02
そののみが終わってから
数めえを集めてあのライブの裏で起きたものについて僕たちで話し合うことになる
「しかしそれは、果たして事件なのかね」
そう言うのはここら辺で蒲鉾屋の社長をしている
金治郎さんである
「・・・でもまあことが起こっていますし何らかの関連性も」
と僕
「・・・うむ・・しかし似たような場所でそちらより注目を浴びようと言う」
「・・・・・・・・・・・・・・しかしだとしたら我々は特にいうこともできないでしょう」
「・・・そういうものか、真似は止めるように言ったらどうなんだ」
「・・・・しかし僕が聞いた人間から聞くところによると
彼女は落語をしていたと」
「・・・・・落語だと・・・一体何が関係あるのだ
それだけなら」
「・・・・・・・・僕もそこが気がかりなんです
格好はフリフリのゴスロリだと聞きますが」
「・・・・・・わし等を呼んだのはそんなことで」
「・・・・・すいません」
「まそそう言わずに
あんなへんぴな誰も来ないところで何かやるなんて言うのも
もしかしたら我らが応援する五月払さんにあやかりたいということでは」
「うむそういう考えもできるか」
そう僕をかばうようにしてくれたのは
近所で駄菓子屋を二十歳という若さで運営している
負通 一徹君である
「それではもし彼女が今後現れたときの対応についてどのようなことにしますかみなさま」
僕は五名集まった幹部と言えばいいが
古株にそういった
「・・・異議なし」
そんな感じで今回の五人集めた初めての対応会議は終幕を終える
そう終えたのだった
「デレレトロッロパッツンパパパパア」
そんな異様な着信の後僕は受話器ボタンを押して携帯電話を耳に当てた
「こちら隊長」
「・・・すいませんC-001が死にました・・・あと爻坂さんも
「何」
僕は急いで唯一のこう中手段である自転車をこいだ
あいにく二人の葬儀上は正反対にあり
僕は初会から参加している爻坂のところに向かう
正直そこに順序付けをするのもどうかと思うが
しかし彼が死んだなんてとうてい思えたものではなく
だいたい死者に急ぎなのないことから考えれば
・・・どちらでもいいのではなんて暴言も一瞬出かけたが
しかしそんないいわけを考えている場合ではないと言うのが実際のことであろう
「爻坂」
その葬儀場は
寸分狂わず派手なわけでもなく
ただ葬儀上であり
巨大なパチンコ屋に開店すると着飾ってある奴のところに
珍しい感じの爻坂のも時がでかでかと書かれてある
そこまでみたというのに
つい先日のあの電話対応で聞く
彼の行動からして
とてもそうには思えない
果たして人間はこうもぽっくりしんでしまうものだろうか
それこそ葬式が始めてではないが
これがいざみじかとなるとそうも言っていられなくなるようだ
「・・・・爻坂」
僕は花で囲まれている中に横たわっている爻坂の顔を見た
ここに来る途中の受付には友達としておいたが
・・・・しかしどうだろう
奴とそこまで親しいとは言い難くもなくまたいえなくもない
しかしだからといって僕は今何をしているかと言えば
それはただ僕は死んだ人間を上から眺めていたにすぎない
これは死者に対する見下げではないにしろ
しかし僕はただ彼の顔を見たときいやなものをみてしまったと思うしかない
それは単純に死者などみるに値しないなのではなく
その彼の口から血が垂れていたのだ
こういう場合どういうものかは知らない
それこそどうなのかは知らないが
こういうことは起きないものだろう
それこそ彼の職務上
もし事件で体内のどこかが切れて出血を隠していたものが時間の経過で
出てきたなんてことはさもありなんだが
しかしこれをみた限り
・・・・・まさか
と言う重いが僕の胸を少し過ぎる
・・・・昨日の小さな事件
もしかして
それはいささか考え過ぎなのかもしれない
それこそこのとしまでコンビニアルバイトをしているところから考えれば
その夢見がちな人間性のせいで
どこかメルヘン体質なのかもかもしれないが
しかしその血を吐くというものが一瞬バックフラッシュした
