食べちゃいたい
話が変です
「何が分かるの…お前に何が分かるんだよぉ……。」
彼女は泣きじゃくっていた。
僕が泣かしたからだ。
親友だからと心配していたのだか、お節介が過ぎたようだ。
彼女の弱さにずかずかと踏み込んでしまった。
慰めることもできず僕はただ目の前で泣く少女を眺めていた。
子供のように泣く姿にー他人に始めて嫉妬した。どうして、そんなに感情的になれるのか。
僕が欲しくて仕方ない物が目の前にいる。
どうしたら僕の物になるのか。
彼女をもっと傷つけてしまえばいいのか。
そうすれば、僕の冷めた気持ちに感情が伝わるのか。
否、伝わることはない。分かっていつつも、諦めの悪い僕はまた彼女を追い詰める。
「早く忘れなよ。未練がましいよ。」
キモチワルイヨ。
彼女の肩がぴくりと跳ねる。
口元が歪んでいた。それを隠すように手を当てる。
声色は、心配しているんだよ。と聞こえるように努めた。
それに、俯き涙を落とす彼女は僕の悪意などに気づかない。
しくしくと泣いているだけだ。
彼女から返事はない。
何でこんなにも心が疼くのか、
彼女がただ泣くだけの姿に物足りなさを感じるのか分からなかった。
だけど、あまりにも彼女が静かだから、刺激にもならないから。
「つまらないなぁ」
つい、ぼそりと呟いていた。
彼女の耳にも届いたようで、顔をあげていた。
目を大きく見開いているから、涙と一緒に目まで落ちるてしまいそうだ、と思った。
僕は彼女の様子に心が躍っていた。
「もっとぎゃんぎゃん泣いてよ。」
そう嘲ると、彼女は顔を真っ赤にした。
僕の顔に彼女の爪がかすった。
驚いて、彼女を見返すと、涙のたまった目で睨んでいた。
引っかかれた頬に鈍い痛みが響く。
そうしたら、僕の中で何かが湧き上がっていた。はじけ、溢れ出る。
彼女を押し倒していた。派手な音を立て僕らは床に倒れていた。
痛みはない。
だが、彼女は痛みに顔をゆがめていた。
その姿が滑稽でたまらない。
「仕返しに噛みついてもいいだろうか?」
彼女は怯えていた。
抵抗するのも忘れ、僕を見つめてくる。
その瞳には、歪んだ笑顔を浮かべる僕がいた。
なんだ、僕はこんなにも感情的になれるのか。今僕は、凄く愉しくてたまらないんだよ。
「悪ふざけはやめてよ。」
彼女の言うとおり、悪ふざけがすぎているのだろう。
もうやめるべきなんだろう。
「ううん、本気だよ。」
僕がそう言えば、先ほどと違う意味の涙を彼女は流す。
これがたまらない。
もっと見せて欲しい。
だから、ねぇ?ー。
よんでいただけまして、本当に嬉しい限りです。
ありがとうございます
私がこんな人間なのですが、人様にそんな態度もとれるはずかなく
なので
僕にやらせてみました
わるのり万歳