制圧したある戦士に思い当たった。
「そこの者! デンを呼べ!」
「はっ!」
入り口にいた護衛兵は すぐさま僕の言ったデンを連れて来た。
デンは僕を見て
「ウホッ」
と鳴いた。
彼はゴリラ系獣人族だ。
言語を話せないが知能が高くこちらの言うことは理解できる。腕力、握力が敵の頭を砕く程に強い。身軽で足も速く、信義に厚く情にもろい良い奴だ。
だが少し……いやかなり、その真っ黒な体毛の体は臭いも強い。僕はそこまで接近したことは無いが 多分 口は……強烈にクサい。
台座の美女を指差して 僕はデンに言った。
「デン! チュー 良し!」
「ウホホホぅッ❤︎」
デンは喜び 台座に飛び上がらん勢いで美女に寄った。
途端に美女の高い鼻がひくついた。
デンがその突き出た丸い口を近づけると──
美女は両眼を開き、その青い瞳がデンを捉えるや否や
「ひいぃっ………!!!」
と台座から転がり降りた。
それから彼女は整った顔を険しくして デンにシッシと手振りした。
僕は慌ててデンに
「ありがとう、デン。彼女を起こしてくれて。後で何か礼をするから」
と伝えて退がらせた。
やりとりを見ていた──目覚めた女性は
「ねぇ、あなたは王子様ではありませんか?」
と腰を揺らしながら近づいて尋ねてきた。僕は咄嗟に
「いや──下級貴族の四男坊だ。獣人族通訳なんだ」
と嘘をついた。
鎧装備一式を着けていたのでバレるかと思ったが、その綺麗な──だけの女性は
「あら、そうなの。残念。
今日はこの城に第一王子が来るっていうからドレスを新調して"罠"を張ってたのよ。
不運なことに あたしは準男爵家の次女なの。こんなに美人に生まれたのに! 勿体ないって兄も父も言ってるのよ。だから自分で王太子妃の地位を獲りに来たわけ」
とベラベラと話し出した。僕はスッカリ呆れ果てて
「王子はもう帰国したんだ。2週間後には結婚式だし」
と教えた。
「だから奪ってやろうってことよ!! なのにゴリラが来るなんて……つまんないわ。
お兄さんカッコ良いから、キスくらいしてもいいわよ。その眼帯は我慢してあげる」
その物言いと内容に 僕はムカっと来た。
「結構だ。さっさとここから出て行ってくれ。──おい、彼女を外に出せ!」
途端に兵士達が10数人駆けて来て、美しいのは寝姿だけの性格の悪い女を引っ張って行く。
彼女は
「ええ!? 獣人族通訳って結構 偉いの!? ねぇ、年俸を教えて!?」
と まだ叫んでいた。
僕が うんざりして溜め息をつくと、聞き慣れた男の笑い声がした。
「"獣人族通訳"とは……よく ごまかせましたね、アルスレード王子。どう見たってあなたは武人なのに」
従者であるラダは腹を抱えている。
「心も頭もスカスカで見栄えだけの女だった。
キスしなくて本当に良かったよ。大間違いをするところだった」
「揺れた気持ちは分かりますよ。あれはオレも1人身で酒場なら口説いていたでしょう。それに……」
笑いを抑えつつ ラダは再び口を開いた。
「挙式なんてものを控えてると、かえってああいうのに魅力を感じてしまうものですよ──男なんて」
「その結婚式なんだが………」
あの絶世の悪女からの言葉で、僕には気付かされたこともあったのだ。
「破談になるかもしれない」
ラダの方を見て 自分の左眼を覆っている革製の眼帯を叩く。その所作を不思議そうに彼は凝視した。僕は説明を加えた。
「一度も見せたことが無かったんだ、ミュリエルには────この眼帯の下を」
長年仕えて来た従者は、瞳を見開いただけの反応を示した。
「初顔合わせの時にはもう眼帯をした状態で、即 婚約になったから──気にしていなかった、僕は。
だがミュリエルは気にしていたかもしれないし、傷のある顔が嫌かもしれない」
眼帯の下の左眼は見えてはいるものの 眼の上から斜め下に火翼竜の爪痕がある。火翼竜の火が宿る爪での怪我は 治癒魔法でも消せない火傷痕となるのだ。
僕は更に続けた。
「準備のためにミュリエルは本城に もう入ってる。帰ったらすぐ…………彼女にこの傷を見せようと思う」
