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01

物事というの言うのは

表と裏があるらしい

しかし言うのであれば

僕自身それはあり

そしてどう言うわけか

その裏と表はとても僕という人間が意識して変えることは不可能で

それこを裏を見たくても表になり

表を見たくてもその逆になってしまう

結果的に感情という物はよく分からないと言う話


世の中にはさげすまれるような人間がいる

僕はどうだとしたらそれは世界の中で一番信用ならない人間だろう

なぜそう思うかについて答えは簡単である

僕自身が信用していないからだ

しかしそんな信用ならない僕という物が

一体どういう人間であり

何歳で

何をやっていて

そして何より容姿はどうなのだと聞かれたら

それは即ち白紙だと答えよう

・・・・怒った


僕の名前は白北 白露

どこか朝鮮人みたいな名前であるがれっきとした日本人である

しかし日本人の約半分以上は

即ち、朝鮮から渡来して北である人間は

沖縄や北海道を覗いて

殆どがそれに当たると言うから

あながち間違いではない

しかし間違っていようがどうだろうが

僕としては正直今更根ほり葉ほり興味はない

今僕が一番興味のあることは

間違いなく

路地裏アイドル「さっちー」こと「五月払★碧」であろう

彼女は不定期に何にも属さず路地裏でライブをする

正しくゲリラライブアイドルでもある

そんな彼女をいち早く目撃して追っかけ隊長と自称名乗っている

それが僕という男である

ちなみに僕の名前は白露である・・・・先ほどいっていたが

それでも名前を覚えない人にもう一度言おう

彼女の名前は・・・・・

とにもかくにも今日は彼女がどこかの路地裏でライブを必ずする

十三日の金曜日なのである

十三日の金曜日

その言葉から連想させるのは

悪魔っ子やら

チェーンソーを振り回すおじさんやら

とにかく良い噂を聞かない

しかし彼女は別段ホラーペーストというわけではなくもない

その無くもないと言う言葉に含まれる意味に付いて

彼女は実にオカルトティックナドレスをいつも着用している

それは時に真っ黒であり

また真っ黒であり

一見するとゴスロリなのではと言われるが

僕は断固としてそれを否定する

あれはドレス・だ・と

とにかくその日僕は仕事を終えると(コンビニアルバイト)

