その一
以前他のサイトで書かせてもらっていましたが、このサイトで書くのは初めてなので、出来るだけ自分が思ったような作品に仕上げたいと思います!
「ふ……ふふっ……」
チッ、チッ、チッ、チッ
机の上のアナログ時計の針が、ちょうど午前一時を過ぎた頃。
辺りは寝静まり、静かな闇が全てを包みこむ。
しかし、それを打ち砕かんとばかりに青白く輝いている窓がぽつりとあった。
青白い光の正体は、パソコンの液晶画面。
そこから発せられる電磁波をまるで日光浴をするがごとく燦々と浴びている女が一人。
歳は16~19ほどだろうか、Tシャツ短パンで長い髪を適当にまとめている。
年頃の女とは思えない、なんて色気のない格好なんだ、と男が落胆してしまいそうなお家スタイルだが、女にとって自分のルックスなど限りなくどうでも良いものだった。
女にはもっともっと大切なことがあった。
いたるところに転がっているインスタントラーメンのゴミ。
乱雑に積み重なっているゲーム雑誌。
脱ぎ散らかした衣類。
若干ホコリを被った、数えきれないほどのフィギュアの山。
見ての通り、女の部屋は散らかっていて、汚い。いかに粗雑で不健康な暮らしを送っているかが見てとれる。