年上で既に所帯持ちのラダは賛同はしなかった。
「傷があったって見て暮らしているうちに夫婦は慣れてくるものです。
何もこの式 直前に──見せなくても良いのでは?」
隠していたとか騙されたとか、相手が騒いだら厄介なことになるかもしれない。
迷ったが、どうしても──
"その眼帯は我慢してあげる"
という さっきの毒女の言葉が刺さった。
それに何か……外見だけの女性にキスできたらと乗り気になったことに罪悪感も感じた。
ミュリエルは静かで小柄で──平凡な顔の女性だ。では 彼女は僕の顔をどう思うのか。
消えぬ竜の爪の火傷痕が顔にある男をどう思うのか。
突然 気になり出した──多分、結婚直前だからこそ。
◇◾️◇
リオルナント本城へ────魔城制圧を終えて翌日の夜には帰ってこれた。
帰り道では兵士達と花も摘んで、ミュリエルへ贈る花束も用意した。
ゴリラ獣人族達とは途中の森で別れる。
彼らの大好きなバナナンを渡して又 共闘しようと約束した。
デンもウホウホと喜んで握力600キロ超えの黒い手をブンブン振っていた。
暗くなっているのに入城前の城下町では 脇に並ぶ人々から声をかけられた。
「ご苦労様でございます! 王子様、騎士団様」
「ご帰還、ご結婚、誠におめでとうございます!!」
「アルスレード王子様! ご結婚おめでとうございます!」
もう結婚への言葉も結構 混じっている。……参ったな。
城では両親である国王夫妻が両手を広げて迎えてくれた。
「アルスレード、此度の活躍も見事であった。しかし武勇の功績はもう充分だ。
そろそろ第一王子としての立場も思い出してくれ。伴侶となる女性も迎えるのだから」
父上はそう言って、視線を自分達の後ろに立つ ほっそりとした王女──ミュリエルに目を向けて言った。
彼女は記憶にある通り背筋を伸ばしてキッチリと立っていたが、こちらと目を合わせようとはせず 両手の指を前に組んで絡ませている。
情熱的に出迎えてくれているとはとても思えない。やはり眼帯も外見も不満があったのかも。
今になって察しがつくなんて自分は本当に無骨者だ。
「父上母上、ミュリエル王女と2人で話をしてきたいのですが」
視界の端で彼女が俯いていた顔を上げたのは分かった。
両親はヨシヨシと肩を叩いて送ってくれた。
僕は片手を差し出して そこに乗せられた婚約者の小さな手をとって歩きだしたが……気は重かった。
2人で1階の陽の間に入った。扉は開けたままに──
挨拶やら労いの言葉やらは簡単に交わして、僕は本題に入った。
「ミュリエル王女、僕はこの3年……眼帯をした顔しか あなたに見せていなかった。思慮が及ばず申し訳ありませんでした。
式を挙げて婚姻届に署名する前に、あなたは夫となる男の素顔を知るべきだと気付きました。それでどうか……見てほしいのです、今──僕の顔を」
彼女は赤のさし色のある黒茶の瞳を少し丸くした。
18歳の若い肌には沢山の そばかすが散っている。小さな口はしっかりと結ばれていることが多い。赤銅色の光沢豊かな髪はひっつめてまとめ結われている。
そこに色気や艶やかさはない。だが落ち着きと知的さ、素朴な好感は確かに──以前からあった。
僕は思い切って眼帯を外した。
昨夜 自分でも改めて確認したが、左の瞳の上をギザギザと走る痛ましい傷痕がさらされているはずだ。今、彼女の前に。
ミュリエルの言葉を待つ僕に、彼女は────全く予想していなかった一言を述べた。
「今 私に傷痕を見せる気を起こされたのは何故ですか?」
思わず僕は瞳を閉じた。
彼女はやはり"魔女王"と言われる母親の娘だから、何か感じ取れるのか。それとも世の中の女性は皆 男の不義にはこうも鋭いものか。
僕はただ 事実を話すしか無かった……
「……そのようなことがあったのですね…………」
姿勢良く佇んでいたミュリエルは僕の──結局キスはしていないと言う弁明やら謝罪やらを散々聞いたあと、それだけをポツリと呟いた。
続く沈黙の中で 僕は最悪の予想を巡らせていた。
怒られるか? 泣かれるか? 破談や慰謝料か?
やはりヴェルルーラの魔女達の呪怨か?
