表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?!  作者: 極楽とんぼ
大学4年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1470/1530

時の流れはお洒落の敵

「うぎゃぁぁ!!」

 ちょっとスーパーに買い物に行って帰ってきた私は、履いていたパンプスの踵を確認して思わず悲鳴を上げた。


「どうしたの?!」

 慌てて碧が玄関に駆け付けてきたので、踵のゴムがバリンバリンに割れて3分の1以上欠けている靴の裏を見せた。


「大学入学前に、入学式用に買ったお洒落なパンプスを、今度のパーティに履こうかと思ってちょっと試しにスーパーに履いていってみたら、踵が崩壊した……」

 ちょっとヒールが高くてお洒落なパンプスで、それなりに高かったしジーンズとかにはちょっと合わないし歩くのにはあまり向かないので、入学式に履いてからは箱に入れて大事に仕舞っていたのだ。

 気が付いたら4年近く経っていたので、ゴムが経年で劣化するとこないだのブーツで言われた事を思い出して本番で履く前に……と多少場違いなのを無視してスーパーに履いて行ってみたら、見事にゴムが劣化していたらしく、ほんの20分程度しか歩かなかったのにギョッとするほどボロボロになっていた。


「うわぁ。

 でもまあ、本番で崩壊しなくて良かったね。

 今だったらまだパーティに間に合うんじゃない?」

 碧が慰めながら言った。


 間に合うかなぁ。

 間に合うよね?

 間に合って欲しい。

 と言うか、高校生が買った靴だから、高いと言ってもある意味たかが知れているんだけど、『高いお洒落な靴』と言うイメージが強かったせいで大学での日常生活に履いていなかったのが失敗だったなぁ。

 でも、履き心地よりも見た目を重視して買ったせいで、長時間履いて歩くのは厳しいと思うんだよねぇ。


 前回のパーティの時はそこまで着飾る気分でも無かったから、これを出さなかったのだ。このまま靴が死んだら、マジで実質一回しか活躍の場が無かった事になる。


 それはちょっと悲しすぎる。

 だけど、退魔師の仕事だと足場が悪い工事現場とか山の中を歩く羽目になる可能性も高いから、靴はハイキングシューズかブーツっぽい長靴の方が合っているんだよね。

 そうなると、お洒落な靴はマジで退魔協会のパーティか、誰かの結婚式に呼ばれた時かだけになりそう。


 うん。

 そう考えたら、新しい靴を買うんじゃなくって、これの踵を修理して貰おう。

 思い入れのある靴なのだ。これをもうちょっと活用したい。


 しっかし、4年でこうも劣化するとは。

 次の結婚式が下手したら5年後だとすると、靴が更に劣化してそう。マジで時の経過が恨めしい。


 ◆◆◆◆



 幸いにもヒールの修理は1日で終わったので、退魔協会のパーティには間に合った。

 早い目に来てくれと言われていたので開始30分前に会場に来た我々は、待合室っぽいところで3通りのピンバッジを見せられていた。

「ピンバッジは幾つか種類があるのですが、どれが良いですか?」


 どれも白と黒の勾玉が上下に組み合わされているような形をした太極図の形だ。

 ただし、一つは無愛想な白と黒の勾玉が組み合わされたもの。

 一つはなんかお洒落なキラキラした宝石があちこちに付いていてスタイリッシュな感じに仕上がったもの。

 そしてもう一つは、煌めくワイヤーっぽい細工で太極図をシンボライズしたような感じのものだった。


 あ〜。

 この二番目と三番目だったらお洒落っぽいからドレスっぽい服とかにも合いそう。

 と言うか、お洒落っぽすぎてスーツとかには合わなそう。男性の退魔師だったら1番目一択じゃないの? 

 退魔師はスーツを着ないかもだが。

 と言うか、陰陽師って言ったら平安時代っぽい神主様の服みたいのや、着物を着てるイメージだけど、退魔師がそう言う服装をする訳ではないんだね? 会場の出席者もスーツが殆どで、ごく少数の袴に羽織を着ているのがいるだけ。神主服(狩衣って言うんだっけ?)は一人もいない。

 こないだの賀茂氏も普通にスラックスとタートルネックにセーターだった。

 ピンバッジもしていなかった気がするし。

 羽織袴や神主服には地味バージョンでもピンバッジは合わないと思う。そう考えると、このピンバッジって政府とかのお偉いさんと会う時用なのかね?


「ちなみにこのピンバッジってどう言う時につけるんですか?」

 碧が尋ねた。どうやら碧も同じような疑問を感じていたらしい。


「日常から付けて下さっても良いですよ? 気が引き締まるからということで依頼時に付ける方や、立場をはっきりさせる為にと政治家などに会う時につける方もいますね。

 利用に関して決まりはありません」

 遠藤氏が言った。


 政治家だって全員が全員、このピンバッジの意味を理解しているとは思えないけどなぁ。

 それにウチらの場合は政治家と対立しても天罰パワーで相手からの理不尽な要求を叩き潰しているから、このピンバッジは必要ないね。


 そう考えると、純粋にアクセサリーとして使っても良さげな、この最後のデザインが良いかな?


 どうせだったら白と黒の部分を分離して、ピアスとして両耳にぶら下げられたらお洒落だったかもなのに。


 残念。


 少なくともこのピンバッジは時の経過で劣化しなさそうなのが唯一救いかな?

 ボロくなったら退魔協会に磨き直しを押し付けよっと。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
確かにゴムやプラスチックは経年劣化しますけど あまりにも短年度で急激に劣化してしまう場合は素材の選択ミスでしょうね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