そこから自転車で三十分走って付いた自宅で用意を済ませる

どうせ汗をかくことになると思われる僕は

何とか張ることが可能な風呂場にはいると

そこに一本設置されている

水道水しかでない恐ろしいシャワーを浴びて部屋に戻ると

しっかりとしたシャツインをしたチェックのシャツを着込み

さらには下は茶色いチノパンに黒いベルトを装着

かくして僕はそれなりの用品を詰め込んだ緑のリュックサックを持つと夕暮れを僅かに過ぎ去った町へと一歩その足を踏み出した

その時刻5;30

僕はいさぎばやに足を町の中心地へと勧める

そのとき僕の青い携帯電話がなる

「ぺっぺるったてゅるるるるったららああああ・・っぺ」

「はいはい」

なんて音だと思いながら僕はそれを耳に当ててから

「・・・・ボタン押すの忘れてたと」

とボタンを押す

「こちら2丁目いー36番」

「どうしたいー36番」

「隊長殿」

「どうした何か変化か」

「いえ変化はないのですが」

「それならどうしたというのだ」

「・・あの実は」

「どうした」

「と・・」

「・・と、とはなんだ」

「トイレに行っても良いでしょうか」

「うむまだ約束の時間までだいぶある

急いでいくように」

「@はっ、すいません」

「・・・うん」

かくして電話は切れた

彼の名前はいの36番

五十人以上いる路地裏ライブティストの一人

かく言う僕の配下のうちの最近はいった新入りだ

しかし言うのであれば、本来なら猛者達は紙オムツをはいてその戦場に挑むというのに

僕は近々教えなければならないと思いながら自転車にまたがる

ここから僕が見張る

Aー301までは自転車で30分

ちょうど僕が三ヶ月前から働き始めたバイト先とほぼ同じ位置なのだろう

そこまで僕は自転車を走らせることになる

ちなみに徒歩の場合歩いたことがないので分からない

僕は昼間とは別の賑わいを見せ始めた町の中を行く

早く急がなければ

別段急いだことにより時間が短縮なんてされたことはないのに

僕はそのギヤ無しチャリを賢明に漕いだ

そのせいもあるのであるが

普段より10分近く早く来れた僕は

近くの駐輪所に自転車を止めると足早にここ

即ちAー301

つまりは36丁目

秋腹通り

A-301番地の路地裏に行かなくてはいけない

ちなみにその場所に彼女が出没したことは僕が調べ

そして知っている限りない

しかしそれでもいつ来るかも知れない

そのために僕は今日もそこに陣取る

不振のめでたまに裏通りを通るものが見るが

僕はそれをまるで待ち合わせ遅いなー

みたいな格好で待つ

かくしてそのライブ開始時刻が迫る

僕は辺りを伺うが一向にその気配はない

「・・・・こい」

僕は一人つぶやいたそのとき

「プルルルッルルルルウウウティルルルウウ」

何とも雑音混じるの着信音がなる

ちなみにランダムに数曲が設定してあるが

それでもメールと電話を今のところ見分けられる

誰にも言わないが数少ない特技の一つである

「はいこちらA-301・・どうした」

「こちらB-41・・・来ました」

「本当か、直ちに回線を回せ」

「はい分かりました」

僕は急いでチャリにまたがる

日頃からの訓練で素早いお金の支払い

そしてロックが解除したそのときにはもう僕は

B-41に向かう

確かあの場所は

僕は猛スピードで酔っぱらいになろうとする人々を避けながら

その目的にへと向かう

とにかく向かう

がむしゃらに

彼女の年齢は実に不明だが

少なくとも十歳以上

50歳以下

それは電灯が僅かにある電灯下では実にあやふやに写る

「ピ^ーーーーーーー」

アラームがなる

即ち始まったことを合図している

僕はこのまま死ぬんじゃないかという位い漕ぐ

ようやくその場所に到着したのは

時間がライブ開始から一分三十秒過ぎほどたってからのことである

なお後ほど調べたところによると

時速36キロほど出たことになる

僕がたどり着くと早くもそこは数人の人だかりができていたが

その中心に近い物は皆

ピンク色のまるで蛍光灯に寄せ集まるがのような人間たちが

そんなコートを言うかそんなジャンパーを着て踊りを見ている

それを周りから地味な服装の人間たちが何事かと見ているが

そんなことはこのさいどうでも良い

僕はすぐさま彼女が踊っているであろう中心に向かう

しかしそのときだ

「ペロロッテンチャカチャカ」

僕の三番目の着信音が鳴った

「なんだこんな時に」

僕は名残惜しくライブチュウの電信柱から離れ

携帯電話の着信を押す

「隊長大変です」

「どうした番号を言え」

「こちらC-001・・出ました」

「何を言っているここにもういるではないか」

「何の話ですか」

「お前は回線を聞かなかったのか」

「いえ私もそれを聞いたんですが」

「なら」

「それが自転車に跨がろうとしたら何か人影があったんで見たら」

「・・・まさか」

「本当に・・ただおかしなことが」

「人違い何じゃないのか」

「・・・そうなのでしょうか」

「うむ超絶ちまたでは超絶はやっているからな

それにあやかろうと」

