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隣の○○さんは俺に○○してくる  作者: 黒薔薇サユリ
第1章

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90 夜這いガールと前戯

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「あの、優くん今日の夜、時間ありますか?」

「時間?まあ、暇だしあるけど、どうかしたの?」


帰りのHRも終わって、みなそれぞれ帰りの支度したり、部活ですぐ教室から出ていく人がいる中、茶色系で丈の長いコートを着た刈谷さんに、珍しく夜の都合を聞かれた。


ほんとに刈谷さんが、夜の予定聞いてくるなんて珍しい、いつもアポ無しだから、何か思惑があるようにしか思えないけど。


「もし良ければなんですけど、今日私の家で夕ご飯食べませんか?」

「唐突だね」

「朝、急にお父さんに誘ってこいと言われた事だったので、ごめんなさい」

「刈谷さんが謝ることじゃないよ。まあ、刈谷さんのお父さんが来ていいって言ってるんだし、行くよ」

「ほんとですか?」


唐突すぎることで、刈谷さんは半信半疑なのか、再度聞き直された。


「うん」


正直、これで行かなかったら刈谷さんのお父さんに、何かしらの念で呪われそうだし。


「それなら、来る時間はいつでもいいので、来てくださいね。あ、でも少し早めに来てくれれば、いい事あるかもです」

「なにその、含み方気になるんだけど」

「それなら、早く来てください。待ってますから」


そういった刈谷さんは、笑顔を俺に向けてから足早に教室を出ていった。



「よし!」


気合いを入れてから、刈谷さんの家のインターフォンを押して、呼び鈴を鳴らす。


「鍵空いてるので、優くん入っちゃってください」


インターフォンを鳴らしてすぐ、刈谷さんにインターフォン越しで、家へ案内された。


「おじゃまします」

「邪魔するなら、帰ってくれるかな」


刈谷さんに言われて、数段ある階段を登って家へ入ると、玄関のすぐそこに俺を呼んだ張本人である、刈谷さんのお父さんが立っていた。


「お父さんが呼んだんでしょ。さ、優くんどうぞ上がってください」


呼んだ張本人に煙たがれつつも、靴を脱いで刈谷さんの家に上がった。


「あら、梶谷くんいらっしゃい」

「おじゃまします」


刈谷さんにリビングへ通してもらうと、テレビ前のソファに座って、何かを飲んでいる刈谷さんのお母さんと目が合った。


一応、刈谷さんの家に上がるのは2回目ではあるけど、前回と内装にそこまで変化は無い。強いて言えば、ストーブが置いてあったりと、季節感が感じられるくらいか。


「早かったね」

「刈谷さんが、早く来たらいい事あるって言ってたので」


俺は刈谷さんの言葉を信じて、家に帰ってすぐ母さんに事情を説明して、少し身支度をしたのち、家を出てここにいる。


「いいこと?ああ、あれのこと」

「あれとは?」


いいこととは、言っていたけど刈谷さんのお母さんが忘れてるあたり、そこまで重要じゃなさそうだな。


「いや、単純に梶谷くんの好きな物作ってあげようかなって、思ってただけの話」


そういう事か、まあいいことっちゃいいことだな。期待してたレベルより、少し下だけど贅沢いっちゃいけない。


「で、何か食べたいものある?」

「そうですね、親子丼とかいけますか?」

「親子丼だぁ?」


最近テレビで見て、食べたいと思っていた親子丼を提案すると、後ろからやってきたお父さんが声を荒らげた。


「お前、まだ母さんを狙っていたのか!」


前回俺が家に来た時、お母さんをジロジロ見たいせいで、狙ってると思われたけど、まだその話が残ってるとは。


「違います違います!普通の親子丼を食べたいだけです」


なんで料理名言っただけで、相当な勘違いされなきゃいけないんだ。


「私は、別に構いませんけど」

「母さん何を言ってるんだ」


ほんとに何言ってるんだ刈谷さんのお母さん。確かに、見た目すごく若くて、そういう目で見れなくないけ……やめとこうこういうのは。純愛過激派に殺されかねない。


「まあ、冗談ですよ。親子丼でしたね、いけますよ」

「いや、待ってくれおでんにしよう」

「でも、梶谷くんの要望は……」

「おでんにしよう!な、梶谷くん」

「はい、そうしましょう」


多分お父さんは、自分の発言のせいで、親子丼と聞くと嫌な連想をすることとなったから、おでんに切り替えたのだろう。


別に俺も、死ぬほど親子丼食べたい、したいって訳じゃないから、お父さんの提案をのむことにした。


「それじゃあ、具がないから買いに行きましょうか」

「そうだな、俺も行こう」