「───では、こう致しましょう!!」
ミュリエルは顔を輝かせて細い指をはじいたが、音は鳴らなかった。なんだか愛らしいような光景でもある。
しかし僕には余裕が無い。戦々恐々聴き入った。
「私は変化の魔法が得意なのです。
結婚式まで2週間ありますから、何度か2人でお会いしましょう。私はワザと……どんどん醜いものに姿を変えますから、それでも────王子にキスをして頂きたいのです!!」
言った彼女の瞳は赤い色味が強く輝き、活き活きとしていた。そんなミュリエルの顔は初めてだったが──僕はまず話の内容があまり理解できないでいた。
キス? 醜くなっていくものへ?
これが彼女から僕への罰?
美女にキスしたくなった罪の罰には、醜いものにキスしなさいと言うことか?
しかし実際にあちこちにキスして歩く立場ではないから、変化したミュリエルにしろと──
「あなたの言う通りにしましょう」
こちらは そう答えるしか無い。
未来の妻はニッコリと笑顔で うなずいてくれたが、僕にはそれはどこか怖いものにしか感じられなかった。
◇
ミュリエルが自室に行くと アルスレード王子からの花が花瓶に生けられていた。
彼女はその花たちを両手で抱えて花瓶から取り出し、嬉しそうにクルクルと回った。
茎についていた花瓶の水がドレスを濡らし汚す。
でも彼女は構わなかった。
もうすぐ寝間着に変えるし、例えそうでなくても……構わなかったのだ。
クルリクルリと花と回る王女を、部屋の壁に備えつけられている豪奢な楕円形の全身鏡が映していた。
鏡は一度だけ──怪しく煌めいたが ミュリエルは全く気付いてはいなかった。
◇◾️◾️◇
翌朝のことだった。
いつも通りに剣技の朝練指導をして戻ってくると、階段に赤毛に黒い瞳の小さな女の子が座っていた。
「お待ちしておりまちた!!」
僕を見るなりシャンと立ち上がり、ピンと背筋を伸ばすその姿に──
「…………ミュ、ミュリエル王女……???」
と僕は思わず指を差して尋ねていた。
「あい!! 本日はこちらでお願い致ちますっ」
見ため3歳くらいのミュリエル王女は深々とお辞儀をした。僕もそろえてお辞儀をしたが、傍目には滑稽に見えていただろう。
「えーっと、それでは…………」
ブーツを履いた自分の膝丈程の女の子に、いかにしてキスすべきか……とりあえず跪いてみた。
視線の合わさるところに来たからか 黒い瞳の幼児は少し困ったように
「お…お口以外でお願いちますっ」
と言ったものだから──僕は笑みが こぼれてしまった。
「了解致しました、ミュリエル王女」
そして 僕はその小さな赤い頭の天辺に口づけた。
1日置いて2回目は午後のお茶の時間の頃だった。
その庭園に 場違いな平民姿の若い女が現れた。
「アルスレード王子、本日はこちらでよろしくお願い致します」
姿はまさに城下のどこかにはいる娘という風体だったが──足の運びや背筋、お辞儀と言い方で分かった。
「了解しました。ミュリエル王女」
僕はその平民姿の娘の額にキスをした。
3回目は貧しい汚れた身なりの中年女だった。
そろそろ僕も気付き始める。
なるほど、どんどん醜くなるとはこういうことか……
けれども不思議なことに、それほどにはこの罰を辛くは感じない自分がいた。
次は何が出てくるのだろうと面白さすらあった。
◇◾️◾️◾️◇
ミュリエルの姿のままで、2人で出歩いたり式の打ち合わせもした。
そして魔城奪還の祝勝舞踏会の日は、当然 国王夫妻や弟王子達と共に僕とミュリエルも出席していた────
「結婚祝賀会では あなた達がトップで踊りなさいな」
国王夫妻が主催として踊ってきたダンスから戻ってきた時に、王妃はミュリエルと僕にそう声をかけてくれた。
僕は陽気に うなずいたが、ミュリエルは表情が固くて……なんだか青ざめてさえいる。