「・・・そのなんですか・・彼女はピンクのドレスなんです

しかもゴスロリ」

「なんと・・・では切るぞ」

「待って下さいどうするんですか」

「・・・・それは後ほど論議するとして僕は今ここで全力を使う」

「・・・・・・・・・・行きたいのですが」

「好きにすればいい」

「僕は残ります」

「なぜだ」

「・・・今後路地裏アイドルのために」

「そこまで言うなら」

僕は余韻を残してその戦士との通信を切る

かくしてそんな電話は忘れたように僕はその輪っかの中に走るのである


「デュースイング・アデバーーン

リアルタイル、ディファイン

ゲルザインキューゥウウーー

アルダリマン」

それは正直言語がが何かも分からない

一見すると危ない宗教家何かに見えるがしかし

その言葉の一つ一つは

その聞く物の何かをつかみ

そしてその声は

確実に誰に心の中にでも届く

はっきり言ってアイドルというよりかは

ジャズバーか

シャンソン歌手にるいする物に思える

それこそ欧米の煉瓦造りの路地で

月の光にでも照らされながら

そんな歌を歌っているのが似合いそうな

それこそときに呪術的で

また都会の曲のようで

それで居てフルートをも思わせる

とにかく聞くだけで一見の価値がある

しかしあまりにも神出鬼没のため

その噂は噂に留まり

実際に目にすることができるのはごく僅かである

そのためやはりはやることはなく

このうたに偶然会って惚れたもの

そしてまた噂の真相をという物が時たまこの異様なファンクラブに入会するのである


僕もそんな中の偶然であったうちの一人に違いはない

そのとき僕は毎日に疲れ

毎日酒をいらぬ位飲むような日々

そんなある日路地裏でなにやら歓声が上がっている

また変な人間が盛り上がっているのかと

興味本意で覗こうとしたとき

その歌は聞こえた

一瞬それが歌なのかどうか僕は分からなかった

なぜかと言えば

聞き取れる単語が一つもないのだ

異国の言葉かと言えば

そんな言葉聞いたこともなく

どちらかと言えば擬音に近い

風景の音のような気がする

僕は釣られるようにそこに入っていく

そこにはもう、せまい路地の中に

数十人の大人が居て

皆サラリーマン風やら学生風の若い服装

中には高校生までいる

僕はその異様な風貌というかメンバーを見ながらその中心をみた

それは街灯の下で歌う人間だった

まさにどこかのステージで歌うように風景は彼女に馴染み

彼女が動く度に発せられる歌は

まるでその人こと一言が僕という存在を解きほぐし

意味は分からずとも

頭の中を走馬燈がゆっくりとうたに会わせて回っていくようである

その歌がとぎれ彼女は皆に一礼すると

皆が手に拍手をした

僕もその中の一人で

心の中から手が動かしたと言える


そんなことからその日から僕は彼女を追い求めた

しかしいくらネットを探し回っても

その存在はなく

しかたなく次の日からそれを目撃した町を片っ端区か店に訪ねているうちに、あることが分かる

その歌手が現れるのは決まって金曜日なのだ

そして彼女が現れるところは不確定で

一度として同じところに現れたことは確認できない

そこから導き出されることは

金曜日にはどこかに現れると言うこと

して僕はその日から半年ほど彼女を追い求めて更に分かったことがある

それは十三日だと言うことなのだ

その間に彼女に会えたことはたったの一回

しかし13日の金曜日だけとなるとそれでも少なすぎることはないように思われ

僕はこのまま少数どころか一人でやるのも限界を感じ

しかたなくここはアイドルとして彼女を追い求めることにした

今のはやりはアイドルである

それとなくアイドルと言うだけでどことなく追っかけをする時代

その物がアイドルというキャピキャピでは無くても

そのなか身は本物である

僕はさっそく不慣れなパソコンを書きながら

彼女のファンクラブを編成した

これが今から三年ほど前のこと

始めの数年というか半年と一年は

それこと僕と三人だけである

しかし次の年からようやく噂が浸透し始め

雪だるま式にそのか委員は膨れ

今では五十人を越す編成体となっている

かくしてその勝算は膨れ上がり

ほぼ80パーセントまで彼女を見つけられることになる

しかしなぜ彼女がここで歌うのかを知るものは今のところ誰もいない

彼女は歌が終わるとすぐさま猛ダッシュで皆の前か立ち去るのだ

その彼女を追うのはマナー違反だと言うことにしている

中にはあれは追って欲しいのではないか

という異端な声もある

しかしそれも考えてみれば別段異端でも何でもないように思う

しかしそれをやってもしにどと我々どころか

この世からそのパフォーマンスを止めてしまっては

本末転倒も良いところである

そう言う彼もそう思うのか行動にはでていないようであった

その日も無事にパフォーマンスというかライブは無事終了した

彼女はお金はもらわない主義のようで

一度みんなから会費という項目上

その人数分のお金を出したことがあったがそれを見るや彼女は無視するように立ち去った

それはまるでタイガーマスクよろしく

