第九百二十六条 限定承認者による管理
第九百二十六条 限定承認者は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。
2 第六百四十五条、第六百四十六条、第六百五十条第一項及び第二項並びに第九百十八条第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。
限定承認をした人は、自身が持っている財産と同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。
2、第645条、第646条、第650条第1項および第2項ならびに第918条第2項および第3項の規定は、第1項の場合について準用する。
第645条は受任者による報告について、第646条は受任者による受取物の引渡し等について、第650条は受任者による費用等の償還請求等で、第1項は受任者が委任者に対して費用と利息の請求ができると言うことについてで、第2項は委任事務処理に必要な債務負担を委任者に弁済請求できるということだったね。そして、第918条は相続財産の管理についてで、第2項は家庭裁判所が請求によって相続財産の保存に必要な処分を命じれるということで、第3項は民法第27条から第29条の規定は処分の為の管理人について準用するという規定だったね。
限定承認をした人についての相続財産は、まだ、自身の財産ではないと言うのは、もう分かっているよね。だから、限定承認をした人に対して、相続財産の善管注意義務が発生すると言うことな訳だ。第645条、第646条、第650条第1項と第2項、第918条第2項と第3項のそれぞれの規定は、この善管注意義務について準用される。