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「ボクは良いけど、グリムは良いの?敵が居るって分かってるのに態々残る必要性ある?」
『そうだぞ、死神。無理せずその場を離れて構わん』
「俺だってそうして―けど、そうもいかねーんだわ」
「と、いうと?」
「俺が探知した時に幻影の魔法使用の痕跡があった。つーことは、この車にスナイパーが居るってのが向こうにバレてるわけだ。つまり、今此処で俺様が車から降りねぇ限り、伏兵が居ることにコッチが勘付いたって事を奴らに教えてるようなもんだろ?そしたらターゲットに逃げられんだろうが」
ライフルを入れているケースから中身を取り出しつつめんどくさそうに理由を告げるグリム。
「だから、俺はライフルの空ケース持って此処で降りる。中身は妹に渡すからよ、ゼパルが上手い事やってくれ。終わったら俺の迎えに来てくれよ」
「にぃ!」
「・・・妹よ。ゼパルの言うこと聞いて、上手く狩れ」
ぐしゃりと妹の頭を撫で、ライフルの空ケースを背負ったグリムは車を降りた。
「ゼパル。行け」
ポンポンと車の屋根を叩き、発車を促す。




