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隣の○○さんは俺に○○してくる  作者: 黒薔薇サユリ
第1章

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75 妹と勉強会

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「じゃあ、母さんに押し付けられた勉強会やるか」


なんとなくの優來の覚悟を聞いた昨日から、時間が経って次の日。母さんに言われた命令を遂行するため、リビングの机の上に勉強道具を展開する。


「お兄、嫌?」

「別にただ言いたかっただけ。そして、今回は先生として由乃さんをお呼びしました」

「あんたって結構暇よね」


正直、なんで俺由乃に軽くバカにされてるのかわらないけど。


「そういう由乃だって、俺が誘えばだいたい来てくれるくらいには暇だろ」


俺を暇人とバカにしてるけど、由乃だって俺ほどとは行かなくとも、十分暇人だと思う。


「そりゃ、あんたによばれれば」

「なんか言った?」

「なんでもない。というか、今日は勉強するんでしょ、優來ちゃんの」


そうそう俺と由乃、どっちが暇か論争で忘れてたけど、もともと優來の勉強のための日だった。


「てか、私迷惑じゃない?こうも連日」

「いまさらだろ」

「そうよ、全然いいんだから。由乃ちゃんはもう、家族みたいなものだし」

「だってさ、優」


母さんに家族も同然と言われ、俺の方を睨むような目で見る由乃。


多分、昨日の家族でもないのにと、俺が言ったことについてだろう。


「と、とりあえず勉強しましょう。まずは、優來がどれくらい勉強出来るかだな」


優來がどれくらい中学の範囲ができるかによって、勉強量を設定する必要があるし、まずは優來の出来を調べるのが先決だ。


「今の時期だと、だいたいの人が復習してるくらいよね」

「多分そうだな、優來の出来によっては、ここから4ヶ月で中学内容全部覚える必要があるかもしれない。ということで、これをどうぞ」


俺は机の上に、昨日の間に用意しておいた紙の束を置く。


「これは?」

「去年の入試。ということで、とりあえずといてくれ」


これでなんとなくの優來の力量を図ろうということだ。


「へー、あんたも考えたわね」

「まあな」


本当は、ネットで調べただけだけど。


「英語はリスニング無視して、全教科50分。じゃあ頑張って」

「最後、適当……」


そう言って、優來が最初にとった教科は国語。国語は運と行ったりするし、しかも対策がほぼ関係ないときた、大体の感覚を掴むのにはいいと思う。


「それじゃあ、50分スタート」


タイマーを50分に設定して、タイマースタートする。


最初の問題は、漢字や文法と言った基礎部分。漢字はスラスラと書けているけれど、文法は少しと言った感じだ。



「そこまで」


50分のタイマーがなって、国語を解く時間が終わった。


解いている時の優來は、そこまで苦戦はしておらず、普通に解き続けていた。


「次は何にする?」

「これ」


次に優來が取ったのは英語。英語は掴むべきとこ掴まないと、余裕で死ぬから結構難しい教科だと思う。


「英語な、俺はその間に丸つけしとくよ」

「お兄も、頑張って……」


優來から回収した解答用紙を、答えと照らし合わせて丸をつけていく。



「終わり」

「疲れた……」

「俺も」


俺が丸つけに回ってから、由乃がタイムキーパーをしてくれて、今は優來が最後の教科の社会が終わったとこだ。


「じゃあ、社会の丸つけするか」

「優、そんなのいいからちょっとコンビニにお菓子買いに言ってくれない?」

「そんなのって」


今そこそこ重要な役割ことをやってると思うんだけど。


「まあ、良いけど」

「じゃあお願い。これお金」

「じゃあ由乃丸つけお願い」

「はーい」


由乃に丸つけを任せて、俺は息抜き程度にコンビニへお菓子を買いに行くこととなった。



「ただいまー。由乃、お前目悪かったっけ?」


コンビニでお菓子を買ってから家に戻ると、細いフレームの丸メガネをした由乃が、母さんと話していた。


「優、おかえりー。これは、伊達メガネ可愛いでしょ」

「由乃、いくら自分を知的に見せたいからって」

