第一話
目が覚める。
ここは____?
俺は確か意識を失ったはず、病院?なのかな
あたりを見回してみるが、現代の病院という感じの内装ではなく、例えるなら古代ヨーロッパ風の内装だ。
光が窓から差し込んでくる。
天井を見て見るが、電球のようなものは一切ついていない。
俺はベッドに寝かされていて、窓とはある程度距離がある。立ち上がろうとするが、うまく体を支えられない。 貧血だろうか。
しかし、何故だろうか。手が・・・俺の手ってこんなに小さかったか?いや、こんなに小さくはないはずだ。目が覚めたら手の大きさが成人男性から少年くらいまで小さくなるなんて・・・
ん?ちょっとまて。
全身が小さくなっている・・・?それも少年くらいの。
どういうことだろうか。状況をうまく呑み込めないので俺は必死で考える。
どれくらいたっただろうか。ふと部屋のドアが開き、オーラがえげつない人が入ってくる。
「おおアーチェ、目が覚めたのか!!!」
いや、まあ、うん。
俺の名前はアーチェじゃあないです、といいたいんだが相手のしゃべっている言語が日本語ではないことの驚きのほうが勝っている。
しかもその謎言語を俺が理解しているのも謎だ。
いったいどうなっているんだ・・・
そういえばだいぶ前だけど学生時代に転生物語のようなものを読んだことがある気がするのだが、それと大分状況が似ているような・・・似ていないような・・・?
「もう何年も寝たきりだったのに起きたとは・・・今日はなんていい日なんだ・・・?!」
とオーラが凄い人が言う。多分性別は男、だ
何年も寝たきりだったとは。
本当に俺は転生してしまったのだろうか?
まだ確実に転生した、という決定的証拠がないので状況を整理しよう。
このオーラが凄い人が部屋を出て行ったら。
「私の名前はエイブラハム。君のお父さんだ。」
あーお父さんでしたか。
「そして君はアーチェだ。君は病で寝たきりだったんだよ。」
「お・・・とう・・・さん・・・?」
寝たきりだったからか、声がかすかにかすれている。
「そうだ!」
お父さんというとエイブラハムという人は渾身の笑顔で答えてくれた。
案外いい人なのかな?オーラが凄いけど。
「元気になったらまた魔法の特訓をしようか!」
魔法・・・!?え、魔法ってあの空想の物語で登場するあの魔法???
「う・・・うん!」
困惑しながらも魔法がどんなものかを確かめたいから、元気よく返事をしておこう。
魔法の特訓か。
早く俺の体よ!元気になってくれ!
大分先の魔法の特訓を俺はめちゃくちゃ楽しみにしていた。
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