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君の愛が僕に着弾するまで。  作者: 粒子マニア
一学期
1/2

プロローグ

「ねぇねぇ、帰りに何処かよらない?」

「ごめん。俺今日家に帰ってやる事あるから、そのまま帰るよ」

まさか、今日に限って明日の授業で使うプリントをまとめるために居残りになるとは…。

元々はクラス代表だけでする仕事なのだか、生憎(あいにく)男子のクラス代表が休みで、クラス代表は女子の朝井しかいなくなってしまったため、書記である俺が呼ばれた。

航太と祥太には長くなると思い先に帰ってもらうことにした。



「それより、なんで一緒に帰る事になってるんだよ」


「べつにいいじゃん」


少し会話をし、その度に溜息ためいきをつきつつも作業を続けていると山のようにあった紙も消えて行き、30分程度で終わらせる事が出来た。

2人で歓声を上げた後、すぐに先生の元へまとめたプリントを渡しに職員室に向かい、渡した後、そのまま下駄箱げたばこへ向かった。


結局、朝井と一緒に帰ることになった。俺は誰と帰ろうが大して変わらないが、朝井の方は今日何か良い事でもあったのだろうか、少し嬉しそうな顔をしていた。




朝井とは山を下りて10分程歩いた所にある住宅地辺りで別れることになった。


「それじゃあ山口君、また明日」


「また明日」


俺は朝井と別れた後、そのまま家に向かおうとしたが、後ろから視線を感じ振り返ると、まだ朝井がその場に立っていた。

何かを言いたげに口をパクパクさせ、目を泳がせていたが、口を閉じ、こっちを向いてまたいつもの笑顔で手を振り、家の方に走って行った。



…まただ。


朝井はよく何かを言おうするが、結局は何も言わないことがある。

朝井が何を言おうとしたのかは気になるが、何故か聞く気にはなれなかった。

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