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転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?!  作者: 極楽とんぼ
呪われてる(?)一族

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流域管理!?

 白龍さまの様な龍かと思ったが、よく見たら水が纏まって蛇……と言うか龍かミズチの形になっている。

 幻想界から来た幻獣ではないのかな?


「長き眠りを妨げし非礼、平に伏してお詫び申し上げます。我ら、古き契約を継ぎし者。

 偉大なる主よ。我ら一族は、五十年の月日を全力で駆け抜け、あなた様への供物として数多の偉業を捧げてまいりました。しかし現代の理において、五十はあまりに短い。刻を延ばしていただければ、より巨大で、より美しい『成功』をあなた様へお見せできると約束しましょう。

 何卒、ご一考頂けませぬでしょうか?」

 ずいっと当主(曽根晶)が前に踏み出て平伏しながら声を上げて願い出た。


 おっと。

 見回したら他の曽根家の人間も平伏している。

 このミズカミ様が人間の平伏を求めているかは知らないが、曽根家の人間の方は自分達が平伏しているのを私らが立ったまま見下ろしていたら不快だろう。

 横を見たら碧がすっと下がって片膝付いて軽く頭を下げていたので、私も似た様な姿勢を取って待つ事にした。

 周囲とかミズカミ様の様子を見たいので、そっと肩に付けたバッジ型クルミ(使い魔)の視界を共有して覗き見しつつ。


 しっかし、ズボンを履いてきて正解だったわ〜。

 スカートだと、こう言う時ってどうするんだろ?

 まあ奈緒子さんを見るに、両膝ついて平伏ならスカートでも問題ない様だ。平伏したくないと問題だけど。


 ミズカミ様は暫し何も言わずに泉の上に漂っていたが、やがてゆっくりと頭を回してから目の前で平伏している曽根家の連中を見下ろした。

『其方の先祖との契約は、他の者の寿命との相対的な長さで決めたものでは無いのだがの。

 だが。

 こちらの条件を満たすならば、考えても良い』


 おや?

 再交渉ありなんだ?

 まあ、条件がどんなものかによるだろうけど。


 この場合、『毎世代、最初の子供を泉に捧げよ』みたいな許容できない条件だった場合ってどうなるんだろ?

 そんな受け入れ難い条件を出してくる時点でもう契約を終えようって意図を疑っちゃうよね。

 まあ、上位的存在の感覚って人間とは違うし、大昔に契約してここ数百年寝ていたんだったら『子供の一人や二人、一族に繁栄に貢献するなら安いものだ』と当主が考えるのが人間社会だと思っているかも知れないけど。


 と言うか、考えてみたら昔だったら子供の一人や二人、マジで一族の繁栄のためにだったら泉に沈める約束をした家門もあったんだろうなぁ。

 時代の流れと共に没落したか信仰心を無くしたかで約束が破棄されて今の世には続いていないんだろうけど。

 今だったら妊娠した時点で病院に掛かるから、生まれたばかりの幼児が毎世代で亡くなっていたら怪しまれて当局に捜査されて問題が発覚すると思われる。


 これが昔だったらねぇ。

 どうせ戦争や病で幼子が7歳になるまでにガンガン死ぬならば。

 一人贄にする事で残りが確実に生き残るなら、プラマイゼロどころか大きくプラスだと考えそう。


『この川の先に昔あった田が無くなって荒地になっておる。

 あれを復活させよ。

 また、ここから山を越えた向こうでより大きな川に合流するまで、周囲の森をしっかり管理して命が正しく循環させ、魚や水草が豊かに生きる環境にするように。

 人工の石で囲んで氾濫を防ぐのは構わぬが、上を囲んで地下に隠すのは許さぬ』


 あら〜。

 川がコンクリで囲まれて命がない様な状態になるのはやっぱ川の化身(なのかな?)っぽい神らしき存在には不快なようだね。

 田んぼが無くなったのは……ここら辺の盆地じゃああまり農業なんぞやっても儲からないって事で耕作放棄地になったんかな?


 流石に家になっちゃったりしてる部分まで田んぼに戻せとは言わないよね??


 平伏していた当主が慌てて顔を上げて川の流れる先を見やった。

「田は耕作させましょう。

 大きな川に合流するまで……となるとアズサ川でしょうか。

 周辺の山を買い取って管理させるのは手配しますが、全部は難しいです。

 合流地点を確認しなければなりませんが、もしも現時点で暗渠化されて上に何かが作られている場合は元に戻すのは……無理な場合もございます。

 最大限、金で解決できる分は努力していくと言う事で許して頂けますでしょうか?!」

 なんか、最初の仰々しい言い回しに比べると大分と砕けてるね。最初のセリフは色々と考えて推敲しまくったセリフだったんだろうなぁ。


 まあ、当主が慌てるのも理解できるが。

 どこまでの範囲を管理しなきゃいけないのかも微妙だし。

 田舎の山は安いって言うけど、下手をしたら所有者が分からない土地だってあるらしいしねぇ。川の左右1キロとか限れるなら良いけど(それでも難しそう)、山の森林限界ラインより下を全部なんて事になったら莫大な範囲になる。


『進捗に応じて寿命を伸ばそう』

 ミズカミ様がそう告げたと思ったら、水が姿を失って泉に戻った。

 大量な水が落ちたと思うのだが、殆ど水飛沫も上がらず。


 かなり神様っぽい存在だな〜。

 白龍さまの知り合いだったのか、後で聞いてみよっと。


 ちなみに進捗に応じて伸びる寿命ってどのくらいなんだろ?

 数日か、数週間か、はたまた数年か。

 曽根家にとっては中々費用対効果の判断が悩ましい事になりそうだ。

 マイナス査定が存在しないと良いね〜。




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― 新着の感想 ―
割と気さくな神や身近に温厚な龍神居るから忘れがちだけど この対応は神レベルの相手としてはすっごい幸運かつありがたい対応だと思うんだ、 割と都合のいいこと言ってるのに話聞いてくれて譲歩までしてくれたし
環境に魔素が希薄ならどれだけ環境改善しても 供物としては寿命の方が上でしょうね
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