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最速の美少女オオサキ ~幼い美少女ドライバーと赤城の山~  作者: まとら 魔術
キャプター2「となりの白い未確認飛行物体」
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ACT.13 新たなる敵

 翔子と智がデートがしていた日の夜10時……。

 前橋のとあるレストラン──寝る時間が近づき、店から人が消えていくここに、とある走り屋チームがいた。

 そのチームの名はWHITE.U.F.O。翔子対サクラを観戦していた、榛名山を拠点とするチームだ。

 右の席にはWHITE.U.F.Oのリーダーの戸沢(とざわ)国光(くにみつ)、そのメンバーの柳田(やなぎだ)マリアが座っていて、

 左には同じくメンバーの、(まどか)(銀のツインテール・女・18歳・身長152cmほど)、保村(やすむら)(白のロングストレート・女・18歳・身長159cmほど)が座っていた。


「この前のバトル、ワンエイティ乗りの勝利に終わりましたけど、これをどう思いますかァ? 戸沢さん?」

 昨日のバトルで翔子が勝ったことについてどう思うか円は聞く。

「どうしてサクラが負けたんだと思った。あの無名の走り屋ことワンエイティ乗りにサクラはなんで負けるんだと。勝ったワンエイティ乗りの奴は腕があるのか、それともサクラは腕が落ちたかスランプだったのか?」

 サクラは負けたことに戸沢は疑問に思ったことらしい。

 果たして翔子が速かったのか、またはサクラが遅かったのか。

「戸沢さんはそう思いますか。私は180(あ)SX()()りが強すぎる走り屋ですよ。走り屋と言うより、ワンエイティに乗った"少女の姿をした妖怪"ですよ」

 円は翔子のことを強すぎると思って、そう語った。

 "ワンエイティに乗った少女の姿をした妖怪"だと。

「私は彼女の容姿を覚えてます。身長は低く小学校ほど、顔は“れで車を運転できるのかッ!”といえるほど幼く見える童顔、髪瞳の色は銀色に近い灰色、型は長くて赤い髪で、緑色のリボンで髪を結んでいます。服装は白い字で疾風と書かれた赤いTシャツ、白いショートパンツに、黒いタイツを履いていました」

 翔子の外見の情報は保村は覚えている。

 それを戸沢たちに説明した。

「そうか、俺たちはお前の話を覚えておくぞ。赤い髪に低身長、小学生なみに身長の低い女の子がワンエイティ乗りか」

 保村の説明をちゃんと聞いて、翔子の容姿を戸沢は覚える。

 翔子の見た目の特徴といえばこれだ。

「あっ……!」

 柳田が何か発見したッ!

「あいつ見たことのある奴じゃんッ!」

 見たことのある奴とは、この物語をほとんど見たことのある人なら、柳田同様に見たこともある奴だ。

 奴とは、性別は女性、髪型は黒髪ロングヘアでその長い髪を青い布で1本に結んでいて、前髪も長く顔の右半分隠れるほどだ。服装はTRDのロゴが書かれた黒い服を着て、タイツも履いている。

(バタッッ!)

 突然、柳田がイスから立ちだすッ!

「あたしは一旦席を離れるじゃんッ! ちょっと外を歩いていく」

 外に行くと言って、柳田は戸沢たちの席から離れた。

 しかし、柳田が席を離れたのは外に行くという理由じゃなかった。

 席を離れた本当の理由は──奴に会うという理由で席を離れたのだッ!

 柳田が会いに行った奴とは……前述で分かるとおり、もちろん葛西サクラだ。

 サクラはカウンターでお金を払っていた。

 カウンターでお金を払った後は外に出て行こうとする。

「おい、サクラァ! 負けたことなんてちょっと忘れて元気だせよッ! 気分転換しろじゃんッ!」

 外に出て行こうとしたサクラに柳田は呼びかける。

 昨日のバトルで負けたサクラを励まそうとした言葉だった。

「──ノーコメントだ……ッ! バトルで負けたことはノーコメントだ……」

 だが、サクラは柳田を無視し、その言葉を言っただけで店を後にしてしまった。

「無視しやがって……。サクラよくも……ッ!」

 無視されたことに柳田はほんの少しぐらいだが、腹を立てているご様子だ──。


 3月29日が終わり、3月30日が始まった──。

 日が始まったばかりの深夜1時の赤城山。

 ここは動物も人間もいないこの道に1台の車が走っていた。車種は新型のほうの86、ボディーカラーはホワイトだ。

 その(ニュー)86に乗っているのが、2人のカップル。男のほうがドライバーで、女のほうが助手席に座っている。

 その車は、おとといのバトルで翔子がサクラを抜いたS字コーナーを抜けて蛇行路を走っていた。

「ねえねえ君、もし家に帰ったらステーキ食べようよ」

 深夜1時にも関わらず、カップルは帰る途中らしい。

「オッケーよ~♪ じゃあ早く抜けてよ」

 男の頼みに彼女はオッケーを出した。

 が、そのカップルが乗る新86の後ろに白い影が迫ってきた……。

「勝負じゃん……」

 白い影の正体はZ33型フェアレディZだ。こいつは05年式だが、エアロはVersionNISMO380RSと一緒だ。リアウイングはBNR34純正ウイングを装着している。