しかし僕はそれを間近でみたわけではい
しかし確かもう一人の男も・・・あの現場に居合わせたはずだ
だとしたらあの女は一体
僕は足早に葬式会場を後にした
勿論ではないにしても
僕はもう一人の死者の方へと自転車をこいだ
それこそ僕があの世にいかないとも
それ家僕自身が誰かをあの世に行かせかせそうなくらいこいだが
それでは危ないと思い途中から少し緩く安全運転に切り替えたのは
警察が張っていたのは多少なりきの自明である
僕がその葬式会場に着いた頃には
僕のスーツは実に悲惨な状態だった
それこそまともな人間ではないだろう
汗びっしょりでそんな神聖な場所に行くなど
しかしそれよりも
僕は受付にまた友人とかき
彼の元に向かう
僕は開かれた彼のもとに
焼香を一通りすませ向かう
それさえももどかしくすぐさまいこうとも思うのだが
それを見て不振がられ出されたのではいよいよだめだ
僕はゆっくりと彼に近づく
そこには爻坂で見たときと同じような光景が広がっていた
それこそ供えられた花は種類こそ違えど
大した違いはなく
しかしそれ以前なのは
やはり彼の口からもその白い棺桶やら白い花とは対照的な
口から流れた赤い血に間違いはない
どういうことなのだ
一人ならまだしも
二人とも
・・・・おかしなウイルスにでも感染したのか
僕は座ると身近に座っている人に聞いてみたが
どうも交通事故のようである
その犯人も捕まっており
事件性ではなく
単なる不運だったと言われた
・・・どちらにしても死んだ人間に良し悪しはないだろうが
しかしだとしたら爻坂は何だったのだろう
このときになっていささか急いできすぎたことに気がついた
僕は早々と彼らの中から退場して
電話をかけてきた奴に聞く
「すまん、突然で申し訳ないんだが」
「はいなんでしょう」
「爻坂の死因は何だったんだ」
「・・心臓発作ですが」
「そうか悪かった」
「隊長大丈夫ですか」
「何がだ」
「いえ声がお疲れのようだったので」
「・・・・うむ少しな、ところでおまえは葬式に行ったのか」
「ええ」
「そうか・・・ほかの奴らは」
「みないそがしそうで
それで代表ということで」
「・・・うむ・・そこまで気が回らないのは隊長として失格だろうな」
「・・・いえみんなそうですよ」
「・・・・・・まあおまえも気をつけてな」
「はい・・・しかし・・自分ごとですが・・彼らは見張る場所が一緒でしたよね」
「・・ああお前も気がついていたか」
「ええ・・・しかしこれは偶然何ですかね」
「と言うと」
「何か因果関係が」
「二人は別段不仲ではなかったともうが」
「・・・まあそれは人それぞれでしょうけど・・自分もそうは思えない」
「・・・ならなんだと」
「・・・その聞いたところ・・女がいたらしいではないですか」
「・・・ああ・」
「その女が怪しいのでは」
「・・・しかし彼女が何をしたというのだ」
「・・・たとえば彼女のことは・・ごまかしていたとか」
「なぜ」
「たとえば恋仲でその争いとか」
「・・・それは飛躍しすぎてないか
だいたいもしそんななかで二人でその女を取り合うにしても何にしても
それをわざわざ僕に話す必要性などないだろ」
「・・・たとえば何でこなかったというときのごまかし」
「・・うん・・そうかんがえれば・・しかし二人死ぬのはどうも」
「・・・・・まあそれは後々皆で考えましょう
もし不振なところがあるのであれば警察も動くでしょう
なんたって爻坂さんはそれなりに優秀だったらしいですから
もし少しでも不振なところがあれば同僚さんが」
「ああ・・」
「それでは」
「うん」
かくして電話は切れた
切れたに思われた
しかし僕はそのとき
ふと思うところがあった
しかしそのことをはなすまえに
僕は何か変な音を聞いた
それは携帯から聞こえたのか
それとも周りか等かは依然としてわからない
しかしその音は
祭り囃のようにも思われたが
しかし過ぎ去るようにそれは聞こえなくなった
果たしてそれはあったのだろうか
僕は一人家へと帰宅した
わずかに降る夕暮れ時の頃である
