第五話 月の時間
やあ、こんにちは。
僕はツキモリジェムズのイエローダイヤモンド。
今ジェダイトとレッドベリルと一緒に、お月様からのプレゼントを開けている所さ。
「わあ、かっこいい……!」
僕らの前に現れたのは、腕時計のような形をしたもの。
文字盤にあたる部分が色違いになっている、お揃いの品が五つだ。
今はこの場にいない、ジェレとハックマンの分も含まれている。
「…月のマークが入っている」
「月の自己主張が強いな……僕のは赤い背景に黄色い月で、普通に不気味なんだが」
「そんなことないよ、レッド! それに僕たちの力はお月様のお陰なんだし、ね」
「その通りだ。ところでこれは何に使うのか聞いているか?」
プレゼントを眺めながら問うジェダイトに、僕は即答する。
「勿論、ヒーローの通信機だよ! お月様に聞いた訳じゃないけど」
「憶測でものを言うな、ダイヤ。どう見てもただの時計だろう。これだから庶民は」
「えっ、そうなの!? 確かに時計の針はあるけれども!」
「それが見えていて何故、時計じゃないと思うんだ」
レッドにため息を吐かれ、僕はしょんぼりして時計(仮)を見つめた。
お月様のことだから、きっとヒーロー的な何かだと思ったんだけどなあ。
「待て、ダイヤ。別の表示もある。これは月齢だな」
「はあ……なるほど。月の自己主張が凄すぎて僕は引くよ」
「月齢? ということは、お月様の加護の力の強弱が分かるんだね」
「ああ。俺たちの力は月の満ち欠けの影響を受けているから、それを把握しておけということなんだろう」
「そっか、新聞を見なくても月齢が分かるのは助かるもんね。ありがとう、お月様!」
「「新聞」」
あれ、ジェダイトとレッドが声を揃えるなんて珍しい。
因みに月齢も分かるこの時計は、ちゃんとヒーロー同士の通信もできる仕様だったことを報告しておくよ。
―第五話 おわり―