 これに乗っているのは喋り方からして……W.Uの柳田マリアだ。

「やばいわッ! 後ろから人来たわッ! 気をつけてッ!」

 柳田のZ33はカップルが乗る新86を(にら)みつけたッ!

 まるで車が擬獣化し、野獣のような目で小動物を(にら)みつけるようだッッ!

「コーナーに持ち込んでやるッ! 俺の6速マニュアル運転(ドライブ)でお前に勝つぜッッ!!」

 赤城山ダウンヒル最期のコーナー、5連続ヘアピン。

 86乗りはここで勝負に出たッ!

「行くぜ行くぜ行くぜェーッ!」

 2速に落とし、そのマニュアル運転(ドライブ)は柳田に抜かせない自信はあるッ!

 がッッ!!

「なんだッ! あの速さでコーナーを抜けるわけないだろッ! しかもブレーキを踏んでないィィー!」

 なんと、コーナーを攻めているのに関わらず、柳田のZ33のブレーキランプは光っていないッ!

 柳田はブレーキを踏まずに160km/hのスピードでドリフトしながら、1秒に満たないほどの一瞬の内に86乗りのカップルを抜いてしまったッッ!!

「また踏んでなかったッ! どうやって曲がっているんだァァ!?」

 第2コーナーもブレーキも踏まずにドリフトしながら抜けていったッ!

 これは幻覚かァァ!?

 どうやってブレーキなしで曲がっているんだ? 柳田ッ!

「くッ! 離されるゥゥー! うわあァァァァァァァァァ!」

 第3コーナー、ここで86乗りはスピンしていしまったッ!

「大丈夫ゥゥ?」

「ああ……大丈夫。あのZ33はなんだったんだァ……」

 柳田のZ33も凄い腕の持ち主だ。

 葛西サクラより強敵になるだろう……。


 夜が明け、朝6時。前橋の智の家。

 朝早くから翔子と智は外に出ていた。

「散歩に行くぞ、大崎」

 外に出ている理由は散歩に出るから。

 2人は気分転換のため、散歩に出かけようとしていた。

「はーい! 散歩行きまーすッ! 散歩~♪ 散歩~♪ 散歩~♪」

 なぜか散歩という理由で、翔子がワクワクの表情をしている。

 それは……。

「智姉さんとの散歩はデートは昨日のデートの延長戦ッ!」

 こんな理由だった。

 やっぱりそれかァ……。


「じゃあ行くぞ。早く来なかったら置いていくぞ」

「今行きまーすッ!」

 さて、2人は家を出発し、散歩がスタートした。

「こんにちは、小さな女の子の髪型は変だね。草が炎で燃えているように見えるし、火遊びでもしたの? そしてストレートロングヘアかポニーテールか分からない髪型をしているし──」

 登校中の女子高生に会った。

 女子高生は、翔子の赤くて長い髪を緑色のリボンでハーフアップに結んだ髪型をけなした。燃えているみたいだと。

「おれの髪型をヒノ●ラシやヒト●ゲに燃やされたみたいだって……ッ! この髪型は変じゃないもんッ! この髪型はハーフアップという髪型なんだ!」

 髪型を変って言われたことを翔子は嫌がった。

 翔子の髪型はかっこいいのにッ!

「嘘だよ、君の髪型は素晴らしいよ。明るい性格かもねッ!」

 髪型が燃えているというのはジョークだ。

 翔子の性格が表れている髪型と褒め直した。

「この髪型は明るい性格の髪型と言ってくれましたァーッ! おれ嬉しいですッ!」

「そうだな、お前はいつも明るい性格の女の子だ」

 性格が出ている髪型と言われててジャンプするほど翔子はテンションが上がった。


 2人の散歩は市街地に入った。

 出勤の時刻なので車たちは渋滞ができるようにたくさん並んでいる。

「市街地に出ましたッ! うわー車が並んでますねェーッ!」

 そらそうだろ、出勤前だしな。

 そのたくさんの車の中に……ある車が潜んでいた。

 それは柳田のZ33だ。渋滞の中にも白い影がいたッ!