狭いボロアパートのわざわざこんな人数集めるものではないと
僕はそのとき後悔混じりに思う
しかし今更どこかの居酒屋であろうと軽食屋であろうと
外は酷い風と土砂降りであり
この人たちはどうやって帰るのだろうと
僕なりにこの部屋でこんな人間たちと寝るのはいささか無理だろうと思う
それは場所的にもそうであるが
・・・・まあそんなところだ
「えーーとみなさん、今日集まってもらったのはほかでもありません」
なんてだれでもいいそうなことを平然というが
そのみなさんというのもそれほど大人数というわけではない
元々四人も入ればぎゅうぎゅうのこの部屋に
その定員人数一人超えた五人が僕を含めている
その中に紅一点がいるので
その間だけわずかばかりあけているのならなおさらのことである
「皆様方が所属している五月払★碧ファンクラブなのでありますが
そのうちのに名が不慮の事故により死亡しております
これだけなら今いっそう皆様方の不注意をなくし
安全にいこうではないかと
ご冥福を皆で祈りながらいえるのではありますが
しかし
しかしなのであります」
「その口調何とかならねえか」と社長
「・・・・・・・・・・」
「ほら隊長につっこむからどもっちまったじゃねえか」と駄菓子や社長
「まあまあ、こういうときは酒でしょ」と駄菓子屋の隣で
居酒屋アルバイト早二十年の姉貴がどこから出したのか大瓶を出す
「・・・・みなさま静かに」この中で一番まともなロリ
もとい
小額三年生の金髪美少年
流坂 身問君が僕に助け船を出した
よくメンバーの中で助けてくれる数少ない友というか会員である
「えーーー即ち
こんんかいしんだふたりとその・・・皆様方が見張っていただいている
ような場所が被っておりまして」
「だからどうだっていうんだ・・・そんなの偶然だろ」
「・・・いやこういうとき偶然などあり得ないっていうのがていせきらしいですよ」と社長と駄菓子や社長
「まあ、みんな死ぬからね・・南無南無」
と一人ふざけているのか真剣なのか
無言で手を合わせる姉貴
「・・・・・しかし、死因は同じではないのでしょ」
と何か鋭さを感じることをいうロリではなく流坂君
「うん、爻坂さんは心臓発作
もう一人の最近はいったDー341は・・」
「あんたまさかな前知らないの」と姉貴
「・・・・・・・・鯨原 三鷹くんは・・交通事故だ」
「・・・・・しかしそれだけではないんでしょ」
とロリ・・ではなく流坂君
「そうなんだよ、実は彼らは妙なものを目撃している」
「変なおじさんとか」
「・・誰が変なおじさんだ誰が」
と駄菓子屋と蒲鉾屋がやっているのは無視して
「落語をゴスロリでやる・・さらにはちを吹く女が現れたそうなんです」
「見せ物小屋みたいですね・・・そういってみれば腐った蒲鉾ぐらいの」
「・・・お前表へ出ろ」
「いやん、寒そうですもの」
そのお二人の寒い会話を聞き流そうとするが
それに被せるように
秋口の雨がいよいよと塗炭屋根を激しくたたく
「・・・しかしまあ、変な人物という意味では変なおじさんと互い違いはないわな」と姉貴
「・・・しかしですよ、そうなると彼女が彼らを殺したことになるんじゃないのですか」
「・・・さっきから聞いていればお前等はどうしてもその事件にしたいらしいけど
それは少ないんじゃないか」
「何でそう思うんです」僕
「だってそうじゃないか
もし不信な死ならもうとっくに警察が動いているんじゃないのか」
「いわれて見ればそうですね・・たまにはいいこというじゃないですか」
「・・ははは・・そうそうって・・・何がたまにわだ」
僕はお寒い社長たちを完全無視することにして
「確かにそうかもしれません
しかしその日確かにいつもとは違う異変があった
それを見過ごすことは」
「・・・なら隊長はどう考えているわけだ」
どうも呂律がいささかおかしな彼女について
僕はその問に対して
「・・彼女のことを何とか捜してみてはと思うのです」
「・・・・どうやって」
よっているのかいないのか
よくわからない鋭さでそんなことを聞かれる
