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異世界マイフレンド  作者: ゆう
メインストーリー
166/190

食堂の中で 自己紹介を

 「あなた、なかなか良いわね。」


 お姉さんに向かって、母さんからそんな言葉が飛び出す。


 どういう意味なんだろう。俺はちょっと、わかりたくなかった。だって、禄なことじゃなさそうだから。


 そして母さんの言葉に、お姉さんは顔に?マークを浮かべている。だからか、母さんがさらに言葉を紡ぐ。


 「昔、私も同じことすれば良かったかしら。だって、そうすればあれよね?寄ってくる羽虫からお金を巻き上げれるのよね。それか勝手に離れていってくれるのか。どっちにしてもメリットしかないわ。すごく素晴らしい案だと思うわ。あなた、凄いわねぇ。」


 ………


 母さんが活き活きと、そう口にしている。なんというか、俺はなんとも言いたくなかった。


 俺はチラッとそれを立案したご本人様に視線を移す。すると、お姉さんもなんとも言えない顔をしていた。


 「そ、そうなのー?」


 お姉さんの返事は固かった。だけど母さんは気づいてないみたいだ。


 「そうわよ。そうすれば、価値のない男たちに時間を費やさなくていいし、費やさざる負えないときも、何かしら私たちにも得るものがあるのよ?こんなの考えつくなんて、あなた、本当に賢いわね。」


 「あははは…」


 お姉さんの声は乾いていた。


 そりゃ、嫌だよね。男の人をATMにしてるのを褒められるって。常識人なら尚更…


 しかもなかなか、言ってることヘヴィだし…


 いやまぁ、男をATMにしてる時点で、お姉さんはもう普通でもなんでもないんだけどさ…


 そして母さんが…


 「あなたの名前聞いてもいいかしら?あなたに、すっごく興味を持ったわっ!!!」


 で、やっぱり、お姉さんの顔は固かった。


 嬉しくないよな。こんな、興味の持たれ方…


 はは…


 「えっと、ルーナです…」


 「ルーナね?私はルシア、よろしくね?」


 「よろしくです…」


 二人の表情が全然違うかった。


 なんというか、やっぱりお姉さんって可哀想だよね。いや、不憫の方があってるのかな…


 そんなお姉さんは、俺の方をチラチラと見てきた。困り果てた顔で。


 う、うん…


 たぶん助けだよね。


 「と、とーたん、とーたんも自己紹介したら?」


 さすがに助けてあげることにした。


 「あ、あぁ…、俺はオヤル、よろしくな?」


 「よろしくなの…」


 二人とも表情が固い…


 だからか、まだ空気が重い。


 ということで次なんだけど…


 ミーケとは一度話してるんだよなー。まっ、一応か。


 「ミーケも。」


 俺がミーケの方を向くと、ミーケも小さく頷いてきた。


 「ミーケだよ。よろしくね?」


 ミーケがそう言うと…


 「あっ、たしか…」


  お姉さんがそう口に出す。そして先の言葉を促すためか、ミーケは首をちょこっと傾げた。


 で、お姉さんが残りを口にする。


 「僕君のお嫁さんだよね?たしかっ!」


 はぁっ!?


 「うん、そうだよっ!!お姉さん…、ううん。すっごくいい人だねっ、お姉ちゃんって!!!」


 「カッ!」


 ミーケのニコッとした言葉、その言葉にお姉さんが平面と同じような胸を両手で握りしめた。そして…


 「何この子!?めっちゃ可愛いの〜〜〜っ!!!う〜〜、うしうし…」


 ミーケの頭を撫で回すように撫でだした。心を射抜かれたらしい。だけど…


 パシッ


 ミーケはその手をパシッと跳ね除けた。


 「へっ?」


 お姉さんからそんな声が漏れる。


 そしてミーケが…


 「ごめんね。でもルートのために髪整えてるから、触ってほしくないの。ルート以外には…」


 「そ、そっか…」


 ガーン


 お姉さんは見るからに、分かりやすく落ち込んだ。


 というかこの子、ちょっと重くないですか?いや、今更だったね。


 そしてお姉さんは、悲しそうな顔を必死に笑顔にして…


 「僕、愛されてるね…」


 お姉さんは笑顔だったのに、すごく儚さが漂ってきた。


 「う、うん…」


 なんか、こんな言葉しか返せなかった。


 こうして、お姉さんとの自己紹介は終わった。

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