卒業記念
「卒業式も一応なんとか出れたし、諏訪用の家具の注文も終わった!
卒業記念にでも、ちょっとどこか桜を見れる所に一泊二日で温泉狙いで行ってみない?
若しくは朝早くこっちを出て向こうでランチと花見を楽しんで、泊まってなくても入れる温泉を探すのもありかも。
伊豆とか熱海あたりだったらもう桜が咲いている所もあるみたいだし、日帰りで行けるよね?」
謝恩会と翌日の卒業式を終え、田端氏から確実にあのアホが大量殺人未遂で起訴されるだろうと内輪の話として確認が取れたので、何をしようかな〜とソファに寝っ転がっていたら、碧が声を掛けてきた。
そう言えば?
確かに、都内でも桜が咲き始めていると今日のローカルニュースでも言っていた。だとしたら、もうちょっと暖かい伊豆あたりだったら、そろそろ満開だよね?
「良いかも〜。
あ、でも天気予報はどんな感じ?」
ある意味、温泉は諏訪でも霊泉に入れるんだから、拘る必要はないっちゃあ無い。なのでお花見の方が重要度が高いかも。
でもまあ、見知らぬ初めてのところに行って大浴場でリラックスと言うのも良いよね〜。
桜を見るために歩き回ったら特に、足を癒すのに良いだろうし。
「あ"」
タブレットで調べていた碧があまり宜しくない声を上げた。
「天気が明日から下り坂だわ。
明日、明後日が雨、金曜日が曇りで土曜日も雨がぱらつくっぽい。
日曜日まで待てば晴れるみたいだけど」
ええ〜〜。
そういえば、今日とか昨日の午後はいい天気だったけど、昨日の朝は雨だったね。
そろそろ、デフォルト晴れな冬の気候は終わったんだと意識しておかないと。
自分のタブレットを取り出して確認する。
日本海側だったらどうかと思ったのだが。残念ながら明日では日本海側も雨っぽい。
N◯Kの天気予報では都市の指定がちょっと面倒なので、リンゴ社のタブレットにいつの間にか入っていた天気予報アプリで『新潟』と出して数日後の天気を確認する。
これだと金、土、日と晴れみたいね。
でも、日本海側となるとそれなりに移動時間が長くなるからなぁ。
伊豆だったらどうなんだろ?
「あれ?
リンゴ社の天気予報だと伊豆は金曜日も曇り時々晴れっぽい?」
東京と伊豆で天気がそこまで違うとは思わなかったが。
伊豆だったら日帰りでもいけそうだ。
ちょっと検索サイトのAIを使って『東京から日帰り、金曜日27日、桜と温泉、お勧めはどこ?』と聞いてみた。
やはり伊豆、箱根が出て、他にも鶴巻温泉や……巣鴨も出てきた。
巣鴨??
思わず何かと思ったら、六義園で桜を楽しんだ後、山手線を挟んだ反対側にある温泉へ行ってはどうかと書いてあった。
温泉自体は巣鴨駅から徒歩8分だが、駅からシャトルバスもあるとか。
へぇぇ。
でも、ちょっと巣鴨じゃ卒業記念と言うスペシャル感が足りないかな〜。
それに六義園は今の時期だったら混みすぎて興醒めな気がするし。
確か去年に知り合いが行って、人が多すぎ!!!と文句を言っていた。
取り敢えず、巣鴨は除外として。鶴巻温泉はどうなのかな?
一応朝は晴れで徐々に雲が増えて、午後は曇りかぁ。
「AIに東京から日帰りで花見と温泉を楽しめるところって検索すると伊豆や箱根の他に鶴巻温泉って出てくるんだけど、鶴巻温泉って知ってる?
なんかこう、伊豆や箱根に比べるとマイナーそうでお花見シーズンでも多少は空いてるんじゃないかと言う気がするんだけど」
碧に声をかける。
鶴巻温泉がマイナーかどうかは単なる私の印象だから、本当は有名で人が来まくる可能性もあるけどさ。
「鶴巻温泉か〜。
ずっと昔に、父親が母と一緒にあそこにあるどこかの古い武家屋敷を使った温泉に泊まって凄く良かったって思い出話をしてたなぁ。
なんか、大きな庭がある上に食事を食べると日帰りでも温泉がタダだとか」
碧がタブレットを手に取って言った。
ほおう?
碧パパママの思い出の温泉宿ですか〜。
気に入って日帰りでも行ったって事だよね??
泊まった上に日帰りでタダだと知ってるんだから。
何度も行く程良いとなると、中々有望だよね。
「ランチを食べると3時半までお風呂に入れるみたいね。
ランチは2時までに入店かぁ。まあギリギリだと入浴時間が短くなりそうだけど。
……桜は街中よりも近くの山のハイキングコースがお勧めみたいだね。
ハイキングコースでお弁当を食べながら景色を楽しむのを推奨しているっぽいけど、そうなると温泉が問題かな〜。
でも地名からして温泉が色々とありそうだから、有料なら夕方まで入れる温泉がありそうだよね」
碧がタブレットを弄りながら言った。
「どうせなら碧のご両親の思い出の温泉宿を試してみたいし、午後からは曇りみたいだから、朝10時ぐらいに現地に着く感じで行って、ハイキングコースでちゃちゃっと2〜3時間ぐらい歩いてからその思い出の宿でランチ、温泉って流れでどう?」
どうせハイキングなんて3時間も歩けば私はクタクタになるし。
山の上で景色が良くても、おにぎりを齧るよりは降りて来て旅館でちゃんとしたランチを食べる方が特別感がありそうだよね。
武家屋敷って歴史がありそうだけど。
……ヤバい霊とかが残っていたら、碧パパが清めてるよね?
この章で一旦『転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?!』を終わらせて、続編に切り替えようと思っています。
話数が多すぎるせいか管理ページが重くなってきたので。
次の話を『続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?!』にするか、
『転生したけど、現代社会でも実は密かに魔法も役に立つ?!』といったのにでもするか、悩んでます。
続編だと分かる良い名前として、何かアイディアがあったら良ければコメントで投げてみて下さいw