「・・・そ・・それは・・・いつもみたいに張り付くとか」
「誰が」
「・・・・僕が」
「・・本当にできると思ってるのか隊長さんよ」
「・・・っ」姉御の猛攻撃に
早くも動くことすらできず
まともにパンチを受け続ける
「あのできれば皆様方にもご協力願えないかと」
「それでは私は」
「社長お願いできませんか」
帰ろうとする駄菓子屋社長にそんなことを言う
駄菓子や社長
目印 舘
彼は若くしてなくした祖父の跡を継ぐべく
どうしてなのかはわからないが
高学歴を捨てて
世界各国の駄菓子や事情をしっらべに調べ上げた末に
なぜかと言うべきなのかこのどうも変哲もなさそうな駄菓子屋にその重きを置く弱冠二十歳の好青年であるが
その中身は五十を越そうという蒲鉾屋と張り合うくらいのなかなかの度胸持ちのおやじである
「何か勘違いしてませんか」
「・・・・・」
「今から私は街中に早くから計画していたKプロジェクトを」
「あんたそれは止めときな」姉さんが怒鳴るわけでもなくそう刺すように鋭く言う
「しかしこれは人の命がかかっている」
「それは・・」姉さんが詰まる」
「・・・・何だっけKプロジェクトって」
・・・最近ど忘れが癖という蒲鉾屋社長金治郎さんがそんなことを言った
「・・・・・監視カメラ設置プロジェクト略して・・」
「それはだめだろ」
「何でです」
「・・・いや警察にまず言わないと」
「・・あ」
かくして僕たちはそのKプロジェクトについて警察にも押し入れするとともに
とりあえずはできる範囲で見回り強化を
かれら商店街付近の飲食店やら何やらが加盟する協会で
強化を取り決めてもらうようにした
かくしてあの怒濤のような雨振る晩の会議から早一週間がたとうとしていた
元々彼女
即ち五月払さんを追い求めていた我々にとって
それは大した長さではない
それこそ半年で一回みれるかどうかな人間たちなので
そこに興味を置く人間はいない
それは別段期待もしていないから絶望も焦る必要性から来る喧嘩もないのでいいのだが
しかしそのとき僕は一人焦っていた
・・・
なんと、なんとなのだ
あの
そうあの「五月払★碧」がなんと、
休業宣言を出したのである
それこそ誰ともしれず出された噂かと思った
しかしそれを実際に目にしたとき僕の考えの甘さと
いつか来るであろうそのことを先送りにしてきたにすぎないことを痛く身にしみさせる
それは市貝地Uー432付近の路地裏に張られてあった
「ただいまを持ちまして五月払★碧は休業します
長い間お世話になりすいません 五月払★碧」
それは僕としても信じられないことだった
しかしその噂が事実だというのは
その路地裏に張られてある
そう電信柱に迷子の犬を探すかのようなあのチラシが張られてあった
「嘘だ」
僕はまるで子供が嫌々をするかのごとくそれを見て思う
何でこういやなことばかり起こるのだ
なぜだ
僕は最近怒ったことを改めて思う
コンビニアルバイト仲間の
金堂さんにはフラれ
さらには仲間が二人死に
その三日後にコンビニをクビにされ
路頭に迷う寸前に
そんな衝撃的なことを言われたのだ
後でわかったことのなのだが
どうも彼女は店長とできていたとかいないとか
どちらにしても何か言っていた
または聞かれていたのかもしれないと一人思う
しかしそう思っている場合ではない
今現実にそれはある
それは間違いなく彼女の筆跡である
どうしてそれがわかるかと言えば
彼女が自分で名前を名乗ったことはなく
ただ彼女が現れると一枚のビラをまく
そこにこの名前が一枚一枚コピーではなく手書きでかかれているのだ
そしてそれは間違いなく
それである
「本当かね」
この噂というか話を聞かされて姉さんも駆けつけていた
「・・・・・・・」
「本当みたいだね」
彼女も筆跡を見てそういう
「・・・・しかしもしかしたら事件にでも」
「・・・・それはあまりにも・・・繋げすぎでは」
後からきた僕の周りで
一番はじめに見つけたロリ・・金髪少年がそういうが
その反対方向で
その後駆けつけたらしい
流坂に連絡されてきただろう駄菓子屋社長目印がそれを否定しにかかる
