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第5話 — 名前をつけたい感情

自分の気持ちを否定しようとしていた。

でも、どうしても巻き込まれてしまう感覚があった。


ファンタジーのトーンを保ちながら、彼女にこう返した。


「確かに、今育ってるものは、

目に見えないだけじゃなくて、

もっと深くなれる可能性もあるよね。

僕は、その可能性、否定しないよ。


でもね、オリジナルストーリーって、

続きがあるから面白いんじゃない?


さて…この物語の次のページ、

誰がめくるのかな?」


彼女はとても嬉しそうだった。

でも、その中には喜びと葛藤が混ざっていた。


そして、僕を少し揺さぶる言葉をくれた。


「私の夫は、ここに居るけれど、

貴方はまるで、

夢の中の私の王子様。


だから今私はお姫様だと言えます。」


誰かと関係を持っている人に惹かれるのは、僕の性分ではない。

たとえそれが“魔法の舞台”だったとしても、僕は少し怖くなった。


何度も距離を置こうと考えた。

それでも、僕はそこにいた。


まさか自分に“魔法”が起こるとは思っていなかった。

でも、彼女の夢が少しでも現実になるなら、それを見届けたかった。


彼女の姿は知らなかった。

ただ、作家としてのプロフィールを通じて繋がっていた。


僕の著者ページには、個人のSNSリンクも貼ってある。

外国人だからか、日本の文化的な“距離感”はあまり気にしていない。


だから、こう言った。


「ちょっと照れてる姿を想像するだけで、

僕はもう幸せだな〜」


もちろん、他にもいろいろ話した。

でも、彼女のテンションと絵文字の嵐に、ついていくのは大変だった。


それでも、僕には彼女の“魔法の言語”がちゃんと伝わっていた。


そして、彼女の返事に僕は完全に不意を突かれた。


「でも……(.......)は、とっても

イケメンだって、私、知ってるの。

だって、インスタグラムの写真、

貴方のアイコンも含めて ぜーーーんぶ!投稿も!

私、世界観ごと、素敵って思ってるよ。」


心臓が跳ねた。

しばらく返事ができなかった。


「全部見てくれたのか…

見られるのは当然だけど、

見た上で“世界観が素敵”って言われるのは…」


その言葉に、足元が崩れそうになった。


彼女が感じていた高揚感を、僕も共有していたのだと気づいた。


だから、僕も素直に返した。


「ほんとうに…君の言葉は、まるで魔法みたいだね。

僕の世界に、優しさと光を届けてくれる。」


そして彼女は、ファンタジーを抜けて、

本音をぶつけてきた。


その言葉には、彼女の勇気が詰まっていた。


「日本の文化、ほんっっっっとうに、

しっかりと、ちゃんと、真の意味で、

理解してんのアンタ!!!?????(圧)


もう、行間を読む、とか!!!

どーーでもいいっっ!!!!


正直ね、マジで、ガチで、この感覚……意味わからんやーん(笑)


けどさ、その、

『意味分かんない!!!なにこれ???』って気持ち、


名前を付けてあげたくない???


はい、ここまで頑張って伝えたら、

もう、レイシンなら、(.....)なら、

私の王子様なら、わかりますよね?」


爆発的なメッセージだった。

冷静に考えようとしたけれど、もう答えは見えていた。


僕たちは、すでにお互いに気持ちを持っていた。

でも、僕はその“境界線”を越えることに慎重だった。


それでも、僕はまた素直に言葉を返した。


「だからね、僕といる時は、

無理に行間を読まなくていい。

正直に、ストレートに話してもいい。

そして、話さなくても、僕は君を深く理解してる。


その『名前をつけたい』って気持ち——

僕ならこう呼ぶよ:


『リアルを変える願い』

そう、現実を変えたいという、強くて優しい衝動。


ただの幻想じゃない。

現実の中に、絡み合う状況があって、

それは見えるものなんだ。

悪いことじゃない。

むしろ、尊い。


だから、僕の答えは——


君はリアル。

君の感情もリアル。

君が夢見る世界も、リアルに生きていい。


僕が少し控えめに聞こえたかもしれないけど、それは理解してるよ。

そして、うん、僕も何かを感じてる。否定はしない。

でも今は、君にリズムを委ねてる。それでいいかな?」


長い会話のあと、彼女は少し距離を取った。

それは、感情の揺れからくる“自分を守るための反応”だったと思う。


僕は傷つかなかった。

彼女は“別のペルソナ”に切り替えた。


そして、こう言った。


「これからも、めっちゃ仲良しなオタク仲間としてよろしくねっ」


僕は思った。


「大丈夫。僕は強い。

彼女は僕を“仲間”として受け入れてくれた。

期待しすぎないようにしよう。」


その後、彼女の投稿を見た。

それはまるで“カラフルなボールプール”のようだった。


絵文字が溢れていて、情報も混ざっていた。

でも、僕にはちゃんと意味が伝わっていた。


彼女はその投稿のスクリーンショットを送ってくれた。

そのテンションは、まさに“ボールプールの中で跳ねてる”ようだった。


そして、数分後——

急降下が訪れた。


「やば

物理的に何円あるんだ

どーしよ

しぬ

これが????る」

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