席は隣同士だ。彼女に少し砕けた口調で尋ねてみた。親しくはなってきているし式も近づいているのだから。
「大丈夫かい、ミュリエル? ダンスが苦手ならそう教えてくれ。まだ変更だってできるよ」
ミュリエルは首を振って 小声でだが説明してくれた。
「ダンスは好きです。ですが……あの……」
彼女は言いづらそうに言葉を切ったが 僕は続きを待った。
「私とアルスレード王子とは身長も歩幅も違います。きっと……合いません。
なるべくヒールの高い靴を履くつもりですが、それで転倒したら…………あなたも巻き添えにしてしまうかもしれません。それが 怖いです」
彼女の瞳は暗く沈んでとても悲しそうに見えた。
見知らぬ土地に来て、始まりとなる大舞台で失態をしたらとプレッシャーなのだろう。
「分かった。──それならやってみよう。本番の前の練習だ」
僕は彼女の手を取って立ち上がった。ミュリエルは 戸惑いながらもついて来てくれた。
フロアにエスコートしながら 僕は強引だったかと反省した。
「無理に連れ出してすまない。実際に踊ってみないと分からないと思ったんだ。だが気が乗らなければ、すぐに抜けよう」
ポルカの曲が始まる。ミュリエルは
「いいえ、大丈夫です。今日あなたと踊れると思っていなかったので その……驚いたんです」
と頬を赤らめて言った。
ミュリエルはダンスがとても上手だった。
彼女はオルゴール人形のようにクルクルとよく回った。タイミングがズレることもあったが、大体が僕が歩幅を狭めれば改善できた。
3曲目のワルツのラストで 僕達はピタリと息を合わせて終えることができた。2人の合わせていた手に同時に力がこもり、目が合う。
「今のは良い感じだった!」
「私、"できた"って思いました……!」
感想を述べ合って2人でフロアを出た。
通常は男女が続けて踊るだけでも不適切とされる。僕らは婚約者同士で結婚間近でも、もう終わらなければならなかった。
ミュリエルも息が上がっているようだったので、飲み物を取って庭へと彼女を誘う。
そこには数組のカップルがいるようだが静かだった。
月の無い夜に 窓からの明かりだけが照らしている────
「ありがとうございました、王子」
彼女は僕から受け取ったスパークリングワインを勢いよく飲んだが、やはり背筋はピンと伸ばして姿勢よくお辞儀をして礼を言った。
「どういたしまして。不安が少しでも解消されれば何よりだ」
僕もやはりお辞儀をして、それからワインを喉に流し込んだ。
ミュリエルはその間に指を動かして空中に陣を描き、瞳を閉じて何やら呪文を唱えていた。
ポンッ
と小さな音と共にミュリエルの姿は若い男へと変わった。
だが、いつもとは違って装いがミュリエルのドレスのままだ。
赤の入り混じる瞳をキョロキョロさせてその男は
「失敗してしまったわ……! お酒のせいかも……!」
とミュリエルの声で慌てふためいた。
僕は何もかもが可笑しくなって笑い出した。
そして困り果てているその男の頬に、笑いながらもキスをした。
◇◾️◆◆◾️◇
5回目ともなると いよいよギョッとするものが現れた。殴られたように腫れ上がった顔の女だ。
一瞬 医者を呼ぼうとしてしまいそうになったが、背筋の伸ばし具合や潰れているとはいえ瞳の色で、僕はミュリエルだと見抜けた。
「王子、本日は こちらでよろしくお願い致します」
もう結婚式は3日後に迫っていた。
彼女は紫の肌を垂れ下げてお辞儀をする。僕はお辞儀は忘れて、魔法のかかった彼女の風貌を まじまじと見ていた。
「よくできているものだなぁ。────何にでも見た目を変えられるなら、僕も変えてもらえたら……この顔の傷も無くせるんだろうか」
何気なく呟いたつもりの言葉だった。
だがミュリエルは、腫れて膨れ上がった肉が被さる瞳を こちらに真っ直ぐに向けて言った。
「馬鹿なことを仰らないで下さい! あなたは完璧です!
