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異世界マイフレンド  作者: ゆう
メインストーリー
75/190

ジローラと おしゃべり

 「で、何して遊ぼうか?」


 ミーケも遊ぶことに乗り気にはなってくれたけど、まだ肝心の何をして遊ぶかが決まっていない。だから俺は二人にへと尋ねた。


 「う~ん…」

 

 ジローラが口からそんな音を出しながら、頭を捻ってくれている。どうやらちゃんと考えてくれているようだ。だから俺は、もう片方の俺の方をぼーと見つめてきているだけのように見える女の子に話しかける。


 「ミーケはなんかしたいことある?」


 俺が尋ねると、彼女はすぐに口を開いた。


 「そんなのお家デ…」


 まぁ、そうだよねぇ。君はそんな子だよね。


 彼女が何を言おうとしているかすぐに分かったから、俺はジト目とともに彼女の名を咎めるように呼んだ。

 

 「ミーケさん?」


 「な、何でもないよ! うんっ!」


 君それ、帰ろって言ってるのと一緒だからね。それジローラに言えるの君?いや、君なら言えるか。ほんま、気抜くとすぐにこれだよ、まったく。


 「………」


 じ…


 「ル、ルートは何かしたいことないの?」


 俺が責めるような目線でずっと彼女を見つめていたら、彼女がまるで取り繕っているかのようにこっちへ話を振ってきた。まぁ、いいか。


 何して遊ぶか、かぁ。今日は誰もボールを持ってきてないから、ボール遊びは無理だし。三人でできることかー。何かあるかなぁ。うーん…。


 俺がうなっていると、遊ぶのにちゃんと乗り気な方がしゃべりかけてきた。


 「鬼ごっこはどうだっ?」


 鬼ごっこかぁ。まぁ、これと言って面白味のない案だけど、ベタで案外やってると楽しいしな。ジローラがせっかく提案もしてくれたし、今日は鬼ごっこにするか。


 「じゃー、鬼…」


 「ヤ!」


 俺が言い切る前に、お姫様が俺の意見に被せてきた。どうやら、鬼ごっこはお気に召さなかったらしい。


 「どうして?」


 一応、理由を聞くだけは聞こう。俺が尋ねると、ミーケが口を開く。


 「そんなの…」


 ミーケの言葉を、俺とジローラが彼女をじっと見ながら待つ。そして…

 

 「ミーケがジローラ君に触られたくないからだもん。」


 ミーケが戯れ言を言い始めた。聞かなかった方がよかったかもしれない。そんなの本人の前で言うなよ。


 俺は恐る恐るジローラの方をこっそりとのぞき見する。すると…


 ぽか~んとジローラが口を開けたまま、表情が停止している。突然のことで頭が停止したみたいだ。


 まぁ、衝撃的だよな。


 ただ、まだ終わってないらしい。

 

 「だって…」


 俺がジローラの様子をうかがっていたら、ミーケの声が隣から聞こえてきた。彼女の言葉が続く。

 

 「生理的に…」


 !!!

 

 彼女が最後まで言い切る前に、俺は急いでミーケの口を手で塞いだ。

 

 お前それ以上はやめろ~。ジローラを殺す気かっ!! 人間、言っていいことと悪いことがあるんだぞ。


 ミーケが俺の手の中でバタバタと暴れる。ただこれ以上は、こいつにしゃべらすのはダメだ。俺は彼女の口を塞ぎ続ける。そんなとき…


 ハムっ


 彼女を止めている俺の指に、柔らかくて湿った何かに噛まれた感覚が走る。俺は違和感のあった場所を見ると、ミーケが俺の手を噛んでる。


 !!!


 何してんだっ!?こいつ!


 俺は彼女の動向を見つめる。痛みはないから、どうやら歯を立てずに甘噛みしているみたいだ。ずっとハムハムしている。そしてなんだか大人しくなった。ハムハムするのに夢中なみたいだ。こいつ大丈夫か?


 大人しいならもうこれでいいか。そう思っていたけど、まだもう一波乱あるみたいだ。


 「生理的に、なんなんだっ?」


 ジローラが復活して聞いてきた。


 お前もお前でそんな地雷踏みに行くなよ。

 

 はぁー


 「ミーケも鬼ごっこがしたいってさ。」


 俺はめんどくさいから、誤魔化すことにした。


 「~~~」


 ミーケが、自分の口を塞いでいる俺の手をのけようとしてくるが、俺は必死に彼女を捕縛し続けた。次にこの女が何い出すか分からなかったからだ。


 こうして俺たちは鬼ごっこをした。


 ただ、すごくしんどかった。


 ミーケが鬼になると、俺しか追って来ない。ジローラが鬼になると、ミーケが自分のとこに来るなとアピールして、結局ジローラが俺の方にしか来ない。


 だからちゃんと鬼ごっこの形になっていたのは、俺が鬼の時だけだった。


 なんか俺の知ってる鬼ごっこと違うんだけど。鬼ごっこってなんだっけ。


 こうして、俺たちは楽しく鬼ごっこをして遊んだ。楽しく…?

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