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隣の○○さんは俺に○○してくる  作者: 黒薔薇サユリ
第1章

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98 月の力の下で

3/3

「うん、いいね」


俺が抵抗する間もなく、あっさりと下が1枚の状態まで、防御を削られてしまった。


外で、しかも女子に剥かれた。恥ずかしさで寒さを無視できるくらいには、体が熱い。


「顔赤くしちゃって、カワイイ」


俺の酷い顔を耳元で褒めた綾ちゃんは、俺の顔の輪郭を指でなぞって、耳に息を吹きかける。


「じゃあ、始めようか。焦らしすぎちゃったしね」


俺を弄んだ綾ちゃんの手が、俺の下に伸びる。


「優くんも、ごかいちょう……」

「ん?」


綾ちゃんが、俺のパンツを掴んだかと思うと、そのまま引き下げるのではなく、掴んだまま手が止まった。


「綾ちゃん?」

「…………」


今までの言動とは、なにかが違う。そして、俺のパンツを掴んだ状態で体が震え始めている。


なんだ、と思って綾ちゃんの顔を見ると、頬を真っ赤しにて、俺のパンツを見ている。


「ご、ごめん優くん!」

「え?え?え?」


急に震えたかと思えば、今度は急に抱きしめられた。


この行動には、なにか企みがあるようにも思えるけど、さっきと違って力が弱く苦しくない。ただ、俺の顔に柔らかいという感触があるだけ。


てことは、いつもの綾ちゃんに戻ったと考えるのが妥当、か。だとしても、なんか変化あったか?周囲か、綾ちゃん自信に。


「まぶし」


太陽か。そういえば、綾ちゃんの手が止まった時は、ちょうど綾ちゃんの顔に太陽の光があったったくらいだった。


てか、ちゃっかり日の出しちゃったな。


「ほんとにごめん。言い訳にしか聞こえないと思うけど、なんかずっとここに興味引かれてて。気づいたら、ここに……」


どうりで、だから移動中の綾ちゃん何も考えてないように見えたのか。


「わかったから、とりあえず戻ろ、父さん達心配してるだろうし。着付けはできるの?」

「う、うん……」


服装のことを指摘すると、今更気にし始めたのか、空いている浴衣を閉めて、半裸状態を隠す綾ちゃん。


「じゃあ、俺人が来ないか見とくから、早めに着替えて」

「ありがとう」


顔が真っ赤な綾ちゃんを、その場に残して、俺は人がここに近づかないよう、見張ることにした。


「これは……ツクヨミか」


綾ちゃんの着替えシーンを守るとき、周囲を見渡して見つけた、ここの社の説明が書かれた立て看板を読むと、どうやらここの社には、ツクヨミが祀られているらしい。


ツクヨミ、夜の国を治めているとされている月の神様。つまりは、ここの社に祀られていたツクヨミが、夜も相まって、力を発揮、それに綾ちゃんの呪いが反応したということだろう。


アマテラス様には、ありがとうとしっかり口に出して、感謝をしておこう。


「ほんとにごめんね優くん」

「早かったね」

「急いだから……」


結構な速度で着付けが終わっらしい、綾ちゃんが俺の横に来た。急いだからか、元に比べて少し崩れてるけれど、気になるほどでもない。


「じゃあ行こうか。父さんほんとに心配してるみたいだし」


綾ちゃんを待っている間に、スマホを確認したら、優來と父さんから不在着信が5件来ていた。


「う、うん。ほんとうにごめんね」


正気に戻った綾ちゃんと、父さん達の元へ移動を始めたはいいけど、綾ちゃんはマジで落ち込んでいるみたいで、道中ずっと謝られた。


「優、遅かったな。もう、日が登り始めてるぞ」

「ごめん、綾ちゃん体調悪くなっちゃったみたいで」

「大丈夫か綾」

「う、うん優くん居てくれたし……」


綾ちゃんは、お父さんに聞かれてさっきのことを思い出したのか、顔を赤くして下を向いてしまった。


「それじゃあ、ぼちぼち帰るか」

「今度は、俺が運転するからな」


そういうようなやり取りをした、幼馴染2人は、車の方へ歩いていく。


「お兄、寒い?」

「なんでだ?」

「震えてる」


多分1回綾ちゃんに剥かれたからだろうけど、俺の体は体温を外に放出してしまい、今めちゃくちゃ寒い。


「ぬるいけど、これ」


そういった優來が手渡してきたのは、俺が頼んでいた甘酒。


「ずっと持ってたのか、ありがとな…………優來は、ちゃんと浴衣着てるよな」


綾ちゃんは、素で下を着ずに浴衣を着ようとしてたけど、さすがに優來はちゃんとしてるよな。


「下着ない話しなら、違う」

「いや、いいんだそれで、正解大正解」


良かった優來は、ちゃんと着てくれているみたいで。というか、なんでみんながみんな、下着を着ない着方をやろうとするんだ。



「「遅い!」」

「いやーごめん、帰り混んじゃって」


行きよりも時間のかかった、帰り道を進んで、家に着くと、俺と綾ちゃんのお母さんが、父さん達に軽く怒っている。


「こっちは、おせち作って待ってたってのに。お雑煮冷めちゃったじゃない」

「いや、ほんとにごめんって」


俺たちが寝ずに初詣へ行っている間に、母さん達も寝ずにおせちを作ってくれていたみたいで、リビングの方からいい匂いが漂っている。


「そ、そんなことよりさ。早くおせち食べよ、ちょうどお腹も空いてるし」

「それもそうね。ていうか綾、浴衣崩れてるよ」

「ほ、ほんとに?」

「うん、少し帯の結びも甘いみたいだし」


一目見ただけで、そこまで分かるのか。もしや、綾ちゃんのお母さん、相当な手練か。


「まあ、浴衣汚すとあれだし、優來ちゃんと綾は着替えてきな」

「わかった」

「じゃあ、私は行くね。優くんは、体しっかり暖かくしてね。ほんとにごめん」


最後の最後まで、謝りながら、部屋の奥へ行く綾ちゃんだった。


「うわ……」


そんな浴衣の話を聞いていたら、刈谷さんから通知が飛んできた、それを開くとこちらも浴衣の写真。


刈谷さんは、普通におしとやかな感じで立っている。そしてその横に、成人式で着るような浴衣を着た刈谷さんのお母さんが、刈谷さんに抱きつく形で一緒の写真に収まっている。


ほんとに、刈谷さんのお母さんは、行動が若々しすぎるとしか言いようがない。あそこまで、娘彼氏(嘘)に干渉してくるのは、どうかと思うけど。


「何スマホ見てんの、早くあんた上がりなさいよ」

「はいはい、今行きます」

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