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異世界マイフレンド  作者: ゆう
メインストーリー
51/190

友達と 談笑でも

以前投稿した話が関係します

それ見た上で、見てほしい気もしますがここで触れるとネタバレにも繋がる気も…

難しい

まっ、楽しんでもらえたら嬉しいかなーと

 再開してから30分くらいが経ったくらいだろうか、またケパが座り込んでいる。


 「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ…」


 さっきよりも苦しそうだ。理由は一緒、ジローラが暴発したからだ。


 「ケパ、なんかごめん。」


 ジローラもさすがに申し訳なさそうにしている。ジローラの言葉に”なんか”ってついているけど。普通にジローラが悪い。


 「………。」


 ケパも何か訴えたそうな目をしているけど、言い放つ元気は今もないみたいだ。意味もなく立っててもしょうがないから、俺はケパの近くに腰かける。それにつられて、他二人も近くに座り込んだ。


 「ジローラさ…」


 俺から話を振る。

 

 「なんだっ?」


 「おっちゃん、元気?」


 「一応…」


 簡単な質問なのに何故かジローラの言葉の歯切れ悪い。


 「なんか…」


 ジローラからの言葉がまだ続くようだ。


 「最近家で猫飼いだしたんだっ…」


 「いいねー。」「いいですね。」


 ミーケとケパから感触よさそうな反応が飛んでいく。


 「よくないっ!」


 二人の反応が癇に障ったみたいだ。ジローラが大声を上げる。

 

 「そうなんですか…。」


 「ごめん…。なんか、その猫すごく変なんだっ。」


 「どう変なの?」


 俺はジローラに尋ねる。


 「なんかなっ、その猫椅子に座るんだっ。」


 「飼い猫だったら、椅子に座ったりするんじゃないですか?」


 「そうなのかっ!?」


 「えぇ、この前お邪魔した家では、猫が椅子で座ってましたよ。」


 「じゃ、じゃぁ、猫が歯を磨くのは?」


 「やるって、聞いたことがありますよ。珍しいみたいですが…」


 ジローラが不思議に感じていることにケパが答えていく。ケパ、猫のじゃなくて、猫がだぞ…。


 「毎朝、猫が起こしに来るのは?」


 「お腹がすいてたんじゃないですか?」


 「そうか、普通だったのか。おらがおかしかったのか…」


 ジローラがなにやら、ショックを受けている。


 「じゃぁ、猫がスプーンやフォークを使うのも普通だったんだなっ。」


 「いえ、そんな猫はいませんよ。」


 「え?」


 「え?」

 

 ジローラとケパがお互いを見合う。


 「家にいる猫は使うんだがっ!」


 「猫はそんなことしまんけど…。」


 「はっ?」


 「は?」


 「「………」」

 

 二人が見つめ合ってフリーズしてしまっている。


 「ねぇジローラ…」


 俺はジローラに呼びかける。

 

 「なんだっ?」


 「さっきのもうちょっと詳しく教えて。」


 「詳しく?」


 「えっとねぇ、猫はどう座ってるの?」


 「おしりから人間みたいに…」


 「へ?」


 ケパが変な声を上げる。


 「歯は誰が磨いてるの?」


 「猫が自分で…」


 「へ?」


 「猫はどう起こしてくるの?」


 「ゆすって…」


 「そこはまだ普通ですね…。」


 「そこは普通なのかっ。」


 まぁ、微妙なラインだね。


 「だってさ、ケパ…」


 俺はケパに振る。


 「あれですよね、”ネコ”っていう名のお姉ちゃんがオチって話ですよね?」


 ケパに言葉にジローラが首を横に振る。


 「う、嘘ですよね。だってそれまるで人間…。」


 ケパがキャパオーバーしたみたいだ。なんか小声で言ってる。


 「その猫の名前、ノラって言うんだけどさっ…」


 野良かー、なんか俺もその名前少し前に聞いたよ。ねぇ、果物屋のせがれ君。


 「猫飼いだしてからなっ、家族みんなが集まる場で、とーちゃんとかーちゃんと猫ばっかりで話してたんだけどなっ、猫がずっと二人に向かってずっとニャーニャー話しかけてんだよっ。しかもとーちゃん達には猫が何言ってるのかわかってるみたいなんだっ。最初は違う言葉を話されてるみたいで、おら頭がおかしくなりそうだったんだけど、最近、おらも猫が何言ってるのかわかるようになってきたんだよっ。おらとうとう、頭おかしくなったのかもしれないんだっ!」


 ジローラが涙ぐみながら気持ちを曝露する。


 「大変だったんだね。」


 「ルート、おらの気持ちを分かってくれるのは、君だけだっ!」


 ごめんね、ジローラ。全くわかんないや。ケパはまだ壊れてる。しょうがなく、ミーケにも振る。


 「ミーケもジローラが可哀相だとおもうよね?」


 俺とジローラはミーケの方を見る。そして…

 

 「猫ってかわいいよね。」


 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ…」

 

 ジローラは泣き出してしまった。今度、猫を見に行く感じでこの話はまとまった。感じだからね。行くとは言ってないからね。


 

またあの猫です。

タイトルが「ノラ」と「リンゴ」の話で出てきた猫です

この話をしたくて、ジローラ君が生まれた説があります

ケパはそのおまけで

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