第五百六十八条 強制競売における担保責任
第五百六十八条 強制競売における買受人は、第五百六十一条から前条までの規定により、債務者に対し、契約の解除をし、又は代金の減額を請求することができる。
2 前項の場合において、債務者が無資力であるときは、買受人は、代金の配当を受けた債権者に対し、その代金の全部又は一部の返還を請求することができる。
3 前二項の場合において、債務者が物若しくは権利の不存在を知りながら申し出なかったとき、又は債権者がこれを知りながら競売を請求したときは、買受人は、これらの者に対し、損害賠償の請求をすることができる。
強制競売における買受人は、第561条から第566条までの規定によって、債務者に対して、契約解除を行い、または代金減額を請求でいる。
第1項の場合において、債務者が無資力である時は、買受人は、代金配当を受けた債権者に対して、その代金の全部または一部の返還請求ができる。
第1項と第2項の場合において、債務者が物もしくは権利の不存在を知りながら申し出なかった時、または債権者がこれを知りながら競売を請求した時は、買受人は、これらの者に対して、損害賠償請求ができる。
強制競売というのは、強制執行による競売のことだね。
競売によって所有権者となった買受人は、第561条から第566条までの規定によって、債務者に対して、契約解除や代金減額の請求が可能になるんだ。
でも、強制執行を受けるような人の大多数は、無資力であることが多いんだ。つまり、破産寸前と言った感じだね。このような時は、買受人は、競売の代金配当を受け取った債権者に、その代金の全部や一部の返還請求ができるんだ。
これらの規定の場合において、債務者が物や権利がないことを知りながら、申し出なかった時、または債権者がないことを知っていながら競売の請求をした時には、買受人は、債務者や債権者に対して、損害賠償請求できるんだ。