*親愛なる私の花嫁へ*
こんにちは*
とても寒くなってきましたね。
私、黒羽もケータイを手に布団から出られない日々が多いです。
出られないというより出にくいのですが……。
…さて、今回は温かなファンタジー物(?)を書かせていただきました。
連載小説形式なので、更新は遅めですがよろしくお願いします。
どうぞ最後までお付き合い願えたらと思います*
今日は舞踏会の日。
私のお父様が突然そう言ったから。
私のお父様は、この国の王様。
…それで、私は王女様。
自覚はない。
王女様だからって気取る気もないし、着飾ろうなんて余計思わない。
でも今日はただの舞踏会じゃない。
よく知らないけれど、この国を乗っ取ろうとしていた魔王を倒した勇者様を城に招いてもてなすつもりみたいだった。
…それに、もう一つ理由があって。
私のお父様は、勇者様と私を結婚させるつもりで居るらしかった。
私は別に嫌ではなかったし、勇者様に少し興味があったから、お父様の誘いに素直に返事をした。
だから、いつもみたいに地味なドレスを着ていくわけにもいかなくて、私はお母様に買って頂いた新しいドレスを着た。
時刻は夜の8時。
そろそろ舞踏会が始まる頃だった。
それから、私は舞踏会の会場に使われている部屋に向かった。