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美術館

初投稿になります。

宜しくお願い致します。

「正樹、走っちゃダメだよ。ここは美術館なんだから。」


柏正樹の父、景隆が小声で注意する。それを聞いて正樹は


「はい。ごめんなさい。」


と言って立ち止まりシュンと俯く。


そんな正樹を見て正樹の母、咲夜は


「まぁまぁ、あなたもそんなに怒らないで。


正樹、ここは貴重な作品がたくさんあるから、


それをじっくり見る場所なの。走り回る場所じゃないのよ?」


と優しく諭す。


「素敵な作品がいっぱいあるから正樹も


きっとお気に入りの作品が見つかるわよ。」


と母はにっこり笑って正樹の頭を撫でる。


正樹は機嫌がなおったのか大きな声で


「はーい。」と返事をする。


「正樹、ここは美術館だから静かに!」


「まぁまぁ、あなたの声の方が大きいわよ?」


と小声で注意され脇腹に肘鉄をくらう父なのであった。 



 美術館は厳かな独特の雰囲気を醸し出しており


人はたくさんいたが作品を見るのに困らない程度の空間はあった。


警備員も配置されていて入口付近には美術品関係の小物やハガキ画材等の


販売もしているようだった。

 


 正樹は目はくるくるまん丸で絵を見る度にコロコロと表情が変わった。


好奇心旺盛で無邪気な子供だった。


美術館には両親に連れてこられたのはいいものの静かにしていないと


怒られるのでここから早く出て他の所に気持ちもある。


だがいつも忙しくて遊べない両親と一緒にでかけるのは


久しぶりでどうしても浮かれてしまっていたのだ。

 

読んで頂きましてありがとうございました。


面白い!


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