「赤髪ロングヘア、緑のリボンで結んだ髪、低身長、童顔、赤い服、黒いタイツ、発見したぞッ! あいつじゃんッ! 戸沢と保村の言っていたあいつじゃんッ!」

 メンバーの保村から聞いた情報を柳田はちゃんと覚えており、その情報が言っていたとおりに翔子を発見したッ!

 翔子の近くへ行き、車を停止させてエンジンを止めずに車から降りた。

「よおォーッ! メンバーから聞いたとおり、赤髪で低身長、幼い童顔の女の子は……おとといサクラの80に勝ったワンエイティ乗りのお前じゃんッ!」

 保村から聞いた情報をヒントに、その女の子がサクラを倒した走り屋なのか、柳田は翔子に話し掛ける。

「そうだよ。おれは葛西サクラに勝った走り屋、大崎翔子。君はおれになんの用なのォ? 用がないなら帰って、ロリコン女」

 柳田は保村のヒントを便り、翔子を始めてみるのにも関わらず、赤髪ロングヘアの女の子を見ただけで翔子だと分かった。

「あたしはロリコンじゃないじゃん。用はあるじゃん、お前はサクラを倒したんだろ? お前実力ありそうだな、バトルを申し込むじゃん」

 なんと、柳田は翔子にバトルを申し込んだのだったッ!

 翔子、もういいだろ! サクラに勝って十分じゃあないかッ!

「日は4月12日、時間は夜の11時じゃんッ! この日、この時間に絶対来てくれじゃんッ!」

 日程は4月12日──。

 なんか今日こと3月30日から見れば遠い日だ……。

「変更してくれないのかな、おれが頼むのは4月8日。それに変更してくれない?」

 やっぱこの日は遠い。

 翔子は日程の変更を頼んだ。

「いや、断るじゃん。その日は水曜日じゃん、うちのチームは水曜日に活動はしないからな。水曜日のバトルは断るじゃんッ!」

 しかし、柳田は翔子が変更を申し込んだ日が水曜日という理由で断った。

 W、.Uは「リフレッシュの日」、「トラブルが起きやすい日」という理由で水曜日に活動しない。

 W.Uのメンバーは水曜日にバトルをしたくないのだッ!

「じゃあどの日がいい? 君の言った日は遠すぎるよ」

 オススメの日をいってほしいと翔子は頼む。

「12日しかないんじゃん、この日は日曜日だ。ほかに日曜日は4月4日があるけど、その日は別のチームとのバトルの日だからお前と勝負できないじゃんよ」 

 柳田にとってバトルを行うことができる日は12日しかないという。

 12日は日曜日だ。しかし、これが2015年の4月初めての日曜日じゃない。

 4月初めての日曜日は4日だ。

 なぜ4日を選ばなかった理由は他のチームとバトルするからだ。他のチームとはWINDSONICのことではない。

「じゃあ、仕方ないね。12日で行こう」

 もう選択肢はこれだけしかない。

 仕方ないので12日にバトルを行うことをしてしまった。

「じゃあ決定じゃんッ! 12日の夜11時には赤城山の(ふもと)にこいよ、バトル方式はヒルクライムじゃんよッ! あと、お前は幼いそうな見た目なのに車を運転できるじゃん、何歳だ?」

 バトルは承諾された。本当に承諾して良かっただろうか?

 それと同時に、翔子の幼そうな容姿を見て、年齢を聞く。

「こう見えて──18だよ」

 年齢を答えるが、嘘の年齢を言いサバ読みしまったッ!

 どうした翔子ッ!

「18か──車を運転できる最年少の年齢だなッ!」

 18歳は翔子の嘘だ。サバ読みだ。

 翔子の実年齢は16歳。

 16は法律上、免許を取れることができない年齢だ。

「もう渋滞が終わりそうな頃だッ! 最後に自己紹介するじゃんッ! あたしの名は柳田マリア、所属チームはWHITE.U.F.O、愛車は2005年式のZ33型フェアレディZ、年齢は21じゃんッ! じゃあなッ!」

 最後に自分のプロフィールを言い、柳田は翔子たちの前から去っていき、Z33に乗り込んだ。

 柳田のZ33を塞いでた渋滞は一歩一歩進みだし、その中に入っている彼女の車も動きだす。

「あいつとバトルを挑む約束しても、本当に良かったのか? そして年齢も2歳サバを呼んでしまったが、大丈夫かァ?」

 柳田とのバトルを申し込んでしまったことを智は心配する。

 やはり、これは良かったのだろうか──。

「智姉さんがやめとけと言ったら、おれはバトルを止めます。その日は仮病で休みますよ。2歳もさば読んだのは、16歳と言うと、なめられてしまうから怖いと思ったからです」

