9 ダンジョンを改造したよ。
ギルドマスターは、慌てる男女らに対して・・「落ち着け!ダンジョンが復活とは?」と聞くと男女の冒険者は・・
「王都からの廃棄物搬送依頼で廃ダンジョンに行ったら、【地下】に通じる階段が出来ていた。下に降りると【湿地】【海辺】【冬山】【火山】【砂漠】【遺跡】だった。危険なので、階段から中へは入らなかったが20年以上ゴミを捨てに行っているが初めてのことだ!」と伝えたのだった。
王都から来たと言う【騎士団】がギルド長に「付近の村人を砦の街に避難誘導して欲しい。」と依頼した。
俺は、冒険者ギルドの指示で、ダンジョン入り口の西側にある【コッチ村】に来て、村人らに対して避難を呼びかけ、先輩冒険者と共に砦の街に住民を避難誘導した。
そして・・夜になると俺は、砦の上での【見張り】の役についていた。
昼に<戦うぞ!>とか言っていた冒険者の8割は【逃走】していた事により深刻な人手不足に陥ったからだ。
夜になると <グオ―――!> <グエー!> と言う、これまで聞いた事が無い鳴き声が【北の大山脈】から聞こえてくるのだった。
朝になると・・<カーン、カーン> と半鐘が鳴り、<ギイ~バタン!>と、砦の扉が完全に絞められたのだった。
<ドドド~ドドド~>と地鳴りが聞こえる・・
<ギャアギャア> <バッサ バッサ> 森から鳥たちが逃げて来て・・<バサバサ~>と、砦の上空を通りすぎて行った。
「俺にも羽があればなあ・・」先輩冒険者の残念そうな声が、あっちこっちから聞こえる。
<スキが有れば逃げよう>と考えていた冒険者は、自分の考えが甘いことに気が付くのに・・そう長い時間はかからなかった。
「冒険者で【鷹の目】スキルが有る者は!魔物の行動を教えてくれ!」と言うギルドマスターに・・
「崖の方から・・草原に魔物が降りて!」・・・無言になる斥候にギルドマスターが「どうした?」と声を掛けると・・
「洞穴?廃ダンジョンの中に魔物が入って行っています!」と驚く斥候。
砦の上で魔法攻撃の準備をしていた魔法師らも寄って来て・・
「たしかに・・肉眼でもほとんどの魔物が吸い込まれる様にダンジョンに入って行くわ!」
「砦の方にも魔物が来るぞ!弓の準備だ。魔法師は後詰だ!」
という元気な声が聞こえて来たところを見ると、魔物の8割がダンジョンに入って行く姿を見て安心したのだと思う。
約【10日】のスタンピードが終わった。
<ガヤガヤ> <魔物が溢れるなんて!死ぬかと思ったぜ> <普通なら死んでいたがな!ハハハ>
俺の仕掛けた【魔物寄せの香】が効いたのか?北の大森林から溢れて来た魔物らの8割はダンジョンに吸い寄せて行き、砦では約2割の魔物を相手にすれば良かったため、多くの冒険者・街の住民が生き残ったのだ。
そおして【感謝会】のためギルド食堂~青空広場において、飲み会が開催されていたのだった。
「みんな聞いてくれ!」と、ギルドマスターが立ち上がる。
「今回は幸運だった。神に感謝をささげたい・・」と言って【黙とう】をすると、他の冒険者らも目をつむり・・黙って下を向く。
「誰一人逃げずに魔物に立ち向かってくれた。ありがとう・・本当に感謝しているし、冒険者という職業に誇りを感じている。」
<ワイワイ> <ガヤガヤ> 話が終わって、また飲み会が再開された。
<街に寄ってきた魔物が【低級】で助かったよ!> <強くても【Cランク】の、リザード(大トカゲ)くらいだったからな> <飲み会が終わったら【解体】が待っている。トホホ>
俺も15歳で【異世界成人】なので・・「キャハハ!みんな飲んでる!俺はダンジョンマスターの不死王様だ!ワッハハ。ノーライフキングと呼べ~い!」
「おいおい・・誰だサンドに酒を飲ませたやつは?酒に弱すぎだろう・・」
「俺は不死王!酒に酔わないのだ・・グウグウ・・ZZZ」
俺は飲み会の記憶が無いのだが・・何故だろうか?