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第九百八十四条 外国に在る日本人の遺言の方式
第九百八十四条 日本の領事の駐在する地に在る日本人が公正証書又は秘密証書によって遺言をしようとするときは、公証人の職務は、領事が行う。
日本の領事が駐在している土地にいる日本人が公正証書または秘密証書によって遺言をしようとする時は、公証人の職務は、領事が行う。
領事というのは、日本以外の国に駐在して、行政事務や通商関係の業務などを行う人のことだね。大使と領事は範囲が違うから若干注意な。と言っても、普通は大使館に行けば、どうにかなるらしいが。
さて、通常であれば公正証書や秘密証書で遺言をしようとする際に、公証人と言う存在が必須なんだ。でも、外国となれば、日本国法とは全く違ってくる。公証人の制度もないということも考えられるわけだ。そこで、領事が公証人の代わりとして、公正証書や秘密証書の公証人部分を代行するということになるわけ。
ただ、他国の銀行や不動産の相続については、他国の法律が関わってくるし、そもそも領事が相続関係の法律に詳しいかどうかも分からないから、やるかどうかはしっかり考えないとね。