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隣の○○さんは俺に○○してくる  作者: 黒薔薇サユリ
第1章

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47 夜這いガールの詳細情報

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「優くん、おはようございます」

「おはよ、刈谷さん」


最近は刈谷さんから夜這いされることなく、健康的に過ごせている毎日だ。そのおかげで、授業中は全く眠くもない。


「最近は、優くん全く眠くなさそうですね」

「そりゃあ、誰にも睡眠妨害されてないからね」

「優くん、睡眠妨害されてたの?」

「おう、佐藤さん…」


俺の後ろから出てきたのは佐藤さん。今ちょうど、席の方にやってきたみたいだ。


「大丈夫?ちゃんと寝れてる?」

「うん、最近は妨害されてないからね」


佐藤さんは、睡眠妨害と聞いて俺のことを心配してくれてるみたいだ。いやー嬉し。


「でも、いったい誰がそんな酷いこと。困ったら、私に言ってね。その…私の家とか来てくれてもいいし」

「それはありがたいな、いやー困ったもんだよ全く」


睡眠妨害してくる人が誰かわかんないけど、刈谷さんの方に視線を向けると、刈谷さんはいつもと変わらず笑顔で座っている。


「梶谷、ちょっといいか」

「はいはい」


話に一区切りついたとこで、同じクラスの田中に突如呼ばれた。


田中の方に行くと、無言でついてこいと言われ、俺達は廊下に出た。


「カツアゲなら、今財布持ってないぞ」

「お前は俺を、なんだと思ってんだよ」

「冗談冗談。で、要件の方は?」


軽い冗談を交えつつ、田中の要件の話に入った。


「梶谷って、刈谷さんの好きなものとか知らない?」

「好きなもの?」

「そうそう、お前2回連続隣だろ。それに仲よさそうだし」


仲がいいと言われれば、仲はいいか。


「まあ、いいけど。なんで?」

「おい、そんなこと野暮ったいこと言わせんなよ」


なんかへらへらした言い方のせいか、むかつくな。


「教えないぞ」

「ごめんごめん、でも言うのは緊張すんな」


田中は深く深呼吸をしてから、口を開く。


「俺、刈谷さんのこと()()なんだよ」

「へー」

「おい、俺の緊張の割に淡泊だな」


ほぼ確認で聞いただけだから、田中が言うことは大体予想できてた。


田中に今の現実を教える、教えないはクズの部分の俺が、考えるのをやめろと言ってるから放棄しよう。


「で、なんでもいいからさ、教えていくれよ」

「でも、好きな人の好きな物って、そんなに気になるか?」

「そりゃ、相手との会話デッキに組み込めるからな。それで、仲良くなってその先も…とかな」


そういわれると、俺と刈谷さんが仲良くなったきっかけもそんな感じだったな。


もしや、刈谷さんが俺を好きになったのも、その延長だったり。まあ、仮にそれがあってるとして、なぜ

夜這い?という感情が残るけど。


「刈谷さんの好きな物な、あるぞ」

「教えてくれよ、さあさあ!」


刈谷さんのこととなって、推しが急に強くなる田中。


「まあまあ、そんなに焦らないで。田中って、ゲーム配信とか見るか?」

「ゲーム配信か、最近は見てないけど、前はプレーンとか見てたけど」


配信を見てるかの話をする田中は、なぜ急に?という感情強めの顔をしている。


「そっちか、まあそれはあんまし関係ないとして」

「おい」

「黒船って言う、配信コンビがいてな」

「へー、刈谷さんはそれが好きなのか?」

「そうそう」


なぜだか、田中に教えるのは少し抵抗があったけど。話したら、田中はすぐ理解してくれたみたいだ。


「他なんかあるか?」

「他な、他か…」


刈谷さんの好きな物…あれ?もしかして俺、さっきのしか知らない?