顔の傷は武勇の証で恥じることも隠すことも無い。それが あなたなのですから」
それは揺らぐことのない本心の響きを感じさせた。
言ってくれたボコボコに顔の腫れた女性を 僕は見つめる。
酷い外見だけれど、何故だかそこに……確かにあの黒茶と赤の瞳のミュリエルが みえる気がした。
僕は
「ありがとう」
と告げると肩を抱き寄せて鼻頭にキスをした。僕は──ミュリエルにキスをした。
◇◾️◆◾️◆◾️◇
リオルナント王国アルスレード第1王子とヴェルルーラ王国ミュリエル第26王女の婚礼の日はやってきた。
空は晴れ渡り 幸福の青い鳥が放たれ、ファンファーレが鳴り響く。
貴族達は城内の聖堂に参列し 城外にもぐるりと民衆達が祝いに集っていた。
ミュリエルは朝早くから身体を洗いお化粧をし、純白のウェディングドレスに身を包んでいた。
彼女は部屋にある大きな全身鏡に何度も何度も自分の姿を映して確認する。
「王女様、素敵ですよ」
「とても愛らしい花嫁様でございます」
メイド達はニコニコと褒めてくれる。ミュリエルはその言葉にすがりつきたくなった。
今日、あの方の隣に立つことに心臓が破裂しそうだった。
自分自身に大丈夫だと言い聞かせる。
何もかも最高級をまとっている。それに 2週間かけて彼には……
ミュリエルが思いを巡らせていた その時だった──
鏡の中のミュリエルも背景もグニャリと曲がり、そこから声がした。
『ミュリエル、あなたは私との約束を破って結婚前に魔法を使った。とても残念だけれど……罰を与えなくてはいけないわね』
鏡の中に黒髪の妖艶な美女が現れた。豊満な胸に長く細い脚。その大きな瞳が火のように光る。
「お母様…………!!!」
ミュリエルの叫びと共に鏡は強い赤い光を放った。光を浴びたミュリエルは顔を覆う。
お付きのメイド達はバタバタとその場に倒れた。
次にミュリエルが目を開いたとき──視界に入った腕は骨と皮ばかりになっていた。背筋をシャンと伸ばそうとするが、腰が曲がっていて伸ばせない。
まさか……
と皺々の手を顔に伸ばすと、そこにも皺とコケた頬があった。
『あなたには罰として呪いをかけたわ。100歳の老婆になる呪い。愛する人から愛を込めたキスをしてもらえなければ、解けない呪いよ』
次の瞬間、城中に──どころか城外にまで ミュリエルの絶望の悲鳴は響き渡った。
◇
異変が起こったのはミュリエルの眼前の鏡だけではなかったのだ。リオルナント城の全ての鏡と 来客達の手鏡からまで 赤い光は放たれた。それは城外の民衆にも起こっていた。
正装をしたアルスレード王子と国王夫妻がいる聖堂に至っては、なんと立ち並ぶ窓のステンドグラスが鏡のように煌めいて、そしてウェディングドレス姿の老婆を映し出していた。
『酷いわ、お母様!!』
老婆の発した声にアルスレードは驚愕する。
「ミュ……ミュリエル……!!?」
彼は問うように呟いた。
『私は"自分を美しく見せる魔法"は使っていない! 本当は使いたかったけれど……それはお母様に禁じられたから』
『何故使いたかったの……? どうして自分を偽って嫁ごうとしたの?』
魔女王リルベラの声が響く。
『お母様は知っているでしょう? 私にとってアルスレード王子は憧れの方よ。
5年前に彼がゴリラ獣人族の赤子を守るために顔に深い傷を負ったと聞いて──私は素晴らしいと思った。騎士の中の騎士、漢の中の漢だと。
いつか彼のような男性の花嫁になれたらどんなに幸せだろうって……』
ミュリエルは その老体をフラつかせながらも話しを続ける。
『でも駄目だった。国の──お母様の力で婚約者にはなれたけれど、私は……私は…全然 駄目だった』
『あなたの何が駄目だったと思っていたの……?』
アルスレードもステンドグラスに映るミュリエルを凝視する。
『私はお母様みたいに魔力が強くは無い。だけど彼のためとなる王太子妃になろうと学習し練習を重ねたわ。
彼にふさわしい妻であるためにマナーもダンスもピアノもヴァイオリンも乗馬も言語も身につけたし、領地管理や農地耕作、灌漑用水路について──それに地政学、算術、帳簿付け、チェスやダーツ、カードゲームまで習得した。
これからだってリオルナントに役立つ妃であるために、自ら望んで努力する覚悟です………!』
国王夫妻から感嘆の息が聞こえた。しかしミュリエル自身は首を横に激しく振る。
『だけど……だけどだけど、それでも私は全然 駄目だった…………!!!!』
何が駄目なのか……
アルスレードも民衆達も首を伸ばして窓や鏡を見つめる。
老婆のミュリエルはとても苦しそうに顔を歪め、何故分からないのかというように拳を振った。そして言葉を振り絞った。
『私はチビで脚が短くて髪の色も顔も地味だわ!! 胸なんかペッタンコ!!!!』
その嘆きの叫びはリオルナント全土に届くかのようだった。
『脚を長くしたいけど そもそも背が伸びないの。ミルクを浴びるほど飲んでも無駄だった。
鶏胸肉をいくら食べても胸も出てこない! そういう体操やマッサージをしても ちっとも効果なんて無かった!
