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君は!英雄に!!なりたいか!!?  作者: 奏会
第二章 クアド防衛戦線 ー赤の英雄は不倒也ー
6/9

2-3 クアドとこれから

ミズキ達とアッシュが会合する。

ミズキの演技により情報を聞き出すことに成功。

アッシュと共にクアドの街へ向かうことになった。

「あちらに見える城壁内がクアドとなります」


アッシュさんが指さした方向を視線だけで確認する。

これまでも気を利かせて色々話してくれていたが、その言葉には緊張が見え隠れしていたのだけども先の言葉には見えない。

ホームが見えてきたことで安心してるのだろう。


「立派な城壁とお見受けするが何か由来でもあるのかな」


そうバドロスが促すとアッシュさんは今までよりも饒舌になって話してくれた。


曰く、西と南の森からの警戒を優先した。

曰く、これまで一度たりとも城内に敵を侵入させたことが無い。

曰く、現在の領主のご先祖様が渡来人とやらで豊富な知識を元に考えられた。


渡来人ってもしかしてボク達のような人のことなのだろうか。

だとしたら現代日本の知識でむそーとやらは出来ないかもしれないね。


バドロスとアッシュさんの会話を聞き流しながら歩いていく。

この後またボクの王族ムーブをかまさなければならないんだから気が重たい。

最初のうちは楽しかったよ?

でもやっぱりボクには合わないんだ。

だからこそ前も自由にさせて貰ってたしね!


さて、そういう訳で次にやることをおさらいしておこう。


一つ目、領主に会う。

これはいまの対応を間違えなければスムーズにいけるんじゃないかな?

だってこちらは王族を名乗ってるし、それを確認する術は下っ端にはない。

だから領主が出てくるしかないというのがかのえの考え。


二つ目、王族として対応してもらう。

ここからが難しいところだって言ってたし、ボクもそう思う。

なんて言っても王族を詐称するのはボクの国でも良くて禁固刑だ。

いま居るオレニア国でも国を名乗ってるくらいだから王族制であることは確率が高い。

そこに共が二人の小娘が王族として森にいるなんて、控えめに言って怪しい。

なので威光と態度で表すしかない。

いまのところは・・・だけどね。


三つ目、生活基盤を整えたい。

二つ目がクリア出来れば簡単なんだろうけども、そうはいかない場合に備えてってやつだね!

物語によくある冒険者ギルドみたいなものがあればお忍びで行ってみたい。

ちなみにボクの国では冒険者ギルドはなかったよ。

その代わり組合って名前で各領土ごとに資格制の準兵士として登録できる制度は作ってた。

最終的には二人がどうにかするって言ってたからボクはお任せモード。


なんかこうしてると二人のスペックが高すぎて、本当に”オレ”が存在していたのか不思議に思えてくるよ。

ボクもちょっとは変わったのかな?


とめどなく考えていたら城門の前まで歩いていたようだ。

ちなみにボクはフードを頭からすっぽり被って遠目からでは女性としか分からないんじゃないかなってことになってる。

ここで子供だって言ったやつが居たら全力で潰してやるんだ。


・・・あれ、これフラグ立ててしまった?


少し冷や汗をかいたけれど、そんな考えを放り投げてアッシュさんに視線を送る。

視線を感じ取ったのかボクに礼をすると近づいて跪いてきた。


「失礼致します。これより主に言伝を届けてきますので狭い部屋で申し訳ございませんがお待ち頂けます様、宜しくお願い致します」


ボクが直接回答する訳にはいかないのでかのえが受け答えしてくれる。

本当に王族ってめんどくさい!

特に”オレ”が混じってからは庶民の感覚もあるから余計にそう思えてしまう。


「突然の来訪となるのです。ご無理は言いませんよ」


かのえは平坦な声で対応しているけれど、実はこれが結構問題なのだ。

だってかのえは”オレ”が妻にするならこれだ!と意気込んで作成したキャラクターなのだ。

なので年齢以上に色気がやばい。

道中にアッシュさん以外の兵士に少し声を掛けただけで顔を赤らめさせてしまうのだ。


かのえは誰にもあげないぞ。

ボクの大事な友達だし、なんだったらメイドなんだから!


よっし、気合も入ってきたしやあってやるぞー!

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