そもそも、刈谷さんとはもともと黒船の話しかしなかったし、最近の話と言えばほぼ夜這いとかだ。


刈谷さんのなんとなくの、家族構成知ってて嘘ではあっても、お付き合いの挨拶もした。俺って、結構段階飛ばしてるんだな。


先に飛ばしたのは、あっちだけど。


「梶谷?」

「ああ、ごめんごめん。刈谷さんの好きな物な、えっと…俺、とか?」

「何言ってんだよ」

「いや、ごめん。さっきのしか、知らないわ」


今思ったけど、俺は思っていたより、刈谷さんの詳細情報を知らなかったみたいだ。


「まあ、いいや。とりあえず、見てみるよ。なんか追加情報とかあったら、教えてくれよな」


それだけ言って、田中は教室に戻って行った。


俺はというと、あそこまでの距離感でほとんど相手を知らなかったのが、嘘にしか感じれなくて、往生際悪く過去の記憶を遡る。


「おう、梶谷なんでここで固まってんの。HR始まるから、早く戻れよ」



「優くん、遅かったですね。何話してたんですか?」

「ちょっとね」


先生に言われ、席に戻ると変わらず刈谷さんが隣に座っている。


今日の俺は刈谷さんを観察して、なんとなく刈谷さんを知ることにしよう。


先に言っておくと、これは俺の好奇心であって田中みたいに好きだからという訳では無い。


「今日の6時間目、文化祭の出し物決めるから一応考えとけよ」


担任のHRも終わり、クラス内ではそれぞれが準備をしたり、さっき言っていた文化祭の話をしたりしている。


「刈谷ちゃんは、文化祭やりたいこととかあるのかい?」

「私は、楽しければ特にって感じですかね」

「へ~、そういう感じなんだね~。ゆうくんは~、なんかあるかい?」


刈谷さんを観察するとは言ったけど、どうしたものか。ストーカーが一番手っ取り早いけど、俺にそんなノウハウないし、普通にやっても刈谷さんにばれる気がする。


「お~いゆうく~ん」

「近!ごめん青空さん」


思考からいったん離れると、目の前に青空さんの顔がドアップ状態であった。


「どうしたんだい?ゆうくん、いつも見たく~、僕を見た瞬間血相を変えて話かけてこないなんてさ~、体調でも悪い?」

「そんな、青空さんに大興奮した記憶はないけど。大丈夫考え事してただけだから」


流石にずっと同じことで悩んで、授業とかに支障きたしたくないし、とりあえず頭の片隅にだけ入れておこう。


「で、なんの話してたの?」

「文化祭どんなことしたいかな~、て話」


そういば、先生がさっきそんなこと言ってたな。


「文化祭ねー、2人は?」

「刈谷ちゃんはなんでも、僕はね~やっぱ定番のメイド喫茶かな〜」

「青空さんって、そういうの好きだよね」


これは俺の主観だけど、青空さんは可愛い女の子とかが好きな気がする。


「まあ、可愛いものは見たいからね〜。それに、僕がメイドになって〜、優くんを誘惑できるしね〜。ボクっ娘メイドだよ〜」

「おー、最高最高」

「適当だな〜」


高校初めての文化祭に、思いを寄せつつ。今日の時間は刻一刻過ぎていった。


今日、刈谷さんを観察してわかったことがある。刈谷さんはそこそこ、猫を被ってる。


いや、ある意味で両方が素なのかもしれないけど、俺といる時と友達とかといる時だと、行動に差がある気がする。


俺と2人きり、または夜這いのことを知る由乃といる時の、攻めた言動に比べると、普通?の刈谷さんは、比較的控えめな感じがする。


「優くん、優くん?」

「あ、ごめん刈谷さんなんか話してた?」


刈谷さん観察結果を整理ていると、横から方を指でトントンされ現実に引き戻された。


「そこまで、大事じゃないんですけど。優くんは、何に投票するのかなと思って」

「投票?」


刈谷さんに言われて、黒板の方を見てみるといつの間にか文化祭出し物案が出ていている。


お化け屋敷にメイド喫茶、縁日など、まだ絞込みはされてないのか、案がズラっと並んでいる。


「この中で気になるのは、メイド喫茶かお化け屋敷屋敷かな定番だし」

「優くんはそうなんですね。まあ、私もそんな感じなんですけど」

「どっちにするか迷うよね」


お化け屋敷なら、そこまでハードル自体は高くないから簡単に出来る。メイド喫茶に関しては、ハードルは高いかもしれないけれど、やること自体は楽しそうだ。


「佐藤さんは、なにに投票するの?」

「私?私は、お化け屋敷かな。メイド喫茶は、恥ずかしいし」

「じゃあ俺もお化け屋敷にしようかな」


佐藤さんが恥ずかしいというのなら、やめておこう。それに、ミスったら女装押し付けられそうだし。


「それなら、私もそっちにします」


結果的に文化祭は、女子の過半数がメイド服を着たくなかったらしく、お化け屋敷に決定した。

もし面白いと思っていただければブックマーク、評価等々よろしくお願いします。

残りのもう1話は、22時代に投稿します。

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