何よりも小さな目、この、この目……! パッチリした大きな瞳に生まれたかったって……どれほど願ったか……』
聖堂内の女性達からも、城外の女性達からも同情の溜め息が重なった。
『お化粧で一生懸命そばかすも消してる。コルセットには詰め物もしてる!
瞳を大きく見せたくて研究まがいのことだって。だけど結局、どんな化粧品達も…………時間が経てば崩れてしまうのよ! 使えば使った分、ひどい有様に…………っ!!』
ミュリエルの訴えに女性はうなずき、男性も悲壮だ。
『髪を染めようとしたけれど、傷んでボサボサになるばかり。
瞳の色に至っては変えようが無い。
だからせめて……せめて痩せてウェストを細くしたの。そうしたらいくらかは……胸が出ている気がするから。
────駄目な私は……変われないけれど』
腰を曲げた老婆は下を向く。
あちこちからは鼻をすするような音が混じりだした。王妃もハンカチを取り出す。
顔を上げたミュリエルは再び語りだした。
『私は3年間私に出来る最高の姿で彼の前に立っていた。でも……彼の心はやっぱり……私には向かなかったの』
その言葉にアルスレードは衝撃を受けた。
確かにそれは事実だった。衝撃なのは、それをミュリエルがこんなにもハッキリと分かっていたことだった。
────あぁ、そうか……分からないはずもない。
式の2週間前に花婿は他の女性にキスしたくなっていたのだから──しかも馬鹿なことに それを打ち明けてしまった。
『この先もあの方の愛がもらえるとは思っていません。それはいいの。伴侶として彼の隣に立てることが──立ち続けられることが とても幸せだから』
とても寂しいけれど
『私が愛していくから』
その言葉は切なく──静けさの中に染み渡る
『では あなたがこの2週間したことは何だったの?』
リルベラの質問は続く。
『…………望んだの………少しだけ。ほんの少しだけよ』
滲んでいた涙が溢れて くぼんだ頬を伝う。
辺りは水を打ったように静かだ。
『今日の式では……花嫁姿の自分はいつもよりずっっと綺麗にみえて欲しいと……心から願ったわ……。
彼の記憶にそんなふうに残りたい……って。
だから魔法を使った。でも美しくなる魔法なんかじゃなかった』
ギュッと瞑った両眼からは涙が後から後から流れ落ちる。
『どうして分かってくれなかったの? お母様。私はそう望むことも許されなかったの………?』
ミュリエルの前で鏡に映る魔女王は思案していたが、やがて重く口を開いた。
『…………確かに、厳しすぎる罰をあなたに与えてしまったのかもしれない。…………ごめんなさいミュリエル。私の魔法は強力すぎて、かけてからは私でも解くことはできないの。
その魔法を解くことができるのは、あなたの愛する人からの愛のこもったキス──それだけなのよ』
それはミュリエルにとっては 全く救いのない言葉だった。
100歳の老婆はウェディングドレスと共に崩れ落ち、伏して むせび泣いた。
◇
「花嫁の準備の部屋は!!!?」
花婿に知らせてはいけない通例になっていたので、アルスレードは周囲に尋ねた。それはほとんど怒号に近い。
「……み、緑の間です。3階の」
返された答えにアルスレードは走り出す。その背に甲高い声がかかった。
「お待ちなさい!! 緑の間なら庭を突っ切った方が速いわ! こっちの扉よ!!」
立ち上がった王妃が 彼が向かう方向とは反対の扉を指差している。
「ありがとうございます母上!!」
母親はうなずいて息子に叫んだ。
「あなたにしかできないことを して来なさいな!──彼女のような妃を取り逃がしたら、大馬鹿ですよ!!」
息子も母親の前を通り過ぎながら言った。
「僕もそう思ってます!!」
参列兵達は王子の向かう扉を両脇から開ける。礼装の彼は白いマントを翻して駆け抜けた。
ヴェルルーラ王国からミュリエルに付き添って来た6人の高位魔女達は、顔を見合わせて──使い魔の黒鳥と紫蝶を飛ばした。彼らはアルスレード王子の後を追って飛んだ。
さらに魔女達は魔力を合わせて聖堂の天窓と城壁に、それぞれ王子を追う使い魔からのビジョンを映し出した。
国王夫妻、臣下兵士達、貴族達、民衆が映し出されたアルスレード王子の背中を食い入るように見つめる。
