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冗談じゃねぇ

 どよめくホールでは、大柄な男達が女の子三人を囲んで壁に追い込んでいる。

 タツは避難した女の子達の中から明蘭の姿を探したが見当たらない。血の気の引いた顔で、問題の男達の間をのぞき込むと……見えた、場違いなフリフリお洋服が。

 彼女は男達を見上げながら両手を広げていた。他の女の子を守るように。

「二人とも嫌がっているよ。やめて」

「ごちゃごちゃ言うんじゃねぇ、このコスプレ女……」

 次の瞬間、明蘭の小さな手が男の顔を思いっきり叩きつけた。その強さは、乾いた音がホール中に響く程だ。

「ロリィタはコスプレじゃない」

 彼女は叫ぶ。

「勘弁してくれ……」

 タツは眩暈をこらえて呟いた。

 男達は明蘭を睨みつけ、ジリジリ迫った。さしもの彼女も冷静になり、震えながら後ずさる。

「クソ……」

 タツは悪い想像をした。娘を夜中に連れ出した挙げ句、怪我させてしまったとしたら李は何と言うだろうか。

 決心した彼は駆け出し、明蘭を囲む男の一人のこめかみに後ろから裏拳を叩き込んだ。喰らった男が頭を抱えてのた打つ。

「明蘭、逃げろ」

 タツにそう言われ、彼女は女の子二人を連れてホールの隅へ。

「なんだ、やるのかコラ」

 残りの男達が口々に喚きながらかかってきた。何人いるのか数えている暇もない。

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