確かにそれはそうかもしれない
なんといってもこの出来事はショックだ
それを解決できる糸口として
何らかの彼女が意図しない
悪いものであれば
なんなら僕らでも多少なりきに力を出せるかもしれないと言うこと
「・・・しかし何で今日なんだ」
もっともなことを蒲鉾屋社長金治郎氏が言う
「・・・何か急用があって」
「・・・・でも筆跡はそこまであれているようには」
姉御と駄菓子屋が言う
「・・・いやまて、ここ少し濡れている
・・・まさか脅されて泣いて」
「何言ってるんだ駄菓子屋・・こういう物は長年応援してくれたファン
そしてその活動を振り返っての涙と」と社長
「・・雨ですね」と血も涙もなく丁重に言う少年
「・・・・舐めてみようかしら」
「それは止めてください姉さん」
「・・・・でも・・・何らかの可能性が」
「・・・・・・・・・・・それなら僕が」
「隊長にそんなことさせる分けには行かないではないですか」
「君はこれを雨と言っていただろう」
「・・・それは・・・しかし」
「ここに塩分濃度検査表がありますが・・」そう懐からなぜそんな物を持っているのかわからない
世界各国を回った自称駄菓子屋・・と言うか駄菓子屋がそんなことを言った
しかしそのとき奇跡的に残り4人が
「とやー」
とそれはきれいに暗い路地裏で昇竜拳よろしく
軽くしゃがむとその曇りくらい夜空に向かって
ウルトラマンのごとくジャンプをした
「・・ッグ」
それは不慮の事故だったと言ってもいいだろう
僕らは救急車よろしく
近所の町医者に電話をかけた
この町医者の評判について多くは語るまい
しかし僕らはそんなことをとやかく言っている場合ではない
「・・・・・・・・ジャンケンで」と僕
そのさっきを帯びた人達にはそれが一番の解決策に思える
「何、ジャ・シャン拳だと・・・その昔中国の・・」
「それではジャンケン」
少年のなにやら長そう名前説を遮り
めんどく下がりの姉さんこと
ファンクラブ紅一点、居酒屋「虎鯖」に二十年つとめたというのに
まだヤンキー色がどことなく残るそれは
間違ってもおばさんには見えない艶があることから
皆からは居酒屋の魔女と恐れられているとかいないとか
そんなことを一人僕は思っている彼女の号令で
「「「「ポン」」」」
何とか体勢を崩しながら出すロリ・・もとい流坂君
しかしジャンケンというのは実は必勝法がある
それは気をためることだ
気
それは一見実に脈も何もない
統計無効な代物に思えるかもしれない
しかしそれは長年ジャンケンという一種のブラフゲームを積み重ねてきた日本人という物は
その先祖から積み重なるその感が積重ねられ
何となくかつなと言うときには勝ち
いい加減にやるとまた気を楽にしたというので
その本当の自分というもをのさらけ出すことで真の動物としての力を得る
ことができる
とにもかくにもそれは胴体視力を気がつかないうちに駆使し
人間という各地では説明も付かないやりとりを
も意識のうちに繰り広げているのだ
そしてかれ・・すなわち流坂もといロリ金髪は
この出だしで遅れ
不安定のなかてをぎりぎりに出そうとしている
即ちそれは気をためきれず
周りの雰囲気をつかみきれず
まるで
全く持って素材のない中難事件に放り出されたまんま小学生にも等しい行為
僕はそこで少なくとも第一回目の勝負の勝ちを何となく勝ちを・・意識
そこには信じられない光景が我々の目を釘付けにする
それは別段「無敵」なる小学生でなくても悪い大人がやるような手ではなく
そこにあったのは
そこにあった物は
それは別段そのジャンケンという三種類からなる勝負において
決して場違いなものではない
それどころかこの中でもっとも粋な出し方だったであろう
そしてその少年をのぞいて
すべての人間が偶然なのか奇跡的なのかそれとも
どちらにしても
それははさみを意味する
チョキ
世間一般的にピースと写真を撮るときなどにする物であるが
しかしその少年が出した物はパーであり
それは世間一般的に言う紙に類するものである