◆
大広間 横の庭を突っ切っる時、アルスレードはダンスをした時のミュリエルを思い返した。
何故気づかなかったんだろう、僕は……
彼女は ずっと伝えてくれていたのに
あのダンスのことも──ミュリエルは自分の評判や失敗を怖がったんじゃない
僕の恥になることを恐れたんだ
渡り廊下に駆け込み そのまま進むと、庭を眺められるティータイム用のテーブルと椅子が置かれていた。
平民の服装や貧相な身なりになりながらも、真っ直ぐ背筋を伸ばして凛として歩いてくる彼女の姿が浮かぶ。
城内に入り上に行く階段に向かう──
階段で座っていた赤毛の 小さな少女を思い出す。
舞踏会で酔いが回った時以外────
彼女はいつも"お願いします"と僕にキスを頼んでいた。
腫れ上がった顔の時でさえも
そして僕は"ありがとう"とお礼のようなキスをした
────愚かなことをしていた
婚約者なのに
妻となる人だ
伴侶として共に人生を歩む女性
階段を2段飛ばしに上がっている最中、アルスレードは眼帯に手を掛けて引きちぎった。投げ捨ててそのまま駆け上がる。
何を気にして
何を見ていたんだ
目の前に明確に それはあったのに
会うたびにそらされていた瞳
きっちりと整えられた身なり
緊張して組まれていた両手
3年前にヴェルルーラ王国の玉座の間で交わした婚約の儀───あの時 跪いて口づけた彼女の小さな手は震えていた
……ああ、そうだったのか….………
顔合わせなどする前からあなたは
ちゃんと"僕"を見ていてくれたんだ
◾️
美人になれることなんてないし
もう元に戻れることさえもない
彼のためにもっと綺麗になれていたなら……
あの人を幸せにできただろうか
輝く黄金の金髪や吸い込むような青い瞳なら
誰でも振り返るようなスタイルなら
あの人の隣にふさわしかったんだろうか
この自分にできることは全てやった
それでも 愛は 遠くて
諦めて
得られる幸せに満足するべきだと分かっていた
ほんの少し欲張っただけ
彼の花嫁になれるこの素晴らしい日に
あの人が私を 少しでも美しいと感じてくれたなら──
それは2人にとって幸せな日になる……と
夢見てしまった
ただ それだけだったのに
ミュリエルは魔女王リルベラに泣きはらした顔を上げて言った。
「魔法は解けることはないわ、お母様。……100歳の老婆では跡継ぎも望めない。
この姿を彼に見られたくもないわ。
ヴェルルーラに私を今すぐ連れて帰って。
お母様ならそれができるんでしょう?」
ミュリエルがそうして鏡に手を伸ばすと、黒光りした爪の白い腕が鏡から出た。
聖堂と城壁では、それを観て悲鳴や怒号で大騒ぎだ。
「だめよ!! だめ!! 帰らないで!!」
「魔女め! 自分の娘の結婚をぶち壊す気か!?」
「その手を取らないで────!!」
「ああ、諦めないで。お願い……!」
王妃はハンカチを握りしめ、国王も固唾を飲んで見入っている。
ミュリエルの手に黒い爪の手が届くその時──
「あ! 王子様が来た────────────!!!!」
母親に抱かれた女の子の声が澄んだ青空に響き渡った。
◆
「ミュリエル……………!!」
アルスレードの声が背後に聞こえたが、ミュリエルは振り返りたくなかった。
彼に今の自分を見て欲しくなんかない
それがこの人に残る最後の自分の姿だなんて
こんな残酷なことがあるだろうか──?
ああ……でも……
ミュリエルの右手は母親の手を握った。その手からは何かが流れ込んで来て誘う。
彼のためにできることが まだ私にあるなら
今の私にあるのなら それは──
意を決してミュリエルは振り返った。
最愛の人と瞳が合った時に、心は引き裂かれたかのような痛みに悲鳴を上げる。
それでも告げる。告げなくては
「アルスレード王子、私とあなたは結婚できなくなってしまったわ」
構わずにアルスレードは緑の間に大股で踏み込んだ。
ミュリエルはもう背筋を伸ばせず、瞳も白濁している。握った左手は皺だらけだ。
それでも──彼には視えた──彼のミュリエルが。
彼に左手を取られて彼女は驚いていたが、言葉を続けようとした。
「私達は婚約解…」
続けさせない──────── !
