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発端

「ふざけるな」

 煌びやかなキャバクラに、何かが割れる音が響く。

 夜の蝶達は一斉に振り返ると、黒服のボーイと小柄で痩せた男が向かい合っていた。

 激しい口論が続く。しばらくしてボーイが男の胸倉を掴みにかかった。すると男はとっさにその手を捻り、胸に肘を打ち込んだ。

 吹っ飛ばされてテーブルに体を打ち床に倒れ込むボーイ。少し遠い席にいた一人の嬢が急いで来て彼の名前を叫んでいた。

 色々と悲鳴が飛び交う中、他のボーイ二人が男を抑えようと挟み撃ちでかかってきた。

 顔めがけて殴りかかる一人目。男は左手でその腕を掴むとそのまま上腕部に右手の平で関節とは逆の方向に打撃を与えた。もう一人が背後から蹴りを入れようとすると、男は掴んでいた相手の身体を盾にして防いでそのまま横に付き捨てた。盾にされたボーイが何か液体を吐きながら崩れ落ちる。

 男は鬼のような顔で残った一人を睨んだ。ぐちゃぐちゃに散らかった店内は静まり返っている。

 沈黙が続く中、ボーイは口を開いた。

「げ、ゲストアウトです」

「ご来店ありがとうございました」

 嬢達に見送られ、男は夜の町を後にした。

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