・・・・そんな感じだ

その態度のおかげか

その人気は密かに親衛隊の中で伝説的噂になる

かく言う今日も彼女は脱兎のごとく

まるでそこには誰もいなかったかなように僕たちの前から姿を消した

「よかったな」

そんな言葉が口から漏れる

このためだけに僕はもう半年は確実に居きる気力がもらえる

中には依存しているというやつもいるだろう

しかしどうだ

世の中に希望も何もなくただ堅実に居きるより

少しぐらい子供のようにはしゃげる時間があってもいいだろう

ただはしゃぐというよりかはときめきなのかも知れない

とにかく僕は速やかな撤退を言い渡そうとしたその時だった

「隊長」

それは先ほど掛けてきた

自分の名前を言わない隊員の一人のようである

「どうしたC-001」

「なぜそれを」

「まあ良い、何だ」

「実は偽路地裏ニストが倒れました」

「何だと」

例え偽物であろうがなんだろうが

一般市民として助けないわけには行かない

・・・いやまてよ・・そんなやつはいないと思いたいが

奴ら・・そううちの隊員の中にその偽者にいちゃもんを付けて

「それでもう救急車か何かは」

「それが血を吹いて」

「・・・・救急車は」

「それが先ほどライブを終えた瞬間に血を吹きまして

それで倒れたんですが」

・・・どうも要領を得ない

しかしどれだけ救急車で運ばれたか聞いたのに違うことを言うのは

何か他に異常事態がほかに起きて

それを説明しようとしているのではないか

「それでどうした」

「それがいきなり走り出したんです」

「・・・血を出したのにか」

「はい」

「・・そう言うパフォーマンスとか」

「それがたまたま通りがかっかった内の鑑識についている一が調べたところ・・・人の・・それも男性の物だったそうです」

「・・・・・爻坂さんか」

「ええ」

「・・しかしそれは女の人だと思ったんだろ」

「・・ええ美人でした」

「ニューハーフか」

「・・・・今考えているのは輸血した血を飲んでいたのではと」

「輸血」

「ええ、よく缶ジュース一本で献血とか言うあの」

「しかしようかわからんのがそこまでその血をリアルにする必要性はあるのか」

そこで僕はいったん電話から耳を遠ざけ

この組の実質副になる男に皆に帰るように促す

もちろん打ち上げになるわけだが

それを察した男はうむと頷くと皆にてきぱき指示を出す

普段とは大いに違う

まるでカタツムリの殻から出てこないような男である

さらには出てきたでその行動能力は遅く

歩いた後は実に汚れ

逆に美しいと賞賛する汚リストまで居るくらいだ

・・・良くはわからんが

「・・・・それなんですが」

僕は再び耳をその受話器に押し当てた

「もしかすると模倣犯なのかも」

「模倣犯」

僕は聞き慣れぬ単語に首を傾げた

「知りませんか」

「・・・昔そんな小説があったように思うが」

「・・・即ち世間的に騒がせようと言う輩です」

「・・・・怪盗」

「・・・・はい」

「いやなんでもない・・しかしどうしてそう思う」

「いやだってそうでしょ、あれが実際の血だとなると

警察が出動するかも知れない

そうなると騒ぎが大きくなる」

「・・・・でも走って逃げたんだろ・・大丈夫なのに警察が動くか

黙っていれば」

「・・・・・しかし」

「・・・・・黙れないのか」

「・・ええ・・まあ」

「何か困ったことでも」

「いや爻坂さんがもう警察を呼んでしまっていて」


爻坂 通

彼は実に偏屈なほどきまじめである

ここに入会してきた理由というのも

そんな狭い場所でパフォーマンスをしたら危ないという理由で

止めさせる目的らしかったが

結果的に聞きほれたとこちらは理解しているが

彼はその安全を確保するという理由で今なお会員の一人である


「そうか」

僕はそう言う

別段ことが大きくなって

その上で彼女がはやるとかは考えないが

しかし逆の方向に向かった場合が一番やっかいだ

それは彼女のせいで路地裏ライブが危険視されて強制的に排除される場合

今までも突発的なせいで警察が来るなんてことはほとんどない

しかも来たところで張ることさえ難しい

それほど神出鬼没なのである

その可能性を考えればそんなことはまずないと思える

しかし万が一の場合は我らが出動しなければ成るまい

そのための親衛隊なのだから

「まあいい、何か進展があったら伝えてくれ・・・といってもこの後の打ち上げどうする」

「・・・・・是非行きたいのですが」

「うむ、そこには犯人はいないのだろ」

「ええ」

「なら来ればいい」

「しかし」

「まあそこには爻坂さんもいることだし」

「・・・では」

「うむ、九時開始だが皆もうよろしくやっていると思う

急いできたまえ」

「はい」

かくして僕はそのライブの裏に起きた珍妙な事件を小耳にしたのであるが

かくしてこのないようが実に気がかりだったのは電話を切って自分も飲み屋に向かうまでであった


「それでは乾杯」



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