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異世界マイフレンド  作者: ゆう
メインストーリー
14/190

いつもの日常 夕食前に

本日2話の1話目

 やっとのことで母さんを起こして俺たちはミーケの家に向かう。扉を開くと既に父がいた。早いなぁ。ほんと、欲求に対しては忠実だよね。父も俺たちが来たことに気づいたようだ。


 「よぉ、お前ら。遅かったな。」


 「色々立て込んじゃってね。」


 父の言葉に母が返す。どの口が言ってんだ。寝てただけのくせに。思ってたことが表情にでてたらしい。母さんから刺すような視線が飛んでくる。まずい、ごまかせ。


 「とーたん、今日どうだったの?」


 俺は必死に話を切り替える。どうだ?いけたか?俺は第六感で母さんの視線の先を必死に探る。感覚が伝えてくる。オールクリアと。いけたんかい。そんなことを思ってると、父から返答がきた。


 「おう、今日は凄いぞ。こんなにだ。」


 父がニコッとしながら、手のひらを広げてくる。手のひらで5を示している。


 「とーたん、すごいね!!500万ウノも稼いだの?」


 ニッコニコした父の自慢気な表情から、ちょっと大げさに予想してみた。いやでも、魔物狩りは当たればかなり稼げるみたいだし、父がそんだけ良い表情ならこんくらいいってるだろ。ちなみに1ウノ=1円だ。


 「そーなの?あなた♡」


 母さんもかなり興奮気味のようだ。錯覚かな。母さんの瞳がハートになっている。めずらしい。ただそのハートの先が父かお金なのか、向いてる先はすごく気にはなる。


 父はかわいい母さんの表情に見惚れてるのか。なかなか次の言葉が出てこない。なんやかんや仲良い夫婦だよね。


 「ルート、なんか欲しいものある?今度買ってあげるわよ。」


 母さんはもう上機嫌のようだ。大はしゃぎで、母さんから聞いたことない言葉が飛び出る。


 「えっ、ほんとっ!?何買ってもらおうかなぁ。」


 やっぱここは代わり映えがないけどおもちゃかなぁ。なんかみんなでわいわいできるパーティゲームとかがすっごい欲しい。いや、魔法書もありか。全く教えてくれないし。でも家族旅行やテーマパークも捨てがたい。えぇ、どうしよ。全部良い。落ち着け。いくらまでいいか先に聞くべきだろ。


 「かーたん、何ウノまでいいの?」


 予算次第でだいぶ話変わるもんね。先に聞くべきだった。あぁ、いくらまでいいのかなぁ。


 「そうね、1万ウノまでかなぁ。ちょっと奮発しすぎな気もするわね。」


 1万か。遊びに行くのはちょっと難しいけど、子供の臨時お小遣いとしては奮発した方か。うー、悩ましい。


 「かーたんはどうするの?」


 「超悩んでるのよ。デザート巡りも良いし、旅行も良い。あぁ、新しいお洋服も良いわよねぇ。ほんと、悩んじゃうわぁ。」


 まじか?これはひょっとして、旅行に行ける感じか?かわいい息子も行きたいって言えば、ほんとに実現するのでは?あぁ、楽しみだ。最愛のお父様はどうするのだろう。


 「とーたんはどうするの?」


 「う、あぁ…」


 父に聞いてもなんか反応が悪い。どうしたんだろう。すごく居心地悪そうな顔してる。顔とか汗でびっしょりだ。


 「あのな…。」


 父が気まずそうに切り出す。語尾が段々と小さくなって聞こえづらい。


 「500万もは稼げてないんだ。」


 あぁ、まあそうだよね。そんな良い話なんてなかなかないか。


 「そっか、そうだよね。えっと、5だから、50万とか?それでもすごいね。」


 「そうわよね、50万でもすごいわよ。ごめんなさいね、勝手に早とちりして。」


 気まずい。けど、50万稼ぐだけでも十分すごいよね。俺と母さんの言葉に父が首を振る。


 「えっとぉ、5万なんだ。」


 なんだよ、生活費行かぁ。たしかに1日で5万は凄いけど、なんか、うん。まぁ、そうだよね。母さんも沈没してる。父はすごくいたたまれない顔をしてる。あんたいつも魔物狩りでもっと稼いでるやん。


 「「………」」


 俺と母さんからはなかなか言葉が出ない。間に耐え切れずか、父が言葉を繋ぐ。


 「いやぁ、あのなぁ、久しぶりに稼いだからつい嬉しくてな。」


 なんかつらいよ。てか日ごろからちゃんと働けよ、ニートが。こうやって夕飯前の一幕が過ぎた。あぁ、俺の旅行がぁ…。




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