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ゼアプロディジー  作者: つんく
ー妖との戦いー
24/26

2分の1

すこしグロいかもしれません(一応)

 「御堂くん、とりあえず彼女を離れた場所へ」



 「わ、わかりました…!」



 真はかよを抱え、そのまま屋根の端へ後退し、かよをそっと横たえる。



 「あの女、弱かったなぁ…。」



 「お姉ちゃん…」



 「分かってるって。油断せずに倒すって…」



 不意をついて小野寺が殴りかかる。

 その拳へ突き立てるように女の子は爪を繰り出す。



 「っぶな! 返り討ちにしてやっ…!?」



 小野寺の拳は発現させていた甲冑で女の子の爪を押し返し、腕ごと吹き飛ばしていた。



 「…、お前……お前お前おまええええぇぇぇええ!!!!」



 女の子は叫び声をあげ、残された左腕で斬り込む。

 そこへ矢が飛び、女の子の肘を射抜く。



 「…ちっ…。お前ら、うざい…せこい…死ね、死ね、、死ね死ね死ね死ね死ねえええええぇぇ!!!」



 (なんだこいつ、急所が暴かれてるのに、両腕もまだ再生していないのに、なんでこんなに突っ込んでくるんだ…??)



 歯をむき出しにして小野寺に突っ込む女の子を見て、真はそう感じた。



 「何度でも殴り飛ばしてやるよ…!!!!」



 開けた女の子の口へ小野寺が拳を振るい、再び頭を吹き飛ばす。


 飛んできた勢いで、女の子の胴体が小野寺を通り越し、真の目の前まで来て倒れた。



 「なんなんだ…。こいつは…。」



 相変わらず女の子は、核があるはずの頭を吹き飛ばしても消えない。



 (…、そういえば弟?がいたな…?)



 男の子がいた場所に目をやると、そこにはいない。



 (どこだ…!?)



 辺りを見渡すと少し離れた場所からこちらをじっと見ている。



 「君…! 君はお姉さんがやられても高みの見物かい? 助けようとは思わないのかい…?」



 小野寺が思い切って聞いてみる。男の子は何も言わず、ただ少し口角を上げて笑っている。



 (なんなんだあいつ…)



 「小野寺さん!!」



 その声を聞いて小野寺が真の方を見ると、女の子がほとんど再生し、真の方を見ている。



 かよもほぼ同じタイミングで目を覚まし、真と隣合って女の子を睨みつける。



 「ただいまー、やっぱりあんたらから殺すよ」



 小野寺は再び再生したことに驚きつつ、ある仮説にたどり着く。



 (こいつは不死身…? いや、男の子が距離をとっているのは…? もしかして…)



 「御堂くん! そっち任せられるかな?」



 小野寺は2人に向かって声をかける。



 「勝てるかどうかを除けば、戦うことはできます…!」



 小野寺は少し笑い、答える。



 「勝つ以外にないだろう…。じゃあ、勝つという前提でそっちは任せる。私はあいつをやる。」



 そういうと男の子を指さす。



 「…へぇ、あんた、頭いいねぇ…。そっちは任せるよ!!!!」



 女の子が男の子へ声をかける。



 「お姉ちゃん…。」



 男の子はうなずきながらそうつぶやいた。





 小野寺は男の子の元へ飛び移る。



 「やあ、私はこの学校の生徒会長をしていてね。この場所でこれ以上好き勝手されても困るんだ…。」



 そう言い放つと男の子に殴りかかる。


 男の子は爪を発現させ、先ほどの女の子と同じように拳へ爪を突き立てる。



 「君は頭が悪いのかな…?」



 小野寺は先ほどやったように拳をそのまま振り抜く。


 男の子の手が吹き飛ばされる。



 「まあ、お姉さんよりは……!?」



 小野寺は左腕から血が滴っていることに気づいた。


 そこには男の子の発現した爪が深く刺さっている。



 「…っ!?」



 男の子がそれを見て少し笑っている。



 「…へぇ、頭が使えるとは…。感心したよ…。」



 「…。」



 再び爪を発現させ、小野寺を斬りつける。



 「残念、それは効かないよ…!」



 両腕に甲冑を発現してそれを防ぎつつ、小野寺は考えていた。



 (…こいつ、さっきどうやって腕に刺した……?)



 左腕が痺れる。早めにケリをつけねば…。



 小野寺は、腕に突き刺さってはみ出した爪を引き抜き、投げ捨てる。そこから血が噴き出す。



 「…痛いな…」



 その瞬間、男の子が両腕に爪を発現させ突っ込んでくる。



 「こいつ…!!」



 小野寺はあわてて胴体に甲冑を発現させて防ぐ。


 男の子は、間合いでくるりと身をひねり、甲冑のない脇を狙って爪を繰り出す。



 「っ…!!」



 小野寺は瞬時にその行動に気づき、身体を後ろへ反らすが、(わず)かに切られる。


 そのまま後ろへ跳ぶと、小野寺は傷をちらっと見た。



 (こいつ…甲冑の隙間を…)



 「…。」



 立て続けに男の子は突っ込んでくる。



 (いつまでも受け身は…!!)



 小野寺も左腕に甲冑を発現させ、顔に拳を突きだす。


 男の子は爪をその拳に突き立てる。



 「同じようにいくと…思うなよ…」



 腕を横に向け、甲冑で爪を押し返す。


 予想以上の威力だったのだろう、男の子は自分の力だけで自身の腕を吹き飛ばした。



 「…マジか…」



 小野寺は驚き、男の子を見る。



 「…。」



 男の子は、腕を無くして血が噴き出している右肩を見つめている。



 (どうすれば…)



 そのとき、透の矢が男の子の頭部を貫いた。



 (透…!! ナイスだ…!!)



 小野寺は真のほうを振り向き、叫んだ。



 「御堂くん! 今だ…」



 振り向くとそこには、全身から血を流し、刀で体重を支えて立つ真と、もはや捨て身で女の子へ突っ込んでいくかよの姿があった…。

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