表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゼアプロディジー  作者: つんく
ー妖との戦いー
7/26

戦い、そして、戦い

 「まこっちー!おはよ」



 「おう、おはよ…」



 「真、おはよ。」



 「おう、おはよ…」



 「兄ちゃんモテモテだなあ笑」



 「うるさい。」



 あの商店街の一件から、お互いのことを話してみると、洋野(ひろの)かよは同じ高校に通っていることが分かった。ちなみに之は真とかよの通っている高校の近くにある中学校に通っている。



 そんな縁もあって、翌日からみんなで登校することになったのだ。初めは静かな時間も多かったが、だんだんと慣れてきて今では、之は真のことを「まこっち」と呼ぶようになっていた。



 「進、こいつ年下のくせにまこっちとかやばいよな? ちゃんとしつけといて」



 「しつけ? だとしたらそれはまこっちのしつけがなってなかったんだろうね! 進、あんたは悪くないよ。」



 「僕は何も関係ないよ、わかってるよ、うん。」



 「お前ら…。」



 「3人ともほんと仲良しだね…。」





 そうこうしているうちに学校はそろそろ定期テストの時期だ。



 「ほんと、妖もテストも倒さないといけない学生って…すごくない?笑」



 「わかる。俺たち、すごい。」



 「そんな時期か。私あんまり勉強しない人なんだよね。」



 かよは意外と楽天的な女子高生だと分かってきた。勉強には興味ないらしい。



 「じゃあ勉強会でもする? これも協力して倒した方がいいんじゃない?」



 進がなにかうまいことを言って、勉強会を開くことが決まった。





 放課後、進を含め4人で近所のファミレスへ行き、勉強することにした。



 「えー! これ美味しそう…。」



 「パフェだって! あ、やばい、美味しそう…」



 「お前ら何しに来たんだよ…」



 「お兄ちゃん、気分転換も必要かもよ!笑」



 「いや、絶対こいつら勉強しないから」



 結局女子2人は甘いものを食べながら勉強するらしい。真の視界に誘惑が散らつく。ダメだ、俺はこいつらとは違う…! そう言い聞かせ教科書にかじりついた。





 「じゃあ明後日からのテスト頑張ろうねー!」



 「追試引っかかるなよ?笑」



 「まこっちー、ブーメランにならないように気をつけてね?」



 「…。」



 そんなこんなで最初で最後の勉強会は幕を閉じた。





 テスト初日…。



 「まこっち…おはよ…。」



 「おう…」



 「真…おはよ…。」



 「おう…」



 「兄ちゃん…。」



 「おう…」



 おぼつかない足取りで4人は学校へ向かっていった…。



 なんで複数日に分けてあるんだよ…殺すならすぐ殺してくれよ…


 進を除く3人は同じようなことを思いながらテストを受け始めた…。





 「あー! しんどかったー!」



 「つかれた、さっさと帰って寝る。」



 「それめちゃめちゃわかる。寝る。」



 無事テストは終わった。追試にかかったかどうかはまだ分からないが。


 とりあえず受け終わった達成感で3人はテンションが上がっている。



 「3人とも、追試も有り得るからね?笑」



 進は冷静に3人に伝えた。

3人はその言葉に少しビビるものの、無視。



 「じゃあ、今日は帰るわ!」



 「私も。」



 「おう! とりあえずお疲れ!」



 そう言うと真は進と2人になった。



 「いやー、達成感半端ないわ笑」



 「いや、兄ちゃん、達成感より手応え」



 「ま、いつも通り…?」



 「追試がんばってね。」



 弟に現実を突きつけられ、真はテンションが下がる。



 「今日早いしどっか行かないか?」



 「そうだね、追試前には気分転換必要だしね」



 「そういう意味じゃねえよ笑」





 2人はいつもの商店街ではなく、そこからすこし離れた街に行くことにした。ビルが立ち並ぶここは、学生も多いがサラリーマンも多くいる。



 「なんか気持ちが楽だなー笑」



 「追試…。」



 「進、まだそうなってないから、何も言うな。」



 「親切に教えてあげただけなのに…」



 2人で喋りながら歩く。



 (そういえば2人で出かけるの久しぶりだな…。)



 そんなことを思いながら街をぶらつく。



 目の前にティッシュを配っている人がいる。



 (ご苦労さまです…。)



 そう思い、通り過ぎざまにティッシュを受け取ろうとすると、渡そうとする手が止まった。



 (ん…?どうしたんだ?)



 真はその人の顔を見る。その人は目を見開きこちらを睨みつけている。



 (まさか…ちょっと待て…)



 ティッシュを握った手が握りしめられ、ティッシュがぐちゃぐちゃになっている。



 (やばい、こいつ…)



 そう思った瞬間、その男が爪で斬りつける。



 真はとっさに刀を発現させ、防ぐ。



 「進! すぐにここから離れて、之とかよに連絡しろ!」



 周りにいた人達がパニックになり、人の流れが激しくなる。ここから離れなければ…。



 「分かった!」



 進は走って距離をとり、連絡をとる。之とは電話が繋がったが、かよは電話に出ない。



 「兄ちゃん! 之がすぐ行くって!」



 「分かった! とにかく進は離れとけ!」





 テスト終わりの日、再び戦いが始まった。

少し日常回?のようなものを挟みました。

学生ですと、定期テストももちろんありますから

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