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念話

魂と精神関連の魔術に適性のある黒魔術師は極早い段階で念話を覚える。

と言うか、魔術師としての力に覚醒する前から使える事も多く、子供が黒魔術適性持ちだとバレる原因の一つでもある。


とは言え、私が碧に遠距離から念話で相談出来ないように、それ程使い勝手が良い訳でもない。

黒魔術師同士で王都の端から王宮まで補助なしでなんとか届く程度だったので、言うならば東京駅から・・・品川駅程度の距離だろうか?

前世と今世では移動手段が根本的に違うのでこれがどの位正確な推測かは知らないが。

今世でだったらどうなるのかは魔素の濃さとかの影響もあるので更に不明だ。

と言うか、まだ今世で黒魔術師には会っていないので確たる事は何も分からない。


使い魔との念話は他人との念話よりもやりやすく、有効距離も長いので前世と比較出来ない。


黒魔術師ならば触れている他人に念話を繋ぐことが出来る。

まあ、念話と言うよりも相手の考えている事を読んで自分の意思を投げ込むと言った感じだが。


使い魔同士だと念話で連絡が取れるので、碧とやり取りをするのに携帯が使えないとクルミとシロちゃん経由になるのだが、そこそこ面倒なのでいい加減念話の魔道具を作ろうと思い立った。

ニキビ呪詛の人形を作っている間に紙製の魔道具もありかも??と思ったのだ。


最初に覚醒した後は魔力を込められる物が中々見つからず、使い魔の分体を作るのにも苦労して魔道具なんて夢のまた夢という感じだったが、呪符や回復符が魔力を込めた和紙で作れるのだ。

碧から提供される聖域近くの植物を使った和紙とあそこの石なり雑草なりを使えば、簡単な魔道具は作れる筈。


何と言っても王宮で便利に扱き使われていた身だ。

業務の一つには護衛モドキな職務も含まれ、その為に念話の魔道具も渡されていたので構造は分かっている。

整備を手伝ったり、故障した際に修理できないかと中を覗いたりしたからね!


言うならば、ドラマなんかで見るSPがつけている耳に掛けるレシーバーみたいのと、手首に巻いたマイクの魔道具版で、しかも声を出す必要が無い。

慣れれば失礼な本音がうっかり漏れる事も無くなるし。

前世では新人との念話魔道具はあまり偉く無い先輩が組んで使うのは暗黙の了解だったが、時折笑っちゃう様な本音が漏れてきて、笑いを抑えるのに苦労したもんだ。


今世でも売り出したらかなり需要がありそうだよねぇ。

普通の人間が使えるかは不明だし、売り出したら退魔協会に変な風に目を付けられそうだから売るつもりは無いけど。


前世のは魔石で待機状態中にも受信出来るようにする為の魔力をカバーし、実際の念話には使用者の魔力を使っていた。

こちらでも碧とのやりとりだったら似たような感じに出来ると思う。

まあ、聖域の雑草を使うなら短距離な物になりそうだが。

あそこで拾った石英ぐらい魔力が籠っている素材を使えば23区内ぐらいはカバーできるかな?


実験してみない事には分からないが。

と言う事で和紙に魔法陣を描き、触れた時だけ念話を送る初心者用ループも付け足しておく。


慣れていないと考えを制御するのって難しいんだよね。

トランシーバーみたいに話す時だけそこに触れて、伝えたい内容を心の中で言うような感じに使えば誤爆が減る筈。


他の黒魔術師にうっかり傍受されないよう、ペアの魔法陣とだけ繋がる様に認識指標(マーカー)も入れてある。


同時に二人で魔力を込めればもっと簡単な構造にできるが、念話で連絡を取ろうと魔力を流していない状態でも受信して通知する為の仕組みの部分に動力源が必要だ。

今世での動力源(聖域の雑草もしくは魔力を溜め込んだ石等)を使っての距離や有効期間を見極めないと。


出来上がった魔道具は持っていても極端に不自然では無いお守りの袋に入れておこうかとも思ったのだが、通信時に初心者用の起動スイッチ部分に触れる必要があるとしたらお守りはちょっと不自然か。


ブレスレットにでも入れるかな?

ネックレスか携帯ケースという手もあるが。


残念ながら携帯電話と同じで通話の魔道具も収納しちゃうと使えないので、どこかに持っておく必要がある。

一度魔力を通して同調させておいたら連絡が入った際に精神感応の方で感知するから通知音は必要無いんだけど、少なくとも慣れていない碧は返事をする際に自然に手にできる物じゃ無いとダメなんだよねぇ。


何が良いかな?



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