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隣の○○さんは俺に○○してくる  作者: 黒薔薇サユリ
第1章

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43 聖母と夜這いガール

ベッドがきしむ音が聞こえる。その音ともに、俺の体に重さがのしかかっていく。


「重い」

「優くん、女の子に重いは失礼ですよ」


ほんとに嫌な話だけど、刈谷さんの夜這いにも、慣れてきたのか、あまり驚かなくなってきた。


「それに関しては、ごめんなんだけど。どいてくれない?」


刈谷さんにはとりあえず、人を注意をしながら人の服を脱がすのをやめてほしい。


「いえ、今日こそは絶対成功させるので」


そういうと、力を入れて更に服を下に引っ張り始める刈谷さん。


「そんな意気込みとかいいから、おりて!」

「そんな大声出すと、またお母様来ますよ」

「だから言ってんの!ただでさえ、前回ので母さん、俺の部屋来るの気まずそうなのに」


いつもは何もなしで入ってきた母さんも、前回のを見たあとノックして入ってくるか、なにか用があっても俺の部屋で話すことは少なくなった。


「いいじゃないですか、まだ新学期1回目なんですから」

「いままで許したこと1回もないから、早くどいて!」


上から押さえつけていた、刈谷さんを何とか引きはがして、なんとか普通に座ることが出来た。


「別にいいじゃないですか、そろそろ」

「そろそろって言ってもね」


そんな、時期が来れば許すみたいなことはないと思うんだけど。


「新学期早々、こんなことされると困るんだけど」

「しょうがないじゃないですか、だってこの部屋の窓が空いてるんですから」

「え、嘘閉めたはずなのに」


閉めたはずと思って、急いでこの部屋の窓の鍵を全て確認すると、確かに一つだけ空いている。


「よく見つけたね」

「まあ、全部の窓を確認してるので」


ということは、カーテン閉めてると突然窓がガチャガチャなるホラー展開か。


「しかも、今日送んなきゃ行けないのか」

「いつもより嫌そうですね」

「そりゃ、そうだよ前回補導員に捕まりかけたんだから」

「あら」

「あら、じゃなくてさ」


この間刈谷さんを送った時、声を張上げたせいもあるんだろうけど、補導員に見つかって補導されかけた。


あの時は、全力ダッシュで何とか逃げ切ったけど、今回捕まった時、前回みたいに逃げ切れるかは分からない。


「とりあえず、お茶飲んでから行こ。さっきので、喉乾いてきたし」

「私がやりましょうか?」

「別にいいよ」


今日も今日とて、刈谷さんを家まで送り届けた。刈谷さんが来ると、だいたい次の日寝不足で眠くなるから明日は地獄確定だ。


ていうか、今更だけど不法侵入者を家まで送る義理なくないか?



