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2学期前夜

翌日 お昼過ぎ

私は、王都に向かう馬車の中で憂鬱な表情で揺られています。きっかけは昨日の事件なんだけど問題はその後で、今日は夏休みも残り1週間、そろそろ王都の魔法学校の2学期が始まってしまうので帰らないといけない。なのに、ジジ達と話す時間も無かったし、結局何も終わらせないで帰ってきてしまった。それに、アイナちゃんが私と会いたくないそうで追い返されてしまった。


(嫌われちゃったのかな、わたし...)


そんな気持ちで1週間後 お昼過ぎ

私は、領地ではなく王都の通学用の豪邸に帰ってきた。王都の家は、門から玄関まで馬車で10分もかかるし途中よくわからない石像がたくさんあったりして驚いてばっかりだったんだけど、玄関にメイドさんと執事の格好をした男女3人がお迎えしてくれていました。


(変だなぁ、私のお出迎えなんて誰なんだろう?)


考えれる人を思い浮かべるけどそれらしい人もいないしこの家には妹のニーナも住んでるけどここに来るのはグレアムさんの話だと夜につくはずだからまだだし、グイードさんやエルナさんは向こうにいるし……そんなことを考えているうちに馬車は止まって3人の正体が分かる。


「アイナちゃん!?それに、ジジとアランまでどうしてここに?」


「おかえりなさいませ!サラお姉さん。今日からこの屋敷で働くことになりました!よろしくお願いします!」


どういうことなのかとジジに目を向けると、ジジが私に雇用書類を渡される。書類一式は書いてもらう箇所は全部埋まっていて、あとは私のサインを入れれば終わるようになっている。私は、この書類を用意したであろう人物のグレアムさんに目を向けると悪気もない感じで話し始めた。どうやら、帝国にアイナちゃんの居場所がばれてしまったから隠れなければならない。そして、ジジとアラン君も裏切り者になってしっまたから隠れないといけないから、私の家に来ればいいってことらしい。


「私が断るって思わなかったの?」


「お嬢様は断られるのですか?」


「断らないね!」


私は、即答した。この話は、今までいなかった私専属の使用人が出来るってことだから私にとって良いことずくめなのだ。グレアムさんは夏休みの間は貸し切りみたいに酷使しちゃったけど、本当は私とニーナの2人の面倒を見てくれる人だから、このままではいられない。それに、グイードさんが居なくなって見てくれる人も欲しかったしこの話にのらない手はない。私は、あらかじめ用意されていた書類に私の名前を書き込み晴れてこの3人は私の使用人になってくれました。





その日の夜、ニーナの乗った馬車が屋敷に時間通りに到着した。


「おかえり!ニーナ、久しぶりだね」


「ただいまーお姉ちゃん。と、誰ですかその方々は...」


ニーナは、私の後ろにいるアイナちゃんたちを見ている。そして、ニーナの視線はアランの前で止まった。2人は、数秒間無言で見つめあっている。


「ニーナ!アラン君と見つめあうのはそこまで、この子のことはご飯食べながら紹介するからとっとと着替えてきなさい」


「は、はーい」


ニーナは、慌てて着替えに屋敷の中に入っていった。残された私たちも後に続いて屋敷に入るが、


「アラン君、ご飯の後、ちょっと私の部屋に来なさい、ね」


「...はい」


その後、ニーナ達と食事をとった後アイナちゃん達を紹介したのだけど。アイナちゃんとジジは、仲良くできそうなんだけど、問題は、アランだ。紹介している間もニーナと見つめあっちゃていた。けしからん。


コンコン


そう考えていると私の部屋の扉をノックする音が響く。ジジがアランを連れてきてくれたんだろう。


「エマ様、アランです」


「入って」


入ってきたアランは、ポーカーフェイスを決め込んでいるが口元が少しにやけているのが隠しきれていない。


「アラン君、何か楽しそうだね、何かあったの?」


「い、いや。特には何もない。」


私とジジの2人で問いただしたけどアランは口を割らなかった。まぁ、ニーナと仲良くなってくれるなら良いのかもしれない。


「わかった。貴方が妹のことをどう思っているかはこの際何も言いません。だけど、節度ある関係を心掛けるように、いいね」


「わ、わかった。肝に銘じておく」


そう言って、アランは部屋を後にして部屋には私とジジの2人が残った。


「弟がさっそく迷惑をかけてしまってすまない。だけど、公私混同はしないからそこは信用してやってくれ」


「別にそこは疑ってないよ。ちょっとした確認のついでに聞いてみただけだったし」


「と、言いますと?」


私は、ジジに向き直って不思議に思っていたことを聞く。


「なんで、私のところに来たの?」


私は、疑問に思っていた。確かに、アイナちゃんが避難してくるのは分かる。だけど、ジジとアランが私のところに来るのは理由がない。そして、ジジは、あきらめたように話し始めた。


「誘拐事件の後、私達は贖罪のために死ぬつもりだったんだけどね。師のグイード様にアイナ嬢の警護を命じられたんだ。君に興味もあったしね。」


「私に、興味?」


「そうだよ、言っては何ですがサラ様あなたの才能は上の下程度。なのに、あなたの経歴はどこかの英雄様のようだったからね」


「そんなこと無いと思うんだけど...」


「いやいや、王国の御令嬢が奴隷の解放に居場所も提供するなんて、普通じゃないからね」


「私の事はいいけん、そう言うことなら貴女を信用します。よろしくね、ジジ!」


そう言って私たちは互いの手を取った。明日からは、いよいよ2学期だ。初めてのヒロインとの対面、心していかないと明日から、いよいよ本番だ!


「そう言えば、サラ様宿題のほうは大丈夫なんですか?」


「...えっ」


私の学園生活は、前途多難であった。


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