「じゃあ、2人は適当に過ごしといて。あ、盛り過ぎないようにね」

「は、はは……」


友達の母親にこれ言われて、どんな反応すればいいかめちゃ困るな。そもそも、言わなくないか?普通。


「じゃあ、買い物いってきます」

「行ってらっしゃい」

「いいか、何もするなよ」

「わかってますって」


襲う襲わないの話だったら、俺じゃなくて刈谷さん本人に言って欲しい。


「行っちゃいましたね。何しますか?」

「別になんでもいいよ、このままテレビ見てまってても俺はいいけど」

「なんでもいいんですか?じゃあ、私の部屋いきましょうか」

「ん?いいけど……」


何気に刈谷さんの部屋にはいるのは、2回目だけど、しっかりと見るのは初めてか。前回は、多々あって部屋を見る余裕なかったからな。


「ここが私の部屋です」

「おじゃまします」


案内された刈谷さんの部屋は、綺麗で置かれている家具もいい感じといった小綺麗な部屋。


そして、壁にかけられた時計の下にあるベッドは、前回、俺が刈谷さんと寝たベッドだろう。


「綺麗だね」

「まあ、やることそんなにないですから、掃除はこまめにしてるんです」


この歳で自分の部屋を、親に任せず、エロ本あるからみたいな理由がなく、自力でやるのは、普通に偉いな。


「漫画とかも読まないの?」

「あんまり読まないですね。読むとしても、お兄ちゃんのを借りて読むくらいです」

「刈谷さんお兄さんいるんだ」


何気にその情報は知らなかった、玄関の靴も3人分しか無かったし。


「でも、大学がここら辺じゃないので、今は一人暮らしですけどね」


なるほど、だから3足だけなのか。あと、気になるのは


「お兄さんは、普通だよね?」


刈谷さんのお兄さんが、お父さんみたいな感じで、刈谷さんLoveだといつか出会った時、また面倒なことになるし。


「何言ってるんですか、普通のお兄ちゃんですよ。それで言うと、優くんに似てる部分あるかもですけど」

「そうか、なら普通か」


俺と同レベルなら、普通なんだろう。


由乃からシスコンだか、なんだかってよく言われるけど、俺の優來への思いは世間一般的に見ても普通のものだし、大丈夫だろう。


「刈谷さん、お兄さんの本見てもいいかな?」

「別にいいですけど」


唐突なお願いに、少しハテナを浮かべる刈谷さんだったけれど、普通にOKを出してくれた。


俺が唐突にこんなお願いをしたのは、曲がりなりにも一応、おしとやかな刈谷さんが読む漫画が気になったというのが強い。


「ここがお兄ちゃんの部屋です」


本の話を出して、刈谷さんに案内された場所は、刈谷さんの部屋の隣にある部屋。部屋の中は、The男の部屋といった感じではあるけれど、しっかり掃除はされているみたいで、綺麗ではある。


「そこに、置いてありますよ」

「ありがと……う?」


刈谷さんに場所を教えてもらって、本棚に近づくと、まだ埋まり切ってない段のところに、倒れた薄い本が置かれている。


「どうかしましたか?」

「この本なに?」


倒れた本を手に取って、タイトルを見ると明らかにR18系のいかがわしい本。


「それですか私の教科書?みたいなものですね」

「え?」


刈谷さんに教科書と言われて、本のページを適当にめくってみると、夜這いと思われるシーンが描かれている。


「これ、ずっとここに置いてあったの?」

「私が本棚の後ろにあったのを、引っ張り出したんです」


さすがに、親がいるのにR18本を堂々と、本棚におく人はそうそういないか。


というか、刈谷さんの奇行の元はこれのせいなのか。お兄さん、もっと普通の純愛系の本を、集めといてくれ。


「本ってこれだけなの?」

「あと、4、5冊あるはずですけど、そこに」

「ほんとだ……」


最初に見つけた本棚のところに、その残りの薄い本が置かれている。


しかも、それを読むと全部同じ作者の、夜這い系シリーズだということがわかった。つまり、お兄さんが推してるてる作家の、好きなシリーズということだ。性癖という可能性もあるけれど。


「刈谷さんは、どんな気持ちでこれ読んでるの」

「ためになるなぁ、とかそんなところでしょうか」

「あ、そういう感じ」


この本、結構作画レベル高いし、ストーリーも何となく見た感じいいけど、刈谷さん読んでてそういう気分にはならないのか。


「逆によくこれ読んで、よく夜這いする気になったね」

「それが正解だと思ったので」


この人、変なとこ思い切りいいな。


そもそもの話、正解だと思っても少し考えれば間違えだと気づきそうなものなのに。


「でも、優くんの中では、それは正解じゃないんですよね」

「普通に考えて、不正解中の不正解でしょ」


今刈谷さん、自分で言ったってことは、普通に気づいてるんじゃないか?