 約束のバトルの日は智がやめとけと言うなら止めとくと言う。

 年齢をサバ読んだ理由は、柳田になめられたくないからと言っている。

「けど、約束は約束だ。あいつとの約束は守らなくちゃだめだ、あいつだけでなくあいつのチームまでも迷惑になる。あと、嘘を言っちゃだめだ──。なめられたくないと言っても、本当の年齢を言えよ」

 約束を破ろうとしたことと、嘘の年齢を言ったことを智は注意する。

 約束は約束だ。約束は破ってはイケない。

 嘘は言ったらだめだ。嘘つきは泥棒の始まりと言う言葉もある。

「やっぱバトルはしないとダメですね。いつか柳田という人に会ったら、年齢をサバ読んだことを謝っておきます」

 約束をしてしまった以上、バトルはしなければならない。

 約束は鉄の結束、破ったら迷惑だ。

 年齢をサバ読んだことを翔子は反省する。

 もし柳田に会ったら、サバ読んだことを謝ろうと誓ったのだった。


 7時になると散歩終えて、家に戻り、

 7時30分には智の作った朝ご飯を食べた。

「私は仕事へ行くぞ。大崎は留守番をしてくれるか?」

 8時には智は仕事に行く時間になる。

 家に残る翔子に留守番を頼むが……。

「いやいやッ! 智姉さんと一緒にいたいですッ!」

 智も家にいてほしいと言い始める。

「今日は仕事だッ! 絶対に休まないぞッ! さあァ、仕事だ仕事だッ!

 当然、拒否。

 久しぶりのボランティアの仕事だと言うのに、休んではいけない。

 翔子の頼みなんて当然、拒否! 智は家を出て、仕事へ出発した。

 残された翔子はどうなったかって言うと……。

「ああ──智姉さん……。やっぱ昨日に戻ったほうがよかったんじゃあないですか……」

 失神し、倒れてしまったのだった。

 やっぱ昨日がずっと続いていれば、翔子にとって良かっただろうか……。


 時間が過ぎて、昼の12時。

 一方、レストランではWINDSONICのメンバーが集まっていた。

 しかし、メンバー同士である問題が起きていた……。

 ここ、窓の近くにある席にサクラが座っているのだが……。

「おいッ! サクラさんッ! 得意なサクラゾーンで負けやがって──どうしたんッスかッ! まさか……弱体化したんですか? 弱体化したらメンバーじゃあありませんよ。負けるならチームを止めてください。雨原さんにチームを解雇してほしいと頼んでくるッス」

 サクラが座っている席の前に立っている、黒髪ロングをツインテールに結んでいる少女は──こないだ翔子の年齢を馬鹿にし、これに怒った彼女にやられたWINDSONICのメンバーで、黒い新型86乗りの谷村だ。

 谷村はサクラを馬鹿にしていた。

 なぜ、このようなことが起きているのかというと、サクラが翔子に負けたことでチーム内の信頼が低下してしまい、谷村がサクラが馬鹿をするようなことが起きていたのだ。

「サクラァ、お前はチームのメンバーじゃあらへんでッ! お前はこのチームにとってはバラストやッ!」

 谷村同様、翔子を怒らせてしまい追い抜かれた、金髪関西人のWINDSONICの黄色いスタリオン乗りの堀内もサクラを馬鹿にしていた。

 堀内もサクラへの信頼を失い、呼び捨てで呼んでいた。

「おい、馬鹿にすんじゃねーぞッ! サクラは負けただけでなく、頑張ったんだッ! ちょっとは頑張りを認めろよッ!」

 サクラを馬鹿にしていた2人の前にWINDSONICのリーダー、雨原が現れる。

 馬鹿にしていた2人の前に雨原は説教を始めた。

 ちょっとは頑張りを認めてくれと言う。

「やばい、雨原さんはサクラさんを守りやがったぞ、雨原さんが相手なら太刀打ちできない……ここはひとまず退散だッ!」

「せやな」

 雨原がいることでサクラを馬鹿に出来なくなった2人は逃げていく。

「大丈夫か、サクラ。お前が負けたことであいつらからの信頼を失ったが、あたしはお前を信頼しているぞ。あいつらはクズだ、今度サクラが馬鹿にされたらあたしは絶対に許さないッ!」

 メンバーから信頼を失っているのにも関わらず、雨原はサクラを信頼していた。

 さすがリーダーだ。

 馬鹿にされているメンバーを守ることもリーダーの優しさといえるだろう

 今回は長くなりました。

 長いため、解除されたシーンはありますが、それでも長いです。


 僕の印象に残っているシーンは“サクラが「ノーコメントだ……」言うシーン”です。

 これはサクラのクールな性格を表しているシーンですが、僕はその時の彼女のクールさに惚れてしまいました。

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