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一番身近なツールが信頼出来ないとは

『クルミ、八幡先輩に付いて行って誰かが後をつけて無いか確認しておいて』

『了解にゃ!』

興信所の詳細を八幡先輩がメモっている間に隠密型クルミを先輩のカバンに取り付けさせておく。


「あと、相手が携帯を弄れた可能性があるなら、スパイアプリみたいのを勝手にダウンロードされていないか確認した方が良いかも?」

携帯をバッグに仕舞おうとした八幡先輩を止める。


車を持っていたら車体の見えないところとかにGPSトラッカーを付けられていたらかなりどうしようも無いが、携帯だったらそう言う変なアプリを見つけるアプリもありそうじゃ無いかな?


「・・・確かに。

何か良いアプリ、知ってる?」

八幡先輩が異物を見るかのよな目で携帯を見ながら聞いてきた。

携帯って現代人の最も身近な道具だからねぇ。

それを使ってストーカーされているなんて考えると、恐怖だよね。


携帯で『スパイウェア 携帯 見つける』で検索したが、これって言うAndroidやiPhoneのおすすめなアプリは無いようだ。


よく分からないアプリをダウンロードしたらそれが情報を抜き取って売り払うようなマルウェアだったら困るしねぇ。


「取り敢えず、このサイトに書いてあるように『設定』から『アプリの権限』を確認して、位置情報とかマイクとかカメラにアクセスを許可するアプリを、自分が知っているのでそう言う機能を使いそうなのにだけ限定したらどうですか?

後で興信所と契約したらその際についでに相談しておくともっと即効的な対応策を教えてくれるかも知れないし」

顔を顰めながら八幡先輩が携帯を弄り始めた。


「うん?

Google Play開発者サービスって何?

私はアプリの開発なんかしないのになんでサービスが入ってるの??

しかもほぼ全ての機能に権限があるんだけど!?」

八幡先輩が声を上げた。


慌てて携帯で『Google Play開発者サービス 権限』と検索してみる。

「どうもこれはGoogle系のアプリを動かす際の仲介アプリみたいのだから、権限を消すとアプリが動かなくなることもあるって書いてありますね〜。

これも興信所の社員に確認したらどうでしょう?

他にダウンロードした覚えの無いアプリってあります?」


ネットでスパイウェアに関して調べながら尋ねる。


「携帯って買う時に要らないアプリをお試しで入れると割引するみたいな事を言われるから、使ってもいない知らないアプリもそこそこ入っているんだよねぇ。

一応有料なアプリは全部アンインストールした筈だけど」

溜め息を吐きながら八幡先輩が携帯のスクリーンをスクロールし始めた。


「あ〜、よくありますよね、それ。

取り敢えず、使わないアプリはアンインストールまではしないで、GPSやカメラやマイクへのアクセス権限だけ無効にしておいて後で興信所の人に確認したら良いのでは?

別にその自意識過剰男がインストールしたんじゃなくても、情報を違法にゲットして売ろうとするアプリもそれなりにネットに沢山あってうっかりダウンロードしちゃうケースも多いらしいですし」

確か、以前どっかで読んだ記事では有害アプリの8割ぐらいはユーザーが自分で自発的に意図してダウンロードしたものだったと言う調査結果が出たらしい。

無料で便利なアプリとか、映画の海賊版を無料で見れる違法アプリをダウンロードしたら、こっちの情報を抜き取られて売られていたなんていう事が多いんだそうだ。


便利アプリならまだしも、海賊版を見るための違法アプリはある意味ダウンロードした人間の自業自得じゃんと密かに思ったものだが、その『自業自得な人間』が私のメールアドレスとかチャットアプリのIDとかを持っていたらそれも流出しかねないのが問題なんだよねぇ。


「・・・なんかSpy Trackerとか言うアプリが入っているんだけど。

監視アプリを見つけられそうな名前だけど、入れた記憶は無い〜!!」

八幡先輩が携帯を憎々しげに睨め付けた。

壊しちゃダメだよ〜!

現代社会じゃあ携帯は必須だし、就職活動も続けるなら携帯は必需品でしょ!!


世の中便利になったし情報もあちこちにあって色々調べやすくなったのは良いんだけど・・・。

なんかこう、相手の精神を調べて黒だったらさっさと報復するなり気を変えさせるなりどうとでも出来ちゃう黒魔術の方が楽で良い気がしてきた。



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