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ゼアプロディジー  作者: つんく
ー妖との戦いー
15/26

鉄壁の前に

 「ぎゃああああぁあぁぁぁぁ!!!!!!!!!」



 「かよ! かよは遠距離から爆弾使って!」



 「私も近付いて戦う!」



 「さっきヤバかっただろ???」



 「まあ、そうだけど少し油断してただけ…。そんなに速くないし大丈夫!」



 「…わかった…。」



 「私とかよが近く行くから、まこっちは一発でどこか斬ってよ!!」



 「おう…、わかった!」



 之とかよが妖へ向かって走り出す。



 「かよ! こいつ砂巻き上げたりするから気をつけて!」



 「わかった! でも私も爆発させれば同じようなことできるよ…!」



 之は何か策を思いついた。



 「まこっち! さっきみたいにぎりぎりまでこっちに目標向かせて爆発で煙幕張るから! そのとき斬って!!!」



 「之! わかった!!」



 真はすでに刀を握っている。


 薄く光っているその刀をふと見つめる。



 「頼むぞ…相棒…!!」





 「おりゃゃああ!!」



 之がくないを投げつけ、妖が気を取られているときにかよが爆弾を投げつける。



 決め手にはならない攻撃だが、2人の息の合った動きに妖は翻弄されている。



 「あっちには進がいる…。この調子で進からできるだけ離そう…!」



 「わかった!」



 2人は真と進がいる方向とは逆に誘導する。



 「おい! 妖、こっちだ!!」



 「ぎぎぎぎぎ…」



 不気味な音を鳴らしながら、妖が2人の誘いに乗り、徐々に真から離れていく。



 「なるほど、あいつら進のこと心配してくれてんだな…。ありがとう…!」



 背を向けた妖を睨みつけ、真は深呼吸する。


 隙だらけの背中に目標をしぼる。



 「かよ!!」



 之の合図とともに、かよは妖の全面に爆弾を発現させ一気に爆発させる。


 妖は目くらましされた状態となり、動きが一瞬止まる。



 「いくぞ…!!」



 砂を蹴り、真は一気に妖の背中へ間合いを詰める。



 「おらあぁぁあああぁあぁあああ!!!!!」



 真は両手にしっかりと握りしめた刀で妖の背中を斬りつけた…。





 「助けろって…。」



 電話を切った(とおる)は、どうするべきか考えていた。



 「目で見ることはできるけど、そこまで行くのは時間かかるしなぁ…。あ、待て、俺はそこまで行かなくても助けられるじゃん…!」



 透は、今までやったことはないがかなりの遠距離から狙撃することにした。



 「っしょっと…」



 自室の窓から屋根に飛び移る。海の方を見ると、建物越しに戦っている姿を遠視できた。



 「んー、山なりに打つより直線のほうがいいよなぁ…。」



 家々の屋根を飛び移り、なるべく高い場所に移動していく。ちらちらと妖と真たちを確認しつつ、ベストポジションを探る。



 「お、ここなら障害物ないや…。」



 町内で最も高い建物の屋上に移動した透は、再度妖の位置を遠視する。



 「あれ、なんか俺なしで勝てそう…?」



 透は、妖の背中を斬ろうとしている真の姿を目にしたのだった。





 「行っけえええぇぇぇえええ!!」



 真が全力で刀を振り下ろした。


 妖は煙幕に気を取られていたせいか、防ぐような素振りもなかった。



 「えっ…無理なのか…」



 振り抜いたと思った刀は、刀身の半分も通らず背中に差さっている。


 少し血が出てはいるが、その傷は深くない。



 「まこっち!! 一旦逃げて!!」



 その声に我を取り戻し、後ろへ移動する。


 妖の拳が真のいた場所へ振り下ろされ、空振る。



 「っぶねぇ…。之、ありがとう!」



 「そんなことはいいから! どうすんの!!」



 「ぎぎぎ…ぎゃああああぁあぁぁぁぁぎゃああああぁあぁぁぁぁぎゃああああぁあぁぁぁぁ!!!!!!!!」



 妖の奇声がより大きくなる。



 「やべえ…怒らせたのか…?」



 妖は真に向かって殴りかかる。今までよりスピードが速い。



 「やばぃっ! 避けられ…」



 そのとき、妖の繰り出した拳へ矢が刺さり、速度が落ちた。


 そのおかげで、真はなんとか攻撃を回避する。



「た、助かった…!!」





 「ふぅ…。間に合った…。てか押されてるなぁ…」



 透は千里眼を駆使し、見事に遠距離狙撃を成功させた。



 「あいつの核は…ん…、みぞおちか…。でも筋肉量がすごいな…。そこまで届くか…。」



 透は再び弓を引き、核を狙う。



 「前みたいに一発でいきたいね…」



 妖と目が合う。矢の飛んできた方向から、透の位置を把握したようだ。


 妖の核に狙いを定め、深呼吸する。



 「さあ、ちゃんと死んでよ…??」



 勢いよく放たれた矢は、真っ直ぐに核へ向かった。その速さは之でも目視できないほどだ。



 妖が矢を受け、その勢いで後ろに後退した。



 「透…、さすがだな…!! 核はみぞおちらへんにあるんだな!!」



 真は透の遠距離攻撃に感心しつつ、妖を見る。


 矢は刺さっているが、貫通まではしていなかった。



 「あの矢でも…止まる…??」



 妖はくるりと視線を戻し、真を標的にした。



 「や、ヤバい…どうすれば…」



 すると、真の後ろから足音が聞こえてきた。



 「君たち、こんな時間に何を…。」



 声の方へ振り返ると、そこには生徒会長の小野寺雄二(おのでらゆうじ)の姿があった。

「設定話」



ー透の能力、千里眼についてー



 大きく透視と遠視があります。


 透視は、見ようとしたものの内部まで透かして見ることができる力です。これで体のどこに核が存在するのか、前回含め2回判別しています。



 一方、遠視は望遠鏡のようなもので、遠くまで見渡すことができます。最初ら建物越しに見ていますが、これは透視と併用してできたことです。



 なら、町中を透視して核がある人を探せば見つけられるのでは?と思うかもしれませんが、全体を透視することはできず、単体を一つ一つ透視することしかできないため、可能だとしても町中で会う人一人一人を順番に透視するくらいです。



 戦闘だけでなく、そういった能力もスタミナを使いますから、その方法は非現実的な戦略ですね。

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