「あんたは、私をバカとしてみてんの?てか、もっといい感想はないわけ?」


由乃に軽く言葉を投げたら、それに対してそこそこ強めの語気で言葉が帰ってきた。


「感想か、まあ新鮮味があっていいんじゃないか?似合ってるし」


由乃のメガネ姿は、ファッションとしてしっかり成立していて、知的どうこうではなくカジュアルな感じが出ていていい。


「そう?へへー。ま、まあありがと……」


由乃を褒めると、満更でもなさそうに照れ始めた。


「で、優來の点数はどんな感じなんだ」

「そういえば、そうだったわねほら」


最後にやった社会も含めた、全ての教科の解答用紙が机の上に並べられた。


「おー、そこそこいいんじゃないか?」


優來の得点は、一律50点台その中に60、40点のものがあるという感じ。


普通にノー勉にしては、いい方。というか、結構良い方だと思う。


「そういや優來、お前数学とか3年の範囲のやつできてたよな」


これは丸つけしていて思ったのだけれど、優來は、2年の夏くらいから不登校になったはずなのに、何故か3年のいくつかの単元ができていたのが、少し不可解だった。


「暇だったから、教科書見てた」

「それまた勤勉な」


それでも、教科書みただけでやり方覚えるって俺の妹は天才か?


「で、言うこれ見てよ。優來ちゃん、歴史ほぼ満点」

「え、すご」


優來の社会の結果は、得点の半分以上を歴史で取ると言うものすごいことになっている。


「歴史、動画で覚えた」

「へーそれはそれは」


優來は以外にも引きこもっている間、ただ自堕落に過ごしていただけではなく、少しではあるけれど勉強もしていたみたいだ。俺なら、絶対にそんなことはしないな。


「となると、優來がやるべきなのは、まだできてない範囲と復習だけか」


優來が少し中3の内容をかじっていたおかげで、予想よりも短い範囲勉強して、復習に当てられそうだ。


「それでご褒美ついでに、ほれ」


頑張った優來へのご褒美として、コンビニ袋から3つアイスを出す。


「なんでこの季節にアイスなのよ」

「美味しいだろアイス」

「そうじゃなくて、気温考えろって言ってんの」


確かに今日の気温(18℃)でアイスとなると、少し寒いかもしれないな。まあ、美味しいからいいよね。


「寒い寒くないは置いといて、優來はどれ食べたい?」


机の上に置かれたアイスは、超絶硬いで有名な小豆のアイス。もう1個は、少しお高めなぶどうのカップアイス。そして最後の1個は、練乳の棒アイス。


「じゃあ、お兄と食べたいのじゃないやつ……」

「別に俺に遠慮しなくていいんだぞ」

「それが、いい……」

「そう?」


まあ、優來が選んだんだし、そうするとしよう。


「じゃあ俺が食べたいのはこれ」


置かれた3つのアイスから、1つめちゃ堅いあずきのアイスを手に取る。


「あんたそれにすんの?」

「お兄、遠慮、してる」

「してないしてない。俺はこれが食べたかったから、買ってきただけであって」


そもそも、頑張れば不審者撃退できるアイスを高頻度で食べる、最強の顎の持ち主はいるんだろうか。


「それで、俺は選んだけど優來はどうする?」

「それなら、これ」


優來が選んだのは、安定択の少し高めのぶどうのカップアイス。


「そうなると由乃はこれだな。大丈夫か?もし嫌なら俺のと交換するけど」

「別にそこまでわがままは言わないわよ」


そうか、由乃はこの最強のアイスはいらないのか。


「それじゃあ、俺はこれを温めてくるわ」

「あんたそれが目的で買ったでしょ」

「さあ、僕は全く」

「しらじらし」


だって、この最強のアイスがほぼ最弱の液体になって食べられるなんて、気にならないはずがないだろう。


言い方を変えれば、ただおしるこが食べたかっただけとも言えるけど。


「ほれスプーン」

「ありがとう……」


この最強アイスを温めるついでで、優來用のスプーンを手渡す。


「寒」


先にアイスを食べていた由乃が、1口だけでも体が冷えたのか、少し身震いをしている。


「寒いなら、温めてやろうか?この間のゲームの時見たいな感じで」

「ちょ、ちょっと!あのこと思い出させないでよ!」


え、そんな強く言うぐらいあれは忌まわしき記憶なのか。一応俺達幼馴染なのに、悲しい。

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