彼はミュリエルを抱き寄せて 彼女の唇を塞いだ──自身の唇で
老婆のミュリエルの瞳が見開く。その黒みが強まり赤い煌めきが宿る。
ミュリエルはポゥッと全身が赤く光り、その光がおさまった────そのとき
彼女の姿は18歳に戻っていた。
◇◆
──瞬間、リオルナント城は揺れんばかりの歓声が轟いた!
中からも外からもだった。
握っていた拳は振り上げられ 子供達は走り回った。
人々は拍手を贈り 女性達はほとんどが泣いていた。
ラダは大きく息をついた。隣の泣き笑いしている妻と彼は抱擁し、しっかりと抱き締める。
王妃はハンカチを投げて悲鳴を上げて喜び
「ああ……疲れたわ。あの子ときたら剣以外はとんだ朴念仁だったのね。全く、誰に似たのかしら」
と国王をチラリと見た。国王は黙って丸い下腹を撫で、頭をかいた。
ヴェルルーラの魔女達とリオルナントの魔導士達は魔法を絡めて空に放つ。祝いの2色花火が打ち上がった。
それは次から次へと続いた──
◆◇
「……信じられないわ。アルスレード王子……本当に、本当にありがとう」
僕の腕の中でその人は瞳を輝かせて言ったけれど、僕は首を横に振った。
「助けに来たんじゃない。あなたにキスしたかったから来たんだ────愛しい人に」
そうして 又泣きそうな花嫁に再び口づけた。さっきと同じように愛を込めて。愛する人に。
ミュリエルの瞳には涙が光る。僕はもう彼女に泣いて欲しくなくて、その瞼にもキスを降らせた。
そんな僕らに 鏡の中からの声が届いた。
『もう! 手を繋いでいたから、こっちまで影響を受けてしまったわ……!』
2人で壁の全身鏡を見ると、でっぷりと太って背の低い化粧の濃いオバサンが、自分の身体をあちこち触りながらブツブツと文句を言っている。
「お母様…………!」
ミュリエルに呼ばれるとそのオバサンはビクリとして
『アラ、いやだ。まだ映されていたのね』
と言ってこちらを見ると
『外見なんてね、どうにでもなるのよ!!!』
と叫んでから消えた。後は普通の鏡に戻っていた。
ミュリエルは真剣に
「私、歳をとったら皺だらけだけじゃなくて、でっぷりと太ってしまうのかも……」
と言ったので、僕は
「僕もその頃には間違いなく下腹が出てるよ、きっと」
と言って頭をかいた。
2人の周りを 黒い小さな鳥と蝶は楽しそうに旋回している。
僕達は笑って────
笑ってからまたキスをした。
さあ、式も始めて 永遠を誓うキスもしよう。
僕はあの魔城での選択を誤らなくて本当に良かったと……心から思った。
あの時デンを呼んで正解だった。
キスは愛する人とするものだ
そして
眠る見知らぬ美女には────────ゴリラを!!!!!
お読み頂きまして誠にありがとうございました。<(_ _)>
本作は清坂 正吾様主催『ゴリラパーティー』個人企画の出品作品でもあります。
もう、自作の中で1番泣いて書いた作品となりました。ʕTᴥTʔ
後半のミュリエルの心情が辛い……..箱ティッシュを持ち歩いて書いていました。
3年間会う度に彼女は彼の前で目一杯おめかしして立ってたんだよなぁと思うともう……°(ಗдಗ。)°アルスレードのアホ。アホンダラ。
結婚式には花嫁さんは、そりゃ、花婿に綺麗と思ってほしいよぉ……悪くないよぉ……母ちゃんひどいよー
ミュリエルはこの後、アルスレードや国王夫妻やラダやリオルナント国民が、たくさん甘やかしてくれるはずです!
小柄なしっかりした努力家さんが、頑張りましたっ
結婚式&祝賀会めちゃんこ盛り上がったことでしょう・:*+.
小さな赤毛の女の子が階段に座って待っている場面がなんだか好きでした。
アルスレードは顔に傷が出来る前は美形枠だったはずです。でも、ミュリエルは顔に傷を負ったから彼に惹かれたという……しかも、傷だろうが眼帯だろうがツボだったんですよね。
──分かりますともミュリエル!戦闘系イケメンの傷・眼帯は勲章⭐︎だ!!ʕ^ᴥ^ʔ
そんなこんなで、キャラクターに愛を込めて、泣きながらも楽しく書かせて頂きました。このような機会を清坂 正吾様 誠にありがとうございました。m(_ _)m
ゴリラワード、きらめいていることを祈ります。˚✧₊⁎ʕ•ᴥ•ʔ




