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第三話 きらめくネーミングセンス!宝石ヒーローの必殺技


 やあ、こんにちは。

 僕はツキモリジェムズのイエローダイヤモンド。

 今日はジェレメジェバイトとジェダイトと三人で、出動しているところさ。


 爽やかな風の吹き抜ける場所に、瘴気(ミアズマ)が幾つも散らばっている。まばらだけど人の姿も見えるから、僕らは人間の目に見えない状態となって瘴気と対峙した。

 人間に見えたり見えなかったりとか、物に触れたり通り抜けたりとかの状態切り替えは、既にツキジェム全員がマスターしているよ。


「よし行こう、二人とも! シャイニング・イエローダイヤモンド!!」


 必殺技を叫べば、僕の手のひらから眩いイエローの光線が放たれる。


「了解、こっちは任せて。クリア・セレニティ・ジェレメジェバイト!」


 長い銀髪のポニーテールを揺らしたジェレも、清らかな青い閃光を敵に浴びせた。


「………」


 僕とジェレの第一撃の後、ふと無言のジェダイトと視線が絡まる。

 どうしたんだろうと思ったものの、彼はすぐに瘴気に向き直った。


「硬玉剣」


 動じない静けさをまとったジェダイトの声が、鮮やかな緑色の光線とともに敵を蹴散らす。うん、流石ジェダイト。硬玉(ジェダイトの和名)は、とても頑丈で強靭な鉱物なんだよね。


 そうして僕らは、無事に今日の任務を完了した。




「えっ、必殺技の名前が長い?」

「それかあ。俺はそもそもの名前に対して言われ慣れてるから、折角だし更に伸ばしてみようと思って決めたんだよね」


 ジェダイトの指摘に驚く僕の隣りで、ジェレがのほほんと応えている。

 技名はちょっと長めのほうがかっこいいと思ってるけど、確かにジェダイトみたいな短い技名も魅力的だ。特に彼のは、本人の性質に合っていてとても素敵だと思う。


「そういえばジェレは、呼び方が他にも色々あるんだったな。余計な口を出してすまない」


 ジェレメジェバイトの名前はロシアの鉱物学者の名前にちなんでいて、ロシア語読みと英語読みが入り混じり、様々な呼ばれ方をされているんだそうだ。


「そんな、気にしないで。鬱陶しくならないように絶対噛まないから!」

「…そうか」


 そんな微笑ましいやり取りに、僕はつられて笑みを浮かべる。


 ちなみにツキジェムの瘴気駆除方法が全員『光線放射』なのは、月の加護によって能力を与えられているからなんだ。要するに、『月の光』のイメージだね。

 でも瘴気に対する攻撃以外の能力も細々と使えて、それらは宝石ごとに違ったりするんだよ。それはまた、おいおい話すね。


「じゃあ僕は『イエロー!!』に変えようかな…? どうしよう」

「ダイヤくん、短くしなくても今のままで大丈夫だよ」

「すまない、俺が悪かった。色を叫ぶだけのヒーローなどいない。変えないでくれ」

「え、そう? なら良かった。今の技名、実は気に入ってるんだ」




 ―第三話 おわり―



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