即ち彼氏を振るときに彼女がとる行動であり
スコポン野球マンガやアニメが
卓袱台の上で母親を殴る
あのパーである
なお女性でグーでは殴ってほしくない
なお別段言う必要性などほとんどどころか皆無なのではあるが
彼、即ち駄菓子屋社長は幼女にチョキであらぬところを刺されたらしい
・・まことにどおでも良いが思い出したので書く
かくしてそんないろいろ因縁があったりなかったりするその「パー」であるが
奴は子供らしからぬ
まさきく金髪でもロリでもどうでも良い
そいつは、黄金色に光らないにしても札束を出したわけでもなく
そこに出した物は
なんと三枚のポスターだった
それは幻の
それこそ現実にあったかどうかさえ噂の中に隠れ
その存在こそが幻想に思われたそれは
彼女
即ち
我らがヒロイン「五月払」のサイン入りポスターであった
「・・おっお前これをどこで」
いつも貫禄たっぷりにふざけさせられる金治郎社長がそれを見て驚くやいなや
少年につかみかからんばかりにそれをみた
「・・・・・まさかそれ」
姐さんもそれを見るや否や急いで筆跡を確認しようとした
五月払★碧のポスター
それは実に伝説的なものである
その伝説というのが
僕たちがまだ彼女の存在を知らなかった以前の話
彼女はそれ以前にも活動を行っており
そのときにわずかな間だけ張られていたというこのポスターは
何とか最近ききに聞きまくった
末に得られた酔っぱらいこと酔い源さんより得られたもので
その歌声が彼の話と実に一致したために
僕たちはその噂を伝説として言う
それが今目の前にある
これは一体どういうことなのだろう
「これは一体どういうことなんだ流坂氏」
「・・・これでその一枚を貰えないか」
「・・・・いやそれをどうこういう前にまずそれをどこで」
「・・・・・うちがここら辺を仕切っている会社の一人だと知っているよね」
「・・・・・ああ」
「虱潰しにシャッターの中にある紙置き場からそれを調べ刺した末に
なんと一枚発見できた」
「それじゃああのこりの二枚は」
「うちが仕切っている町のことはうち以上に知るものはいまい
即ちそれはゴミ一つから抜け毛一本まで
即ち街頭に貼られた紙がいつ何時どんな事件を起こすか分かったものではない
だから逐一それを捨てずにデーターベース化しているのだよ」
「・・・まさかその中に合ったと」
「ご名答だ隊長」
「・・・しかしそれなら何で今まで」
「・・・いってとられたら大変ではないか」
「・・・・・・しかしどういう話だったか」
「これをそれぞれ一枚とその紙を一枚くれというのだ」
「・・・・・」
固唾をのむ三人と一人
「良い取引だと思うけど」
それは確かだろう
ふつうの紙に書かれたあのチラシは
現存して確認されているだけでも三百枚ある
それは何とかお願いしてかずまししてもらった末にそれでも
一回について十枚位
しかしいま目の前にしているそれは
その初期であり
存在自体が幻貸している幻のあったかどうかさえ怪しまれたポスター
それが今
ふだんとほとんど変わらない紙と交換できる
しかもこちらからは何一つとして支払う物は現物としてはない
「・・・・・・・・・無理だ」
「何でです」
「いくらそれが珍しかろうと
最後の彼女が書き記した物は一枚しかない」
「・・・っ・・・しかしそれを言うなら、このポスターだって一枚一枚サインは手書きです」
「・・・・・・・・・・・・よし分かった・・・どうするみんな」
「・・任せるよ」
「・・・うん以下同意」
「・・・・・・そうか・・なら少年」
「何でしょう隊長」
「お前は・・・・」
かくして目先の欲につられた我ら三人は結果的に少年を負けにすることを選び
ジャンケンした後
その勝者は僕であった
「・・・・・・・・・ポスターくれ」と姉御
「・・・・・・・・いやですよ」
「そんなこと言うな」
かくしてその日彼女の引退表示は
いつまでも続く僕以外の三人のやっかみがいつまでも続かせる事態になる
「ところで本当に引退したと思うか」
その問は
一人休日の僕の部屋で蒲鉾屋社長金治郎さんによる物だった
