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*第四章 不当利得:第七百三条 不当利得の返還義務
第七百三条 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
法律による原因がないのに他の人の財産または労務によって利益を受け、そのために他の人に損失を与えた者(本章においては「受益者」と呼ぶ)は、その利益が存在する限度において、返還する義務を負う。
ここからは、よく出てくる話の一つである不当利得についての条文になるよ。簡単に言えば、パソコンの売買を考えてみよう。Aさんがパソコン甲を売買し、Bさんに譲り渡したとする。でも、その甲は本当は存在しなかったんだ。Bさんがすでに代金を支払っていた場合、当然に契約は取り消したいよね。この場合、代金はAさんの不当利得という扱いになり、Bさんはその分の返還を請求することができるんだ。