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ACT.42 新旧対決ッ! アルテッツァ対IS350ッ!

 ふもと……。

「モミジが勝ったよォーッ!」

「DUSTWAYが一歩リードだッ!」

 モミジの勝利にDUSTWAYのメンバーたちは喜ぶ。


 頂上でも、

「よっしゃァーッ! モミジが勝ったぜェーッ! イィーネッ!」

 モミジの双子の姉・ヒマワリはモミジの勝利に喜ぶ。

「──この勝負でアース・ウインド・ファイヤーの連勝は止まったな……」

 モミジの姉でヒマワリの姉でもあるサクラの言うとおり、モミジの勝利によってアース・ウインド・ファイヤーの連勝記録は止まった。


 スタートライン。

「アース・ウインド・ファイヤーはあと2人か。次のバトルはヒルクライムだな。谷村、次は誰が行くんだ? あたしはそのままモミジで行くけど」

「次はIS350乗りの矢沢で行く」

 アース・ウインド・ファイヤーで敗北していないメンバーはあと2人。

 次は沢で行くつもりだと、谷村は言う。雨原はそのままモミジで行くと言う。

 アルテッツァ乗りのモミジ、IS350乗りの矢沢となると……。

「第2戦は新旧対決になるな。アルテッツァは海外ではIS350として発売されたんだからな」

 雨原の言うとおり、新旧対決になる。

 アルテッツァは海外では初代レクサスISとし発売された(ただし日本で販売されている直4モデル(モミジアルテッツァはこれ)は販売されていない)

 アルテッツァは車体がコンパクトに設計されたため、下クラスのコロナより小さいものの、ISのほうはアルテッツァより大型化し、マークII並みの大きさになっている。

 アルテッツァは2.0Lの直列4気筒の3S-GEを搭載しているのに対し、IS350は3.5LのV型6気筒を搭載している。

「ヒルクライムで勝負になるとISが勝つ。こんなアルテッツァに負けるかよッ!」

 こんな条件なら矢沢が勝つと自信満々だ。

 矢沢のISはパワーがある。モミジアルテッツァはターボ付きで320馬力ある。それに対し、矢沢ISはノンターボで355馬力を達成している。

 トルクでもノンターボながら42.8kg・mとモミジアルテッツァの38kg・mを上回っている。

「ティ、ヒヒヒッ! アルテッツァをなめてんじゃねーんだろうなッ! ヒルクライムでもスペックだけでは勝てねーぜッ!」

 アルテッツァをなめるな、ヒルクライムでもスペックだけでは勝てないと雨原は忠告する。


 ふもといるモミジは──。

「第2戦もモミジが行けと雨原さんは言ってるよ。第2戦も頑張ってッ!!」

「頑張るよ」

 第2回戦のDUSTWAY側の主走者は引き続きモミジで行くことが、モミジ本人に報告される。


(あれは──大崎翔子……ボクたち、いやDUSTWAYのバトルを観戦しにきたのか?)

「モミジ、何見てるのォ?」

「何でもないよ!」--

 観戦をしている翔子と智のほうをモミジは(にら)むように見つめる。

 モミジはなぜ翔子たちを見つめたんだろう。

「智姉さん──おれは……おれは、あの葛西モミジという奴に見つめられています……」

「あれは気にするなよ大崎」

 翔子側にもモミジに見られたことが気づかれる。


「来たぞッ! 矢沢のISがッ!」

 ヒルクライムのスタート地点に矢沢のISが来る。

 矢沢がスタート地点に来たと同時に、矢沢が降りる。

「さっきの勝利は感謝するわ。でも、ISはアルテッツァの後継、新型のほうが速いに決まってるわ。第2戦では私が勝つのよ」

「いやァ、それはわからないけど」

「ふゥん、アルテッツァという車は車重が重く、パワーがないから加速の低さですごい嫌われたのよ。一方ISは300馬力越えるパワーだからヒルクライムでは速いわ。勝つのは私」

「ボクのアルテッツァはターボ化されている。さらにはリアシートを取り外したり、重いパーツから軽いパーツに交換するといった軽量化している。欠点だった加速の悪さを改善したんだ。この車はなめてはいけないよ」

 実はアルテッツァという車は加速力悪さで走り屋からは評判悪かった車だ。

 パワーの割に車重が重かったからから加速が悪かった。

 しかし、IS350のほうは300馬力を越えるパワーがあり、加速もある。

「チューニングしてもアルテッツァはダメテッツァ。ISが勝つに決まってるでしょ。じゃあバトルスタートだわ」

 2台はスタートラインに並ぶ。

 アルテッツァとIS、旧型と新型が同時に並んだ。

「いよいよ第2戦ですね」

「そうだな」

 これから起きる第2戦を翔子たちは楽しげに見守る。

 このバトルのカウントはモミジに第2戦のことを報告したDUSTWAYのメンバー(ピンク色のサイドテール)がやるらしい。

 そのDUSTWAYのメンバーがスタートラインに並ぶ2台の前に立つ。

 カウントが始まる。

「カウント行きまーすッ! 10秒ッ! 9ッ! 8ッ! 7ッ 6ッ! 5ッ! 4ッ! 3ッ! 2ッ! 1ッ! GOッッ!!」

 10秒に及ぶカウント終わると2台は一斉にスタートしだした。

 先行はパワーとトルクが高い矢沢のISだ。

「逃げてやるわッ! 新型のほうが速いと証明させるのよッ!」

 スタート直後、コーナーに入る。5連続ヘアピンだ。

 直線ではISが有利で、曲線ではアルテッツァがちょっと有利だ。

 5連続ヘアピンが終わると、第3高速セクションに入り、ISがパワーでアルテッツァを引き離す。

「どうよッ! これがISのパワーよッ! 走りの良さっていうのは加速の気持ちよさって言うのよッ!」

 モミジを引き離す矢沢はパワーがあればあればいいと言う。


 ふもと。

「ピッ! こちら第3高速セクション。現在ISが先行、アルテッツァを引き離しています」

 ふもとにバトルの状況が伝えられる。

「矢沢速いな──おれがアース・ウインド・ファイヤーとバトルした時、最初に抜いた奴。おれは簡単に抜いてそれを離しましたよ」

「アース・ウインド・ファイヤーというチームは3人ともDUSTWAY時代より強くなったものだ。だが、モミジは性能が上の新型車にどう立ち向かうんだろうか──?」

 堀内だけでなく、矢沢も翔子とバトルした頃より強くなっている。

 DUSTWAY時代より強くなった矢沢と、アルテッツァより性能がいいIS350に対して、智が言うようにモミジどう戦うのだろうか。

「モミジは現役の大学生で、頭のいい走り屋だ。モミジの必殺技に低速ドリフトというものがある。それはお前の高速ドリフトを研究した技だ。その技でさっきの堀内を倒した。モミジの技はこれだけではない、低速ドリフト以外にも得意な技がある──」

 低速ドリフト以外にも得意技があると智は語る。

 果たしてどんな技をモミジは持っているんだろうか──?

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