「・・といいますと・・」
いくつかあるがそのどれが彼の聞いたことののかと僕は聞く
「・・・彼女が自分から止めたということだ」
「・・・それは」
僕はふと自分には不釣り合いな額に飾ってある彼女が書いたであろう
紙をみた
「・・・そうなんじゃ」
「本当にそう思っているのか」
彼は渋茶を持参して僕にそんなことを飲みながら言う
「・・・しかし彼女の行方は」
「・・・お前はあれを知っているか」
「・・・と言いますと」
「・・あのゲイじゃなくて・・・Kプロジェクト」
「ああ、あの監視カメラを設置する奴」
「そうそれだ・・・あれに何が写っていたと思う」
まさかと思った
それは即ち僕らが追い求めてきたアイドル・・しかしどうだろう
そんな希望観測があって良いわけがあるはずがない
そうなると・・・・まてよだいたいKプロジェクトって確かゴスロリ落語
血糊噴出少女だったはず・・そうなると
「まさか、血糊少女が」
「・・・そのまさかだ」
脂ぎって浅黒く
まるでマグロが人間になったらこんな寸胴になるんじゃないかという体を
と言うかかおを乗り出して
「しかし何をしに」
「お前さん奴が二人になにをかたったか知っているか」
「・・・寿限無とかですか」
その寿限無という言葉でさえとある教育番組ではやっているらしいと言う
その名前だけしか知らず、その内容はことごとく想像できない
「・・違う禁じ手だ」
「禁じ手」
「そうだ」
その顔は実に渋く
もし渋柿だけで何年も暮らしてもこうにはなるまい
「即ち演じることを禁じられた演目
それが禁じ手」
「しかしそれはどういう物なんですか」
僕の脳内では政治か問題とかがちらつくが
「・・・うむ・・言ってみれば艶話」
「・・いろ」
「・・まあ下品ともまたエロすぎる共言える
しかしまあ昔と言っても明治時代の堅いお堅い軍に強制的に止めろと言われ
仕方がないと止めた演目
しかし現代でもまずい物もあれば、全くどこがだめなのかわからん物もある」
「・・・少し待ってください・・・一体それがどういう話に」
「・・・・しかしだ・・・君は怪談話は好きかい」
「・・・まあ小説ぐらいは」
「うむ、中には禁じ手という物がある」
「・・・同じですか」
「ああ、しかし何でそれをやってはいけないか」
「・・・なにかおこるとか」
「・・うむ・・それだ、いわゆる牛の首」
「牛の首」
僕は首をひねる
そんな物を聞いたことはない
と言うかそこまで怪談にもオカルトにも興味をしませ方ではない
それこそ少なくとも小学生頃までだろう
興味を持て余していた頃は
「・・・何なんです」
「さあ」
「・・・っえ」
「話が伝わっていないんだよ」
「・・それなら何でそれが怖いと分かるんですか」
「・・・怖過ぎるから封じられたまたは話す物がいなくなったとも言える」
「・・・・・即ち」
「・・・・今言っていた落語の中にも同じような物がある
そしてそいつは面白いことに現実に実在していた
過去だがな」
「・・・・・それはつまり・・・どういう」
「鈍いなあんた・・・即ちこれは禁じ手殺人だよ」
「・・・そんなバカな」
「そうかい」
「だって・・それはつまりその呪いだかなんだかの落語を聞いた人間が死んだって」
「・・・・まあそうはいっても、もう一つある」
「・・・・」
「単純につまらなくて語る物がいなくなったって話だ
・・まあよくある話だ」
「・・・ちなみに内容は」
「これも全くさっき言ったのと同じで伝わっていない」
「なら断定できないんじゃ」
「・・・・・」
彼はそこできざにした打ちを三回して
「爻坂が言ったんだよ
「死人酒屋」ってな」
「・・・・・・話したんですか彼と」
「ああ、電話でだが・・・奴がどんな落語を聞いたのか少し気になってな」
「そしたら」
「そして等奴はないようは少し長いからここでは伝えられないが
それでも題名を言っていた・・たしか・・と」
「・・・単純に脅かされただけじゃ」
「・・まあそれもあるだろう」
そこでお茶を飲み
それこそ怖がらせようとしているのか
