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転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?!  作者: 極楽とんぼ
大学4年

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中々難しい

「そしてこの度、5年ぶりに特級術師に昇級する若者が出てきた。

 長谷川 凛さんと藤山 碧さんだ!

 皆で祝福して欲しい!」

 食事の前のスピーチで、退魔協会のお偉いさんがうだうだ話していた最後に私らの話題を持ち出した。


 遠藤氏に促されて、お偉いさんの方へ出ていく。

「長谷川さん、これからも頑張ってくれ。

 藤山さん、白龍さまにもよろしく」

 私と碧に声を掛けながら先程選んだピンバッジの入った箱を渡された。


「どうぞ付けてみてくれたまえ」

 首から掛ければいいメダルとかとは違い、流石に下手をしたら服の中に手を当てなきゃいけないピンバッジは自分で付けるらしい。

 ブスッと服を刺すのではなく、磁石でカチッと留まる形なので場所が気に入らなくても変えやすいし、中々工夫されている。


 うっかりずれて外れないように窪みがあって、それに引っ掛かってずれないように固定されている形だし、かなり磁石が強いので外すのが大変なぐらいかも?


 さっき鏡を見て一応決めておいた場所にさっとピンバッジを付けて、部屋の聴衆に向けて軽くお辞儀をして傍に下がる。

 幸いな事にお礼とか抱負に関するスピーチをしろとは言われなかった。

 何に対して礼を言うのか、スピーチをしろと言われたら問い詰めようと思っていたのを感じ取っていたのかな?


 ピンバッジの進呈が食事前最後のイベントだったらしく、そのあとはすぐにテーブルに着くように司会者が言っていたので皆がテーブルに向かってばらける。


「こんにちは〜。

 谷敷 瑠奈と言うの。

 宜しく〜」

 座席表に書いてあった席に着いたら、既に座っていた若い女性に声を掛けられた。


「よろしく。

 長谷川 凛よ」

 さっき紹介されてるけど。


「斑鳩家分家の藤田 遼だ」

 左隣の男性が自己紹介のつもりなのか自分に名前を告げてきた。


「綾杉 美月よ」


「小笠原家次男の小笠原 大輝だ」


「高柳 竜也と言う」


 皆がそれぞれ自己紹介を始めた。

 男女比率同じでほぼ全員適齢期なのってやはり合コン的な効果を期待しているんだろうなぁ。


「長谷川さんは《《あの》》諏訪神社の藤山さんと一緒に組んで仕事をしているんですって?

 羨ましいわぁ。

 今回は特級術師合格、おめでごうございます」

 綾杉さんに、にっこりと笑い掛けながら言われた。

 う〜ん、これは碧のお零れで特級術師になったと言いたいのかな?


「今回は昇級テストで怨念の中心的存在だった侍の霊を私が浄化して、村の他の住民たちは纏めて藤山さんが昇天させたのよ。

 私としては自分の分の役割は果たしたと思うけど、確かに試験官の方は見に来ていなかったから、あれって組んでいるパートナーにおんぶ抱っこな人がいたらどうなるのか、ちょっと気になりますよね」

 ちょっと首を傾げながら私も応じる。

 あれはちょっと不思議な点だよねぇ。

 一族総出で清めちゃうのはダメだけど、相棒と一緒にやるのは良いって、どう言う線引きなんだろうね?


「組んでいる相手と一緒に動く事で一人だけで依頼に取り組むよりも良い結果が得られることは良くある。なので誰かと組んで働くと退魔協会に登録している場合は、その組み合わせで昇級テストが行われるのは昔からの慣行だ。

 ただし、パートナーシップが解除された場合はランクを下げる必要があるかどうかの確認用の依頼を任される事になるが」

 小笠原さんが教えてくれた。


 なるほど、仕事を一緒にすると組んでいるパーティ(?)単位なランクなんだね。

 でもってそのパーティを解除したらソロなり、新しいパートナーなりとで前と同じだけの仕事が出来るか、確認されると。


「やっぱ世の中、人の縁が重要なんですね〜」

 谷敷さんがワイングラスを手に取ってウェイターに合図しながら言った。

 おや?

 やけ酒? 流石にまだ若い身空でアル中って言うのは無いと思いたい。


「思うような相棒に出会えて無いんですか?

 退魔協会も頼めばパートナーを探している人を紹介してくれると聞きましたが」

 退魔協会よりも師匠とか親族経由の方が普通だと碧は言っていたけど。

 碧の場合はちょっと退魔協会からのプッシュが強すぎた上に親族で丁度いい年齢の退魔師が居なかったから、最長で大学卒業までは一人で動いて、その間に誰か見つからなかったら再度親族やその知り合いの伝手でパートナーを探す予定だったらしい。


 白龍さまが私を勧めたのはかなり意外な出会いだったそうだが、お互いにとって中々運が良かった。

 いや、お互いという程五分五分ではなく、7割3割ぐらいで私の運が良かったと言うべきかな?

 碧に会わなければ退魔協会で合法的に魔力を使って稼げることも知らないままだったし、退魔協会に何らかの理由で登録する事になったとしても白龍さまの保護が無ければどうなっていた事か。


「最初に紹介された男性は酒癖が悪くて、泊まり掛けの仕事なんて怖くていけないような人だったんですよ〜。

 若い女性に異性の術師を紹介する事自体、ちょっと非常識だと思いません?!」

 谷敷さんがプリプリ怒りながら言った。


「紹介された相手と相性が良くて結婚する事になれば理想的って考えだったんでしょうね」

 綾杉さんが口元を少し歪めながら応じる。

 う〜ん、彼女も退魔協会のマッチメイキングもどきな相棒紹介制度に不満を感じているのかな?


「そう言えば、仕事のパートナーとは別に、退魔協会がマッチングアプリを公開したじゃ無いですか。

 あれで出会った相手と気が合ったら、仕事も一緒に出来ませんか?」

 とは言え、夫婦で一緒に仕事をするって拗れたときにプライベートがぐちゃぐちゃになるだけでなく収入源まで損なわれて不味い気もするけどね。


「あれで会うと、当然直ぐに妊娠して最低でも子供を2、3人は産んでくれますよね??って将来の義理の家族からめっちゃ圧力を掛けられるんですよ〜。

 相手個人が良さげでも、家族の圧が強すぎて無いです」

 苦笑しながら谷敷さんが言った。


 あらま。

 折角退魔協会が頑張って作ったアプリなのに、親側が台無しにしているらしい。


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― 新着の感想 ―
>白龍さまが私を勧めた そこは強調すべき点ですね
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