ACT.58 あの手紙が大崎の元にやってきた
さらに翌日、5月8日の金曜日。
今日も赤城山にて翔子のワンエイティと智のR35が山道を下る。
今、2台は<SAKURA ZONE>に突入した。先行が智のR35で、後攻が翔子のワンエイティだ。
「ゼロカウンタードリフトッ!」
<SAKURA ZONE>に入った翔子はモミジ戦で披露したゼロカウンタードリフトを使い、智のR35のリアに突く。
「ゼロカウンタードリフトだな。私はモミジのようには行かないぞ」
翔子がゼロカウンターを使っても、智は余裕の表情を見せる。
<SAKURA ZONE>を抜け、第3高速セクションに入る。
このセクションではパワーの高いR35が有利で、翔子のワンエイティを離していった。
第3高速セクションが終わると最後の5連続ヘアピンに入る。
ここでも翔子はゼロカウンタードリフトを使う。
「イケイケイケイケイケイケェーッ!」
いつものかけ声と共に攻めるッ!
智との距離を<SAKURA ZONE>同様に縮めていく。
「私も使うッ! このゼロカウンタードリフトをッ!」
智もゼロカウンタードリフトを使用をしたッ!
智のR35のゼロカウンタードリフトは4WDという駆動方式、重い車重とは思えないほど、軽快に攻めていく。
「速い……ッ! おれのゼロカウンタードリフトでも離されるゥゥゥッ!」
さすがに速かった。
智のゼロカウンタードリフトはとても速く、翔子のワンエイティを離していった。
もう翔子の眼には智の35が見えない。
5連続ヘアピンの後は2台とも駐車場に停車する。
車を降り、会話を始めた。
「智姉さんのゼロカウンタードリフトは速かったですよ。おれのゼロカウンタードリフトでも離されました」
「ふふ──この前、おまえが私を抜いてきたから、今日から私はちょっとだけ本気を出すことにしたんだ。ただし、今の走りはそれでも本気の半分じゃあないぞ」
今日から智は少し本気を出すことにしたようだ。
これはこの前翔子が智を追い抜いたことがキッカケだ。
それでも本気と言える実力じゃあない、まだ手加減と言える程度だ。
「今日から智姉さん速くなりますが、おれは負けませんよッ!」
「だが、これはバトルじゃあない。忘れてたのか? これはドライブだと」
翔子は忘れていたようだ。朝智と走りに行くことがバトルじゃあないということを忘れてた。
その翔子に対して2ヶ月前に言っていたことを智は言う。
「あっ! おれ熱くなってしまって……」
「熱くなっても構わない。こんなお前も好きだぞ」
「智姉さん──」
だが、熱くなっても翔子はかわいい。
走り終わったら家に帰る。
その家のポストには手紙があった。
「手紙が来てる。誰からだろう?」
その手紙を翔子は読むことにした。
“拝啓、大崎翔子様へ。この葛西ヒマワリが姉と妹の負けたぶんを倍返ししてもらぜ。今度の日曜日23時にバトルだッ!”
「なにこれ、挑戦状!? 送り主は葛西ヒマワリィィ!?」
これは挑戦状だった。
この手紙は熊九保の大学に送られてきたもの一緒の物である。
誰かが智の家のポストに入れたんだろうか?
智も玄関に来る。
「これはなんだ? 葛西サクラの妹葛西ヒマワリから挑戦状か」
翔子から智の手に手紙が渡される。
「これおれが読みましたよ。内容は“お姉ちゃんと妹が負けた分をリベンジしてやる。明後日の23時に来い”らしいです」
あと、この手紙には裏にも文章が書かれていた。
これも読んでみる
“大崎さんへ、ヒマワリは結構強敵です。この前くにと川畑はんがドライブ中に葛西ヒマワリのSW20の加速力に負けたそうです。あの加速力には気をつけてください”
「葛西ヒマワリってこんなに速いのォ! 小鳥遊さんと川畑さんをやっつけるほど速いとは──」
小鳥遊と川畑の2人が追い抜かれたことを翔子は知ってしまった。
「ヒマワリはこんなに速い走り屋だ。だが大崎、お前は勝てるか? 姉と妹を倒したお前なら勝てるかもしれないと思うが、挑むか?」
ヒマワリの挑戦に挑むのかと智は聞く
「挑みますよ。走り屋は挑まれたら勝負しますよ」
「あいつは姉と妹をやっつけたお前にリベンジする気で挑んでくる、絶対勝て」
この挑戦に挑む気だ。
走り屋は逃げるわけには行かないんだ。
手紙の裏には続きがあった。
“あと、大崎さんと智さんは交差点に止まっているとき、チューしていましたね。くにが見ていましたよ。
PS:その手紙はおれが届けました。”
デートを目撃したことをバレてしまった。
この手紙を届けたのは熊九保だった。
「えェーッ! デートしていのが熊九保さんにバレたッ!」
「やれやれ、デートでお・も・て・な・ししていたことがバレたか」
デートはバレたことには2人は呆れたようだ。
午前9時、赤城山の第2高速セクションと第3高速セクションの間にあるSAKURA ZONE>にて。
ここには3台の車と葛西三姉妹の姿があった。
「サクラ姉ちゃん──ここで負けたんだよな……」
「──そうだ……オレはここで負けた──」
「ボクはここで大崎に差を付けられた……ここはサクラ姉ちゃんが得意だったコーナーだったのに」
<SAKURA ZONE>はサクラが得意としていたコーナーだった。
名前にSAKURAが付いているのはこれだからだ。
しかし、サクラはここで翔子に抜かれてしまい、敗北する。
ここの被害者は長女サクラだけじゃあない。
三女のモミジは翔子r新たに習得したゼロカウンタードリフトによって差を縮められてしまう。
<SAKURA ZONE>は三姉妹にとって翔子との因縁の地になってしまうのか?
「今度のバトルではここがポイントだな、ここを攻略出来れば大崎に勝つことができるぜッ!」
<SAKURA ZONE>で姉と妹が負けたのを見て、ヒマワリはここがポイントだと語る。
ここを攻略すれば勝てると考えた。
「──けど、ここはオレたちが負けたところだ……」
「どうやって勝つというの?」
この<SAKURA ZONE>でどうやって勝つんだと長女と三女は聞く。
「研究だよ、研究ッ! 大崎がここをどうやって走るのかを研究するんだッ!」
攻略ポイントは研究するとヒマワリは言う。
ここ研究して勝つつもりだ。
投稿が遅れてすみません。頭が働かなくて……。
小説とは関係ない話をしますが、R35GT-RのNISMO版が発売されましたね。結構安定して速かったです。
お知らせですが、次回は休載します。