それとも本気なのか実にまじめ顔で
「まあしかし、落語がどんなだと聞いて話したらいっせきするのと同じだという、それはまあ・・やぼだな」
そこで話は打ち切られた
と言うかお終いになった
「・・・って・・それでその女の人はどうなったんですか」
「・・ああ覚えてやがったかたいちょう」
「・・当たり前ですよ」
「・・・それが今の話の前振りってわけじゃないんだけどよ
・・消えたんだよ」
「・・・それはこの街から消えたから写らなかったとかじゃなくて」
「いいや」
金治郎氏は首を振って僕を見た
「監視カメラを眺めたと思った瞬間に」
そこで声を潜めて
それこそ前に手をこう撫でるように降ろしていった
「き・え・た・ん・だ・よ」と
「・・・嘘でしょ」
「本当だ・・・でまあいちおうお前に話しておこうと思ってな」
「・・・一人暮らしの青年を怖がらせないでくださいよ」
「良いとししてそれは俺から見ても痛いぞ」
それは逆だと思っていても痛い
実に致命傷だ
「でも何でこれから計画の一つでも練ろうという物を
あの駄菓子屋ではなくて・・・社長さんなんですか」
「・・・・あいつ死んだんだよ」
「・・・・えーーと」
僕はそれもジョークかと思って聞こうとしたがそれを聞ける雰囲気ではない
「・・・・・・これは事件なんですか」
「さあな」
「・・社長」
僕は雰囲気がどうもよく分からない彼を見た
どうも目の焦点も合っていないような気がする
・・・大丈夫だろうか
そしてその死んだ駄菓子屋の見た物を知っているとしたら
もしそれが彼と直接的に関与しているとしたら
その死の落語やら何やらが
「・・・・とまあおれはそんなことを考えている」
「・・っえ」
「・・・・・即ち今回の事件はそういう可能性も配慮した打ちに考える必要性があ」
「・・・駄菓子屋さんは死んだんですよね」
「うむ・・その可能性もなきにして有らず
即ちどんな非現実的な考えも
無視していると大事な物まで失いかねない
現にあいつの設置した物にあの女が写り消えたのは事実だ
それをふまえて少し真剣どころか必死に考えた方がいいという俺からのナイスな注意告だ」
しかしそれを聞いても僕の心は揺らいでいた
彼の目がまだ笑っていないし
だいたいその揺れる目がだれも見ていない
どこか濁り
僕は吐き気を催しそうになった
まるでしたいとでも会話しているようだ
「あなたは何をしに」
「マアキヲツケロ」
僕は猛ダッシュした
それは全身全霊で何か今まで感じたことのない恐怖が
僕をただ走らせた
今考えても実に腹ただしい
なんと言っても奴らは
僕が警察の友達がいないことが今までの人生で実に悔しいことであろう
僕の心はめちゃくちゃに踏みにじられ
そのボロアパートに帰ってきたときに統べては合点が行った
あのポスターに真っ赤な文字で
「嘘」と書かれていたのだ
僕はそのときほど怒り心頭と
そして何か頭の片隅をぐるぐると回っていた逃走ルートが消滅した
そんなときに銃声のような爆発音が響きわたり
僕はクラッカーから飛びれる紙切れまみれにされた
「誕生日おめでとう」
それはいつものメンバーに加え
ファンクラブの面々までその狭いところに行いた
「てめーーーらーー」
と叫びたかったが
今の僕は一つ言えるならば
あの人が止めてなくてよかったと
ただぽつんと思うに過ぎず
後で見ていろと言うのも何か違うような気がして
と言うか気力がないとも言えた
かくして僕はその夜
飲みにのみ騒ぎに騒ぎ
二日酔いに相成る
しかしカラーコンタクトというか
あの人の演技力は去ることを知らない
「・・・・・良くもやってくれましたね」
僕は上機嫌で緑茶を啜って「おちゃけ」なんて言っている社長に言った
「・・・・・何の話だ」
とぼける社長」
「・・・いやあのいろいろと」
「それなんだが」
「・・・っえ」
僕の頬を何かいやな物が流れる
それが腐るどころかすれてないような畳に落ちる前に
社長は言う
「・・覚悟して置かなくてはいけないかもな」
僕はその真顔にまたまたという言葉も引っ込んで
ただただまたはだしで逃げ出したかった