「じゃあ、これは正解ですか?」

「え?」


正解か、と聞いた刈谷さんは俺を思いっきり押して、お兄さんのベッドの上に倒した。


「えっと、これは……」

「夜這いが、不正解とするなら、これは正解ですか?」


ベッドに仰向けに倒れたあと、俺が起き上がる前にとてども言わんばかりの速度で、腕を固定されておれは、刈谷さんに押し倒された形になる。


すごい既視感を感じる。というか、俺は毎回こういう時下だけど、俺が上に行く時は来るのだろうか。


「えっと、そもそも人を犯す(襲う)のは、どちらかと言えば不正解よりというか」

「そうですか……でも、私のスタンスはもうこんな感じで固まってるので」

「じゃあなんで正解求めたの!?てか、ナチュラルに服脱がそうとしないで!」


なぜ聞いたのかわからない、質問をしつつ、俺の上の服をナチュラルに脱がそうとする刈谷さん。


「ストップストップ!お母さん達帰ってくるから!」

「大丈夫ですよ、すぐ終わらせればいい話ですから」

「なんで自信たっぷりなの!?」


なに?刈谷さんは、自分がすごい技を持ってる自信があるの!?


「ていうか、ここお兄さんの部屋だし」


さすがに人の部屋、人のベッドを汚す可能性があるし、ここでは避けた方がいいと思う。とても思う。


「大丈夫ですよ、後片付けは私、得意ですから」

「家庭的!」


掃除が得意なのは、人として評価高いけど、ここで掃除が得意は俺にとって美味しくない能力だ。


「そんな、急に褒めたって優くんを気持ちよくするしか、できないですよ」

「ちょっと!ほんとにストップ!ストップ!」


刈谷さんの服を上げるスピードは、そこまで早くないおかげで、俺は今完全上裸という訳じゃなくて、目の前が服で見えないくらいの状況になっている。


まあ、危ないのは変わりないんだけど……


「ほら、しっかり顔出してください」

「だから、やめて……」


ついには、刈谷さんにほぼ完全に上の服を脱がされてしまった。


「優くんって、筋肉ありませんよね」


俺の服をぼぼ脱がした刈谷さんは、俺の腹を指でなぞりながら、俺の筋肉について話してきた。


「そこでバカにしないでよ」

「ごめんなさい。気にしてましたか?」

「気にしてたかと言うと……」


気にしては無いけど、女子から直で言われるとちょっとくる。


「大丈夫ですよ、私はどんな優くんでも好きですから」


そう言った刈谷さんは、上裸の俺に体をくっつけ抱きつくような形になった。


「あんまり体温感じないですね」

「そりゃ刈谷さんは、服きてるからね」

「そうでしたね、じゃあ」

「刈谷さんも脱ごうとしないで!」


この際、羞恥心どうこうはいいとして、なんで刈谷さんは、いつもより前戯に時間かけてるんだ。


「よいしょ、これなら。あ!暖かいですね」

「まじで……」


半上裸になった刈谷さんが、俺の体に刈谷さんの体をくっつけて、体温を交換する。


自分を落ち着けるために言葉をつけると、水着と同じという言葉になるけど、下着は下着、水色のブラは水色のブラだ、目のやり場に困る。


「優くんが望めば、外しますよ」

「ほんとにやめて」

「つまりやれと?」

「違うって!」


そんな、日本の伝統芸じゃないんだから、やめてと言ったらやめて。


「そろそろ下、いきましょうか」


俺の体の体温をある程度堪能した刈谷さんは、笑顔で下を脱がすと言い始めた。


「そんな、メインディッシュみたいに言わないで」

「主菜ですね」

「確かに肉だけど」


なんでここに来て、しょうもない下ネタ話してるんだよ。


「ささ、メインディッシュを……」

「ちょっと、具材買ってきたから、手伝ってもらってi………………おおー」

「あ、ちょ!」


刈谷さんが、俺のズボンを下げ始めたタイミングで、タイミング悪くか、良くなのか刈谷さんのお母さんが帰ってきた。


今の状況は、地面にばら撒かれたR18本、そして上裸の男女。傍から見ると、そういう現場に見えること間違いなし。


「あ、はいはい。ごゆっくりーどうぞー。ちゃんと、防御するのよ、あとスリル味わいたいのはわからなく無いけど、部屋のドアはちゃんと閉めてね」


謎に軽い関心を示したお母さんは、お兄さんの部屋のドアをゆっくりと閉め始めた。


「待ってください!ほんとに、これには深いわけが……」


俺が言い訳する暇もなく、刈谷さんお母さんはそのまま扉を閉め1階の方へ降りていってしまった。


「ああ、ほんとに!」

「優くん、イライラしてます?」

「イライラとムラムラだよ!…………あ」


やべ、怒りのあまり本心が……


「優くん……ちゃんと、反応してるんですね」

「そりゃそうだろ!」


俺はそういう欲がない風の、ハーレム系ラノベ主人公じゃないから、そりゃそうに決まってる。


「でも、お母さん帰ってきちゃいましたし、下行きましょうか」

「そうですね!」


もう、状況ぐちゃぐちゃすぎて涙目だよ。

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