Episode1 氷の華
THE EVOLVED HUMAN -進化した人間-
川で水を汲み、畑へ運ぶ、そんな日常を繰り返す。
「おーい、桂こっちの方にもかけといておくれよ」
畑を耕すババアが言う。
「はいはい、わかったよ」
「なぁババア、この川を辿れば果てしない池に続いてるって本当か?」
ババアが振り返ってこっちを見てきた。
「なんだ桂、川下りでもするのか?」
興味なさげだった
「いいや、どうせ途中の国の奴らに殺されるだろ。」
「なんだぁ?、桂ちゃんはビビっとるのか。」
イラッとすることを言ってくる、ババアのくせに。こいつはこういう頭だけ回る
「ちゃんはやめてくれ、それに旅をしようなんて思ったことはないさ。」
そんなふうに、いつも通り畑仕事をしていると、林の方から涼しい風が来た。
その氷のような風の吹く方へ向かった。
凍えるほどの寒さを感じながら、向かった。
すると謎の少女が倒れていた。
「これは、眠っているのか?」
思わず聞いたが、どっちにしろ返事はない。
その雪のように白い、いや白銀の髪の少女の白い服を見ると、血まみれだった。
少女が傷を負っているようには見えないが、返り血には見えなかった。
とりあえず、林から安全なところへと運んで寝かせた。
その白い少女は目を閉じで眠っていた。
純白の少女はとても美しかった。いや、可愛らしいというやつだろうか。
いちおう、冷やした布を頭に置こうかと思ったが。
その少女はとても冷たかった。
いや、別に死んでいるわけではないのだが。
「どこかの貴族ってやつかな〜」
などと考えたりしながら畑仕事をしたあとに、少女を寝かせていた部屋へ見に来た。
氷の花をいじっていた少女は、とても可愛かった。
どこにそんな氷の華があったのだろうか?、硝子というやつなのだろうか。
そんな事を考えていると、その白き少女はこちらを見た。
驚いたような顔をしながら、停止した。
少女の見開かれた蜜柑色の目に、俺の黒き髪と暗い青の目が反射している。
なぜ驚いたのだろうかと考えていると、さっきまであった氷の華が霧消ていることに気づく。
考えていると、純白の少女が口を開いた。
「名前は?」
驚いた、喋った。
というか、開口一番になぜ名前を聞くのだろうか?
貴族では、それが普通なのだろうか。
「劉 桂だ。」
普通に答えた、少し間が空いたが、出来るだけ動揺せずに答えたつもりだ
「...劉桂。」
「助けて、くれたの?」
「ああ、そうだが。」
あまり他人に慣れていないのか知らないが、感情の読み取りにくい喋り方をしてきた。
困惑しているのだろうか?、だが、困惑しているのはこちらの方だ。
なにせ、林に謎の白い少女が血まみれで倒れていたんだからな。
だから聞く。
「血まみれだったけど、何があったんだ?」
とは言うものの、今の少女は、曇り一つない新品のような服だった。
血など、最初から無かったよう。
「血まみれ、あぁ。」
「それは、追われていたから。」
ああ、追われていたんだね。
よくある御伽話かな?
まぁ、状況からして、嘘ではなさそうだけど。
俺が追手の可能性もなくはないと思うのに、なぜそんなことを簡単に言うのだろうか?
「俺が追手だとは思わなかったのか?」
「....」
「そうね。」
「でも、もうここを離れるわ」
その少女は立ち上がった。
「飯ぐらい食べていってもいいけど?」
俺は聞いた。まぁ、それで少女が歩みを止めるとは思わなかったが。
「いいえ、いらないわ。」
「ありがとう、劉桂」
「でも、私はここを発つ。」
「そうかい、まぁ、気をつけろよ」
外では夕日が輝いていた。
なぜだかわからないが、その少女なら一人でも大丈夫だと思った。
そんな事を考えていると、少女が足を止めた。
「...」
俺の剣を眺めている。
鍛冶のジジイに頼んで作った、オーダーメイドの片刃剣だ。
「あの、何?」
なぜ止まったか聞こうとした。
「いえ、何も。」
そう言うと、少女は遠くに歩いていった。
いつもより少しだけ、夕日が眩しく感じた。
〜あとがき〜
Episode1を書きました。
ですけど、この調子だと。Episode10くらいにならないと、物語が始まらなそうですね(笑)
というか、「進数目って何?」という疑問が全然解決してない気がします。
ただ、可愛い少女を助けただけ...
まぁ、次回からはもっとまともになる予定です!!!
乞うご期待!!




