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育つかな?

「そう言えば、碧が植物に魔力を込めたら育ったりするの?」

実験用に買ってきたミントを見ながらふと疑問に思って尋ねる。


ミントは挿し木で増えるって話だし、生命力が凄いという話なので碧の魔力で育つなら小さめな葉っぱを一つ鉢に刺して碧の魔力で育ててみたらどうなるのか実験しても面白そうだ。


普通の魔力では植物は育たないが、折れた枝でもくっつく白魔術師の魔力ならどうなのだろう?


「え?

やったことないけど・・・無理じゃない?

ちょっと根っこが出る程度は出来るかもだけど」

碧が肩を竦めながら言った。


「よし、ついでにそっちも実験してみない?

葉っぱを別々の植木鉢に2枚刺して、一つは碧が魔力を込めて、一つは込めないで世話をしたらどの程度違いが出るか」

ミントは生命力が強いと言う話だから、それなりに目に見える違いが出るんじゃないかな?


あとは・・・糠漬けとか?

あれも生きた菌でやる筈。

とは言え、変に菌を元気にし過ぎると要らんのまで増えて腐りやすくなるかな?


「まあ、やっても良いけど・・・ポーションもどきはまだしも、私の霊力を注いで植物を育てるのって意味ある?」

碧が疑わしげに尋ねる。


「好奇心?」

考えてみたら、前世では植物を育てる特殊スキル持ちもいたが、あれは土地の魔素を枯渇させるので魔石を砕いて蒔くとかしないと後でやばい事になると聞いた。


術そのものは知らないのだから、単に魔力を込めるだけだったら特に何も起きないか、多少発育が良くなる程度だとは思うが・・・どの程度違いが出るかは知りたい。

何かに利用できるかは不明だが。


それこそ、植物を思うがままに育てられるんだったら難しい蘭とかを育てて売るというのも一つの選択肢かもだが、植物って育てるだけじゃなくって適切な剪定も必要らしいから難しいかな。


「まあ、確かに植物を好きな様に育てられるなら、見た目が良くても難しそうで手を出せなかった植木鉢を買えるかもだから・・・やってみようか」

碧が言い、ベランダに行って小型の植木鉢2つに培養土を入れて持ってきた。


「そう言えば植木って剪定とかも大事らしいけど、どこをどの位いつ切れば良いのかなんて、どうやって学ぶんだろ?

生花だったらカルチャースクールとかで授業があるけど、植木鉢剪定の授業ってあまり聞かないよね。

皆どうやって学んでるんかな?」

間が抜けた感じにヒョロヒョロに育っても微妙なんだけど。


まあ、ミントだったらガシガシ切りまくっても良いんだろうけど。ベランダにある沈丁花は間延びしてちょっと微妙な感じになってきている。


「実家は地面に直接生えていたから庭師の人に年に何回か来て貰ってたからなぁ。

植木鉢だったら栄養が足りないかなにかで伸びずにそのままの形で花を咲かせ続けるかと思ったんだけど、意外と伸びるよねぇ、あれ」

ベランダの植木鉢に関しては碧も思う事があるのか、ちょっと微妙な顔になりながら合意した。


「まあ、取り敢えずミントで実験してみよう。

霊力をこめると育つんだったら、植木鉢もガッツリ伸びた分を切ってまた育てれば良いし」

チョキチョキとミントの葉(と茎)を切り取り、植木鉢に刺しながら碧が言った。


確かに、植木って意外と思い切ってがっつり切った方が良いのかも?

梅か桜(それとも桃?)か何かは剪定は最低限にすべきって聞いた気もしないでも無いけど、碧がいれば多少やらかしても弱って枯れることは無いだろうし。


木の霊が居たら色々質問するんだけどねぇ。

樹霊はレア過ぎて、あいにく前世も含めてコミュニケートしたことは無い。


「んじゃ、取り敢えず右のに霊力を注ぐよ〜。

印し代わりにこないだコンビニで貰った割り箸を刺しておくね」

碧がそう言いながら植木鉢両方に水をやり、割り箸一本を右側の植木鉢へ刺してから魔力を注ぎ始めた。


さて。

どうなるかな?


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