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安いね?!

『マジ?!

あの絢小路家???』

碧に電話して明日兄貴を連れて行くと言う話のついでに曾祖母の話をしたら、電話の向こうで碧が驚きに大声を出すのが聞こえた。


「そ〜。

信じられないでしょ?

意外と世の中狭いよねぇ。

なんか、イマイチ才能が無かったから退魔師になる代わりにどっかの金持ちから借金する質代わりに妾になれって家族に命じられて逃げたらしい。

子孫も私までは退魔師になる程の才能は持って生まれなかったんだけど、一応霊感があって困った時のために家名だけは伝えていたらしい。

私はすっかり忘れていたから次の世代まで伝わらなかった可能性が高いけど」

ちゃんとお母さんが死ぬ前とか私が妊娠した時とかにもう一度言ってくれる予定だったんかね?


まあ、突然変異的に生まれた才能持ちを見つけるために精神科医や警察とかに才能持ちの子供を退魔協会とかへ誘導する仕組みがあるかもだが。

でも、精神科医が全員退魔師の事を知っているとも思えないし。


どうしているんだろ?

オカルト好きのサイトとかを見張っているんかね?

でも厨二病を拗らせたガキが沢山居ると妄想と本当の悩みの見分けも難しそうだが。


『ほえぇ〜。

妾!

まあ京都の旧家だったら才能持ちの子を増やすために今でも妾・・・と言うか愛人に子供を産ませるのを推奨している家もあるらしいから、戦前だったらそう言う話も珍しくはなかったんかもねぇ。

曾祖母さんが逃げて、まともな人に出会えて良かったね』

碧が電話の向こうで言った。

確かに。


まあ、退魔師になれなくてもある程度の黒魔術適性が有れば悪意とかは察知出来るし咄嗟に誰かを眠らせたり誘導したりはある程度は出来るかもだから、それでなんとか生き抜いたのかな?

とは言え、戦時中も戦後も大変だっただろうけど。

もしも曾祖母さんに黒魔術の適性が無かったとしたら、マジで運が良かったってことなんだろうねぇ。


それはさておき。

「取り敢えず、碧に色々退魔師になる技術を習っている最中で、現時点では瘴気を祓う程度しか出来ないって言ってあるから、明日そっちにお祓いに行ったら話を合わせておいてね。

昔は厨二病を拗らせていたらしいから色々と聞いてくるかもだけど、適当にいなしてくれれば良いから。

白龍さまの事とかほか諸々は言っていないわ」

幸い年末で碧の実家も忙しいだろうから、ささっとやって礼金払って直ぐに帰って来ればいいだろう。


『了解〜。

そう言えば、その石碑にぶつかった友人とやらは?』

おっと。

忘れてた。


「聞いとく。

ちなみに神社のお祓いって幾ら?」


『神社のお祓いは1万円だよ。

あ、一応可能だったらスーツ着て来て。

神様に敬意を示した格好で来ることが望ましいってお願いしているんだ』


「安いね?!

服に関しては高校時代のちんちくりんなサイズのしか無いかもだけど、言っておく。

だけど、それはさておき随分と退魔協会の報酬と値段が違わない??」


『基本的に神社のお祓いは氏子さんの為のサービスって扱いだからねぇ。

一回限りの除霊料金とはまた違うんだよね。

悪霊に憑かれていなくても厄年にやるとか、何か運が悪いことが続いた時にやるって感じの気休め的な人も多いし。

本当の効果をそれ程期待していない人も多いから、最近は神社の方もちゃんとやる能力がないのに『形だけやれば満足するから』って全然効き目のないのに平気でお金を取っている所も多々あるし。

お祓いに来る方も外れる可能性があるし、呪詛だったら呪詛返し対策は神社のお祓いじゃあ出来ないしで、ある意味プロに狙われたり先祖代々悩まされているところは高くても退魔協会に行く感じ?』

碧が現代日本の神社でのお祓いの扱いについて教えてくれた。


確かに特に悪霊に憑かれているわけでもないのに厄年だとお祓いをする人もいるらしいから、そう言うのも合わせると退魔協会レベルの報酬は取れないだろうねぇ。


「なんとも微妙な感じだね。

まあいいや。

明日午前中に行くから、よろしくね〜」


さて。

兄貴の相棒の事に関して、聞いておかないと。


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