「佐藤さん、おはよ…」

「梶谷くんおはよ…う?すごい顔してるけど、大丈夫?」

「あー、うん少し寝不足なだけ」


昨日は寝てる状態から起こされて、もう1回寝ようとしたからか、なかなか寝付けなかった。


目を瞑ってるだけでも、疲れが取れるとか言うけど正直嘘としか思えない。


「私になにかできることがあれば、なんでも言ってね」

「うん、もしもの時はよろしく…」


眠い目をこすりながら席に座る。


「優くん、おはようございます」

「おはよう刈谷さん」


俺が席に座ってすぐ、刈谷さんが教室に来た。見た感じ、刈谷さんは俺と違って全く眠くなさそうだ。


「優くんは眠そうですね」

「そういう刈谷さんはとても元気なようで」

「快眠でしたから」


皮肉のつもりだったんだけど、刈谷さんは全く気にする様子はない。


「まあ、大丈夫ですよ。困ったときは、私の横でまた寝てもらって構わないので」

「それ、寝れないやつじゃん」


前のあれは、結果的に刈谷さんの妨害もといセクハラがあって、眠れなかったから刈谷さんの横で授業中はあまり寝たくない。


「困ったら言ってくださいね、手助けするので」


佐藤さんにも同じこと言われたけど、絶対佐藤さんに助けてもらおう。



「気をつけ礼」


挨拶の係の人の号令で、2時間目を終える。俺はまだ2時間目終わりだと言うのに、限界を迎えている。


さっきの授業は、眠気を覚ますツボを押したりして乗り切ったけど、そもそもツボに効果があるのか分からないくらい眠い。


「梶谷くん大丈夫?さっき、何回か飛びかけてなかった?」


佐藤さんは、朝から俺のことを心配してくれていたみたいで、授業中なんどか、こっちをちらちらと見ていた。


「さすがにそろそろ、死ぬかも。でも、多分次くらいなら大丈夫」


そもそも、次の授業は無駄に厳しいって言われてる先生だから、寝るに寝れないと思うし。



「あ、あの、先生!梶谷くん、教科書忘れちゃったみたいなんですけど、席くっつけて見せてあげてもいいですか」


3時間目開始と同時に、佐藤さんが先生に虚偽の報告をする。


「梶谷さん、教科書忘れたなら自分で言ってくださいね。まあ、いいですけど」


先生からの許可が降りると、佐藤さんの机が俺の机に連結された。


「佐藤さん、助けてくれるのは嬉しいんだけど、この授業寝てるのバレるとめんどうだから寝れないよ」

「私見張っとくし、ちゃんと言い訳考えてあるから。梶谷くんは安心して眠って」

「ほんとう?じゃあ、甘えさせてもらおうか」


佐藤さんに言われるがまま、俺は何となくで机の上を眠るための布陣に調整し始めた。


「あの、先生すみません。実は私も教科書忘れちゃいまして、佐藤さんに見せて貰ってもいいですか」

「あなたもですか、刈谷さん。2人ともだらしないですね。どうぞ」


先生に軽いイヤミを言われながらも、刈谷さんは俺の席と刈谷さんの席を連結した。


「佐藤さん、優くんお願いしますね」


刈谷さんが、俺の席の隣に来たことによって、俺は女子2人に挟まれることとなった。


「刈谷さんなにしてんの」

「優くんが寝ようとしていたので、私も手伝ってあげようかと」

「別にいいんだけど…」


まじで、前科あるとめちゃくちゃ信用出来ない。


「まあ、優くんはじっくり寝てください」


正直信用ならないけど、今回は佐藤さんもいるし、さすがに刈谷さんも自制してくれるだろう。


「それじゃあ、2人ともお願いね」

「うん、任せて」

「ノートもしっかり取っておきますね」


ノートに関しては、マジで助かるな。ここは、2人に任せて俺は寝よう。


あれから、ちゃくちゃくと授業が進んでいっている。運のいいことに、先生はずっと黒板の前にいるのか俺は起こされることなくここまで来ている。


俺はと言うと、睡眠の体制的にしっかりとは眠れないのか、寝ているような起きているよなという、中間の位置で休憩している。


そのため、五感はしっかり働いているし、何となくではあるけれど耳に音は入って来ている。


「ところで刈谷さん、さっきからやってるソレ、やめてもらっていいかな」

「はい?」


さっきまで静かにしていた刈谷さんは前回同様、俺の太ももを指でなぞったり、手全体を使って撫でたりしてきている。


「というか、優くんちゃんと寝ないとダメじゃないですか」

「これで寝ろと?」


元から半分起きたような状態というのもあるけど、今は刈谷さんのセクハラが気になって睡眠状態が、解除されつつある。


「ちゃんと寝ないと、身長伸びませんよ」


確かに身長は伸ばしたいけど、授業中に寝て身長を伸ばすのはどうなんだろうか。


「か、刈谷さん何してるの…」


俺と刈谷さんのコソコソ話が気になったのか、こっちを見たらしい佐藤さんから、何かゲテモノを見るような声が聞こえる。


佐藤さんもっと、深めに言って刈谷さんを止めてくれ。


「これですか?優くんはこうしてあげると、睡眠の質が上がるんですよ」

「そ、そうなの?」


佐藤さんが刈谷さんの嘘にあっさり、騙されそうになってる。


「俺、そんな幼稚園生みたいな感じじゃないんだけど…」

「まあまあ、佐藤さんもやってあげてくださいよ。今のは、優くんが恥ずかしくて言ってるだけなので」

「わ、わかった、やってみるね」


そう意気込んだ佐藤さんは、刈谷さんの真似をしているのかほぼ同じ動きで俺の太ももを撫でたり、なぞっりし始めた。


「あの、佐藤さんそれセクハラ…」

「佐藤さん、私を信じてください。優くんは、こういいつつ、毎回深い眠りに入るので」


刈谷さんがそう言うと、佐藤さんの触り方がさっきよりも繊細になる。


おかしいな、佐藤さんからの信用が、刈谷さんに負けてる。


「だからそれセクハラ」

「佐藤さん、もうちょっとですよ」

「だから、2人ともそれセクハラ!」


そろそろ、耐えるのも無理になってきた。怒りもあるけど、佐藤さんにこんなことして欲しくないというのもある。


「梶谷さん!」

「は、はい」


2人の注意するのに、相当大きな声を出してしまったから、先生から怒りの名前呼びが飛んできた。


「何をしていたか分かりませんけど、急にセクハラを叫ぶのはどうかと。それに、隣の2人がそんなことするとは思えませんが」

「い、いやーそれは先生の中の理想であって、実際に見ていた訳では無いじゃないですか」

「これは、私の予想なんですが梶谷さんあなた、寝てましたか?」


ダメだ、俺が寝てたのは本当だし、2人がセクハラしてたのも本当だけど、2人は優等生の範囲内にいるから絶対信用してくれない。


「ははは、それはどうでしょうかね」

「まあ、いいでしょう。現場を見た訳では無いですし、今回は不問としましょう。でも、授業は静かに受けること」

「はい、わかりました」


突然大声を出したりして恥ずかしいという思いを抱えながら、静かに席に座る。


眠気自体は、恥ずかしいという感情でなくなった。


「梶谷くん、ごめんね。ずっと、セクハラって言ったのに私…」

「いいよ。そこが佐藤さんの、いい所でもあるし。そもそも、寝ようとしてた、俺が間違ってたし」


ここまで来ると、騙されやすいとかの方な気がするけど。未来の佐藤さんが、心配だ。霊感商法とかに騙されないといいけど。


「そ、そうかな〜、でもやっぱり梶谷くんは優しいね」


そう言うと、突然俺の頭を撫で始めた。言い方も相まって、母親味が凄い。てか、俺が言えた義理ではないけど、今授業中。

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