デブ活と 体重
本日2話目
一応、前の話の続きです
最後に作者ごとの余談を少し書いてます
今、俺の目の前ではなんとも奇妙な光景が広がっている。それは、父さんと母さんがソファの上で、お互いの手を握って対面で正座し合っている。正確に言うなら、父さんが母さんの手を決して離さないように握りしめて、だけど…。
何故握っているか…、すごく簡単だ。離すとすぐに、母さんがスナックを取りに行くからだ。きっと父さんも、苦肉の策で握りしめてるのだろう。傍から見ると、いちゃついてるだけにしか見えないような気もするけど…。
まぁ、前ふりはこれくらいで。
「ルシア…、お前太っただろ?」
父さんが母さんを真剣に見つめながら、現実を突きつける。
一応、見た目的には俺からしたら分からない。でも、もしかしたら父さんには分かるポイントがあるのかもしれない。
父さんの言葉に対して、母さんは…
「ふ、太って、ないわよ…。」
視界を彷徨わせながら返事をした。良かった。スナックなしでも、会話ができるようだ。父さんとは全く視線が噛みあってなさそうだけど。
「ほー…」
そんな母さんを父さんがじーっと見つめる。
「うっ…」
母さんは父さんの視線に耐えられず、動揺の声を漏らす。
珍しい…、ほんと珍しい。いつもとは逆でなんだか新鮮だ。いつもの強靭で傍若無人な母さんがどこへやら、今日は大人しい。本人もうっすらと太った心当たりがあるのだろう。認めてるかは知らないけど。
「何キロ太ったんだ?」
ごまかしたい…、理解したくない母さんに、父さんは明確な数字を持って現実を教えてあげるようだ。むごい…。
「か、変わってないわよ…。」
母さんが明後日の方を向きながら答える。
「へー…」
「う…」
父さんが母さんを無言で見続ける。その間に母さんは耐えれなかったようだ。必死に弁明を始めた。
「あなた、信じて。私は太ったりなんかしてないから。体重もこれぽっちりも増えてはないわ。」
はぁー。
母さんの言葉に、父さんがため息とともに返す。
「やっぱり太ったのか…。」
「へつ?」
図星だったみたいだ。母さんが一瞬マヌケな表情になった。
そしてそれをごまかすように、母さんが力説を始める。
「そっ…、そもそも人ってなんで体重を測るのかしら。生きていれば、体重が変わることばっかりなのに。それに、体重の増えた減ったで気持ちを右往左往させて、辛くないのかしら。辛いわよね。逆に言えば、体重を気にせずに生きれば人は幸せになれるのよ。あぁ、なんてすばらしいのかしら。これが至高の人のあり方というものなのね、きっと。だから今後私は、私の体重を気にすることはやめるわ!これで私も至高な人間としての生活ができるわ。」
つまり現実逃避をするとのことらしい。
「………」
父さんはそんな母さんをじっと見つめている。いやもしかしたら、哀れんで絶句しているのかもしれない。
ただ、母さんからしたら、父さんから返事がないことに不安を感じたのか、もう一度切羽詰まったかのようにしゃべり出した。
「そ、それにね、体重が変わるってことはそもそも存在しないと思うのよ。だって、私たちは一秒一秒を生きてるわけでしょ? なら、一瞬で太ることなんてありえないのだから、太るという概念自体が存在しないのよ。つまり私は太ってなんかいないとも言えるわ!!!」
母さんの言葉を聞き終えると、父さんが頭を抱えた。頭痛が痛いのかもしれない。痛って文字が入ってるくらいだし。
「で、どれだけ太ったんだ?」
父さんが母さんに尋ねる。どうやら、父さんは母さんのトンデモ理論に付き合ってはあげないみたいだ。
「だから太ったりなんか…」
「分かったから。」
母さんが誤魔化そうとするけど、今度は父さんがサックと言葉に割り込んだ。
母さんには躊躇いの色が見える。
「っ! 言わないとダメ?」
「ダメ。」
「どうしても…?」
「どうしても。」
母さんは相当言いたくないみたいだ。口をもにょもにょとさせてる。でも、父さんの視線に耐え切れなかったからか、諦めた表情で口を開いた。
「前測った時の体重を憶えていません…。」
母さんから、悲しい言葉飛び出た。
憶えてない…、憶えてないって。それじゃー、太ったかどうかも分からないじゃん。
俺がそう思っていると、父さんは怪訝そうな表情で言葉を発する。
「嘘はいいから…」
えっ?
「………」
父さんの言葉に母さんは、顔を背けることで答えた。
これって…、母さんは言いたくなくて、憶えてない体で行って、太ったかどうかをあいまいにしようとしたってことか?うわっ、往生際悪っ!!
はぁー…
父さんがため息をつく。どうやら父さんの中で結論が出たようだ。そのまま父さんが語り出す。
判決の時、
父さんから出てきた言葉は…
「おかし禁止です。」
残酷なものだった…
「あなたっ、考え直してっ!!! それだけは…、ほんとにそれだけはぁぁぁぁ!!!」
母さんには。
それくらい我慢しなよ。ったく…
土日で、計5か6あげます
よろしくです
で、ちょっとした余談…
一応、Xで専用アカ作りもうした
ただ、どういうの呟くとかは考えてないです
見切り発車なんで
そんな感じの余談でした。




